burn the midnight oilの意味は?入試に出る表現3つ
入試に出るイディオム
今日は3つの表現です。つらい状況にも良い面があると伝えることわざ Every cloud has a silver lining.、相手に少し待ってもらうときの Bear with me.、夜遅くまで作業することを表す burn the midnight oil。どれも由来をたどると、17世紀の詩や電気のない時代の暮らしまで見えてきます。
監修:原田高志(原田英語.com)
前向きなことわざ、相手を待たせるときの一言、夜遅くまでの勉強を表す言い方。今日は場面の違う3つの表現を並べました。どれも入試の会話文や長文で出会う可能性がある表現です。1つずつ、由来から見ていきましょう。
Every cloud has a silver lining.
エヴリ・クラウド・ハズ・ア・シルバー・ライニング 希望のことばどんなにつらい状況にも、必ず良い面がある
嵐の雲が空を覆っているとき、太陽は隠れているだけで、消えたわけではありません。雲の向こうから来る光が、いちばん分厚い雲の縁にだけ回り込み、銀色の細い線をつくることがあります。17世紀のイギリスの詩人が、この景色に気づき、『黒い雲が、その銀の裏地を夜に向けたのだろうか』と書きました。この『銀の裏地』という言い方が200年かけて広まり、1840年代に『どの雲にも銀の裏地がある』ということわざになりました。
模試の結果が悪く、落ち込んで見返す気になれない日があります。それでも答案を見直すと、いつも同じ種類の問題で点を落としていることに気づくことがあります。悪い結果そのものは変えられませんが、『次に何を直せばいいか』という情報は、良い結果からは絶対に手に入りません。つらい結果の中に、次につながる材料が隠れている。それが、このことわざが指している場面です。
こう使う
I lost my job, but every cloud has a silver lining. I finally started the business I always wanted.
仕事を失ったが、どんな困難にも良い面はある。私はついに、ずっとやりたかった事業を始めた。
The trip got cancelled, but every cloud has a silver lining; we found a much better one for half the price.
旅行は中止になったが、悪いことばかりではない。半額でもっと良い旅行を見つけられた。
発音:lining は『ライニング』と読みます。line(線)+ing なので、最初は『リ』ではなく『ライ』です。living(リビング)と読み違えないよう注意してください。
- こう問われる
- ①内容一致で、絶望的な状況を表す文として誤答の選択肢に使われる形。②会話文の応答選択で、Look on the bright side. のような『前向きに捉えよう』系の表現とセットで問われる形。
- ここで外す
- on cloud nine(有頂天で、最高の気分で)と混同しやすいので注意してください。どちらも cloud という語を含みますが、on cloud nine は『すでに幸せいっぱい』という意味で、つらい状況の話は一切していません。文脈が『困難な状況→でも』という流れになっているかを確認せずに、cloud という語だけで意味を判断すると外します。
- 決め手
- 文の前半に困難・失敗を表す内容があり、but や however のあとに前向きな結果が続いていれば silver lining。文全体がすでに幸せな内容なら on cloud nine。
Losing the final match taught us where we needed to improve. Every cloud has a silver lining, I guess.
- 誤答
- つらい試合だったので、もう二度と挑戦したくないという気持ちを表している。
- 正答
- 負けた試合だったが、そこから学べることもあったという前向きな捉え方を表している。
Before
silver lining を『銀色の裏地』という服の話だと思い、なぜ良いことを表すのか分からないまま丸暗記していた
After
暗い雲の端が裏から差す光で銀色に光る絵が浮かぶので、but のあとを待たなくても『この文はこのあと前向きな話になる』と予測しながら読める
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Every cloud has a silver lining. を教室で使う(6分)
ねらい: つらい出来事の中から、前向きな一言を英語で引き出す練習をする
- 先生が「最近あった、ちょっと残念な出来事を1つ思い出してください」と声をかける
- ペアで日本語で1分ずつ話す
- 「One good thing about ___ is ___.」の型を板書し、自分の出来事に当てはめて英作文させる
- 2〜3人に発表してもらい、最後に「これが Every cloud has a silver lining. です」とつなげる
出口チケット: 自分の経験を1文、One good thing about my mistake is ___. の形で書かせて提出させる
Bear with me.
ベア・ウィズ・ミー 忍耐のことば少し待ってください、(不便を)我慢して付き合ってください
電気も車もなかった時代、荷物を運ぶのに、いちばん身近な方法は自分の背中でした。重い荷を背負い、休まず遠くまで運び切る。この『担ぎ続ける』という動きを表していたのが bear という動詞です。やがてこの語は、実際の荷物だけでなく、苦労や痛みを『背負い続ける』という比喩にも使われるようになりました。
クラスの前で発表しているとき、パソコンの画面が固まってしまう。その数秒の気まずい沈黙を埋めるために、英語ではこの一言を使います。『少しだけ、この不便を我慢して付き合ってください』という気持ちを、たった3語で伝えられる言葉です。オンライン会議で音声が途切れたときも、同じ場面です。
こう使う
Bear with me for a second while I find the right file.
正しいファイルを見つける間、少し待ってください。
Please bear with us; we're experiencing some technical difficulties.
少々お待ちください。技術的な問題が発生しております。
発音:bear は /beər/。『裸の』を意味する bare とまったく同じ音で、動物のクマも同じ音です。born(/bɔːrn/)とは母音が違うので、混ぜないでください。
- こう問われる
- ①会話文の空所補充で、Bear with me. と Wait for me. のどちらを入れるか選ばせる形。②bear を名詞(クマ)だと思わせる紛らわしい選択肢と並べる形。
- ここで外す
- Wait for me. を選んでしまう誤りが定番です。Wait for me. は『(移動する自分を)待って』という意味で、待ち合わせの場面で使います。一方 Bear with me. は『不便や遅れを我慢して付き合って』という意味で、パソコンの不具合や説明の途中など、相手に迷惑をかけていることを詫びる場面で使う点が違います。
- 決め手
- 『これから起きる遅れや不便への詫び』を含む場面なら bear with me、『物理的にこちらへ来るのを待ってほしい』場面なら wait for me。
- 誤答
- wait for me(あなたが来るのを待ちます、の意味になり、パソコンの不具合の詫びには合わない)
- 正答
- bear with me(この不便を我慢して付き合ってください、の意味になり、場面に合う)
Before
bear=クマだと思っていたので、Bear with me. を見るたびに『クマと一緒に…?』と一瞬止まっていた
After
bear=重い荷物を背負って運ぶが原義だと知っているので、動物のクマを思い浮かべる必要がなくなり、『少し我慢して付き合って』とすぐに読める
Bear with me. を教室で使う(5分)
ねらい: 機材トラブルの場面で Bear with me. をとっさに使えるようにする
- 先生が「発表中に画面が固まったら、何と言いますか」と問いかける
- Bear with me. のカードを見せ、意味と発音を確認する
- 生徒をペアにし、片方が発表者、片方がトラブル役(咳ばらいで合図)を演じるロールプレイをする
- 発表者は Bear with me. を使って数秒つなぎ、発表を再開する練習をする
出口チケット: 自分が実際に困った場面を1つ思い出し、Bear with me. を使った1文を書かせる
burn the midnight oil
バーン・ザ・ミッドナイト・オイル 奮闘のことば夜遅くまで(勉強や仕事を)する
17世紀のヨーロッパで、日が沈んだあと、机に向かうための明かりは油ランプかろうそくでした。油は決して安くはなく、夜中まで灯し続けることは、それだけの覚悟がいる贅沢でした。それでも本を読み続けた学者や、仕事を仕上げようとした職人がいて、その姿を指して『真夜中の油を燃やす』という言い方が生まれました。
定期テストや課題の提出前日、家族が寝静まったあとも、自分の部屋の電気だけがついている。そんな経験をしたことがある人は多いはずです。昔は油ランプ、いまは電気スタンド。明かりの種類は変わっても、『夜遅くまで机に向かう』という行動そのものは変わっていません。この表現は、そんな一晩を指して使う言葉です。
こう使う
I had to burn the midnight oil to finish my essay before the deadline.
締め切り前にエッセイを終わらせるため、夜遅くまで頑張らなければならなかった。
The whole team burned the midnight oil to launch the app on time.
チーム全員が、アプリを予定通りリリースするために夜遅くまで作業した。
発音:midnight は前の音節 MID- を強く読みます。oil は二重母音で『オイル』よりも口を大きく開けて oy-l と読むと伝わりやすくなります。
- こう問われる
- ①言い換え問題で、burn the midnight oil を stay up late working / studying のような表現に言い換えさせる形。②空所補充で、burn the midnight oil の一部の語を、似た意味に見える別の語に差し替えた誤答と並べる形。
- ここで外す
- burn the morning oil や light the midnight candle のように、語を1つ入れ替えた選択肢に注意してください。意味は通じそうに見えますが、この表現は burn+the midnight oil という組み合わせで固定されており、時間や燃やすものを入れ替えると誤りになります。
- 決め手
- burn the midnight oil は語順も語もすべて固定された1つの塊として覚える。一部でも違う語に置き換わっていたら、それは誤答の選択肢だと判断する。
She had to ______ to finish her thesis before the deadline.
彼女は締め切り前に論文を仕上げるため、______ なければならなかった。
- 誤答
- burn the midnight candle(burn the midnight oil の oil を candle に入れ替えた誤り。この形では通じない)
- 正答
- burn the midnight oil(夜遅くまで作業する、の意味で使える正しい固定表現)
Before
burn the midnight oil を、比喩だと気づかないまま『真夜中に何かが燃える物騒な話』だと読んでいた
After
油ランプで夜遅くまで作業した時代の話だと知っているので、burn と聞いても『燃やして壊す』ではなく『明かりを灯して頑張り続ける』とすぐに読める
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burn the midnight oil を教室で使う(6分)
ねらい: burn the midnight oil を自分の体験に結びつけて覚える
- 先生が「テスト前日、何時まで起きていましたか」と生徒に問いかける
- 答えた時間をいくつか板書し、いちばん遅かった生徒に軽く拍手する
- burn the midnight oil の意味と成り立ち(油ランプの時代の話)を説明する
- 「I burned the midnight oil to ___.」の型で、各自の体験を英語1文にする
出口チケット: 自分がburn the midnight oilした経験を1文、I burned the midnight oil to ___. の形で書かせる
よくある質問
3つの表現は、どれも入試で狙われますか。
はい。ことわざは内容一致問題、Bear with me. は会話文の空所補充、burn the midnight oil は言い換え問題として、いずれも大学入試でよく見る形式です。