throw in the towelの意味は?入試に出る表現3つ
入試に出るイディオム
今日は3つの表現です。困ったときに助けてくれる人を言い当てることわざ A friend in need is a friend indeed.、久しぶりの再会で使う Long time no see.、あきらめることを表す throw in the towel。どれも由来をたどると、ボクシングのリングや移民の暮らしまで見えてきます。
監修:原田高志(原田英語.com)
友情のことわざ、再会のあいさつ、あきらめを表す言い方。今日は毛色の違う3つの表現を並べました。どれも入試の会話文や長文で出会う可能性がある表現です。1つずつ、由来から見ていきましょう。
A friend in need is a friend indeed.
ア・フレンド・イン・ニード・イズ・ア・フレンド・インディード 信頼のことば困っているときに助けてくれる人こそ、本当の友達だ
友達だと思っていた人たちの中から、本当に困ったときに残る人はごく一部です。試験に落ちた日、家族に叱られた日、誰かがそばにいてくれたかどうか。楽しい時間を一緒に過ごせる人と、つらい時間さえ一緒にいてくれる人は、別の種類の人間です。この違いに気づいた人たちが、2000年以上前から同じことわざを言い伝えてきました。
文化祭の準備で、急に人手が足りなくなったとします。グループLINEには30人が入っていても、実際に残って手伝ってくれるのはいつも同じ数人です。忙しいときに手を挙げてくれる人の名前は、たいてい覚えていなくても分かっています。その数人こそ、この英語のことわざが指している『本当の友達』です。
こう使う
She stayed by my side through the worst month of my life. A friend in need is a friend indeed.
彼女は人生で最悪の1か月、ずっとそばにいてくれた。困っているときの友こそ本当の友だ。
He lent me money without asking a single question. A friend in need is a friend indeed.
彼は何も聞かずにお金を貸してくれた。困っているときの友こそ本当の友だ。
発音:indeed は語末を強く、イン・ディードのように2音節目にアクセントを置く。in need と続けて読むと『イン・ニード』、indeed と続けて読むと『インディード』。似た響きだが別の語だと意識する。
- こう問われる
- ①内容一致・要旨把握の設問で、『真の友情とは何か』という筆者の主張を選ばせる形。②空所補充で indeed の位置を問う形(A friend in need is a friend ______)。
- ここで外す
- indeed と in deed(行動によって)を混同して『行動で示してくれる友』と読み違える誤りが定番。また、friend in need を『困っている友達』(頼ってくる側)の意味だと取り違え、立場を逆に読んでしまう誤りもある。
- 決め手
- in need のあとの is に注目する。『a friend (who helps you) in need』が主語、『a friend indeed(本当の友)』が補語という構造だと分かれば、意味は一つに決まる。
A friend in need is a friend indeed.
- 誤答
- 困っている友達こそ、本当の友達だ
- 正答
- 自分が困っているときに助けてくれる友達こそ、本当の友達だ
Before
in need と indeed を混同し、複雑な文だと感じて読み飛ばしていた
After
friend in need(困っているときの友達)と friend indeed(本当の友達)を分けて読めるようになり、長いことわざでも構造が一発で見える
A friend in need is a friend indeed. を教室で使う(6分)
ねらい: ことわざの構造を、自分の実感に結びつけて覚えさせる
- 「困ったとき、真っ先に頭に浮かぶ人は誰ですか」と生徒に聞き、名前は言わせずに手だけ挙げさせる
- A friend in need is a friend indeed. を板書し、「need と indeed、どちらが先に来るか覚えていますか」と問いかける
- 「その友達との出来事を1つ、日本語で1文思い出してください」と指示する
- 思い出した出来事を、A friend in need is a friend indeed because ~. の形で英語1文にまとめさせる
出口チケット: Who is your "friend in need"? を1文で書かせる(名前は書かせなくてよい)
Long time no see.
ロング・タイム・ノー・シー 再会のことば久しぶり(しばらく会っていなかった人へのあいさつ)
19世紀末のアメリカには、英語を母語としない人たちが大勢いました。中国語を話す移民たちは、久しぶりに会った知人に『好久不見』と声をかける感覚を、そのまま英語の単語に置き換えました。I や have のような、意味を運ばない語を省いても、伝えたいことは十分伝わります。正しい文法より先に、この言い方は生き残りました。
夏休みが終わり、久しぶりに教室に入ったところを想像してください。塾の合宿でずっと会えなかった友達を見つけたとき、日本語なら『久しぶり!』の一言で済みます。英語でそのまま言おうとすると、It's been a long time since I saw you. のような長い文になりがちです。Long time no see. なら、その一言と同じ短さで言えます。
こう使う
Long time no see! You look great.
久しぶり!元気そうだね。
Long time no see. Are you still playing basketball?
久しぶり。まだバスケ続けてるの?
発音:4語をつなげて『ロンタイムノースィー』のように一息で言う。see を強く長く伸ばすと、あいさつらしい響きになる。
- こう問われる
- ①会話文の空所補充で、久しぶりに会った場面のあいさつを選ばせる形。②Nice to meet you. との使い分けを問う形。
- ここで外す
- 初対面の相手に Long time no see. と言ってしまう誤り、逆に旧知の相手に Nice to meet you. と言ってしまう誤りが、両方とも定番です。
- 決め手
- 『以前に会ったことがあるかどうか』を見る。初対面なら Nice to meet you.、以前会っていて久しぶりなら Long time no see.
- 誤答
- Nice to meet you.
- 正答
- Long time no see.
Before
Long time no see. を見るたびに、主語が無いのは間違いだと感じていた
After
文法が崩れたまま定着した表現があると分かり、辞書どおりの形をそのまま覚えればよいと割り切れる
Long time no see. を教室で使う(5分)
ねらい: 文法どおりでなくても定着した口語表現があることに気づかせる
- 先生が教室に入り、すでに知っている生徒に「Nice to meet you.」とわざと言ってみせ、「何かおかしくない?」と聞く
- 生徒に正しい言い方を考えさせ、Long time no see. を引き出す
- 「主語も have も無いのに、なぜ通じるのか」を問いかけ、正しい文法にこだわりすぎなくてよい表現があることを伝える
- ペアで、3か月会っていない設定の再会の会話を30秒で作らせる
出口チケット: Long time no see. を使った2行の会話を書かせる
throw in the towel
スロウ・イン・ザ・タウル 断念のことば(努力・戦いを)あきらめる、白旗を上げる
ボクシングの試合で、選手がもう立ち上がれないほど打たれ続けているとします。セコンドは、選手本人よりも冷静にその状態を見ています。これ以上は危険だと判断した瞬間、セコンドはリングの中にタオルを投げ入れます。審判はそれを見て試合を止める。タオル1枚が、言葉より先に『もう十分だ』を伝えます。
模試の残り時間が5分を切り、最後の大問にまったく手がついていないとします。解ける問題を見直すか、この1問に賭けるか。シャーペンを置いて次の教科の準備を始めた瞬間、あなたは自分に向かってタオルを投げています。逃げではなく、限られた時間の中での判断です。
こう使う
The team refused to throw in the towel, even when they were losing 0-3.
そのチームは0対3で負けていても、あきらめようとしなかった。
After months of trying, she finally threw in the towel and closed the shop.
何か月も頑張ったすえ、彼女はついにあきらめて店を閉めた。
発音:throw in の2語をつなげて『スロウイン』のように読み、towel は『タウル』に近く、後半の el ははっきり発音しない。
- こう問われる
- ①言い換え問題で give up の書き換えとして選ばせる形。②動詞句の語順を問う形(throw the towel in か throw in the towel か)。
- ここで外す
- throw the towel in のように in を後ろに置いてしまう語順の誤りが定番。また、古い形の sponge を towel の代わりに使ってしまう誤りもまれに見られる。
- 決め手
- in は towel の前に固定された句動詞の一部だと覚える。目的語の the towel は in の後ろに置くのが基本形。
同じ内容を伝える2つの文のうち、より自然なのはどちらか。
- 誤答
- After the third failed attempt, he threw the towel in.
- 正答
- After the third failed attempt, he threw in the towel.
Before
give up としか言えず、単調な言い方に頼っていた
After
throw in the towel を使うことで、『潔く認める』というニュアンスまで一言で伝えられるようになる
動画で見る
throw in the towel を教室で使う(7分)
ねらい: give up との使い分けと、句動詞の語順を体で覚えさせる
- 「ボクシングで、選手を助けたい人が試合を止めるとき、リングに何を投げ入れると思いますか」と問いかける
- タオルという答えを引き出し、throw in the towel の意味を確認する
- 板書で give up との違いを示す。throw in the towel は『(見ている人が)潔く認めた』というニュアンスが強いことを伝える
- ペアで、自分が最近『タオルを投げた』(あきらめた)出来事を1文ずつ英語で言わせる
出口チケット: give up ではなく throw in the towel を使う理由を、日本語1文で説明させる
よくある質問
throw in the towel と give up はどちらを使ってもよいのですか。
意味はほぼ同じですが、throw in the towel は『十分に頑張ったうえで、潔く認める』というニュアンスが強い言い方です。give up はもっと幅広く、単に『やめる』場面にも使えます。
Long time no see. は、目上の人にも使えますか。
かなりくだけた言い方なので、先生や上司にはあまり向きません。目上の人には It's been a while since we last met. のような、少していねいな言い方のほうが安全です。