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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
IDIOMS 第12回 標準 読了 7分

Curiosity killed the cat の意味は?気苦労が猫を殺していた

入試に出るイディオム 第12回

今日は代表的な英語表現を3つ選びました。Curiosity killed the cat.、My bad.、under the weather。もとは『care(心配)』だったことわざ、バスケットボールのコートから生まれた謝罪の一言、船乗りの言葉だという説の真偽がはっきりしない体調不良の表現まで、入試での問われ方とあわせて見ていきましょう。

監修:原田高志(原田英語.com)

「好奇心は猫を殺す」ということわざを聞いたことはありますか。実はこの表現、もとは『好奇心』ではなく別の単語だったのを知っていますか。今日はこのことわざと、バスケットボールから生まれた謝罪の一言、そして体調不良を表す表現の3本です。由来から入試での問われ方まで、順番に確認していきましょう。

Curiosity killed the cat.

キュリオシティ・キルド・ザ・キャット 詮索のことば

詮索好きは身を滅ぼす、という意味です。好奇心を出しすぎると痛い目にあう、という忠告として使います。

起源 もとは『care(心配)が猫を殺す』ということわざだった

この言い回しは、もともとcuriosity(好奇心)ではなく、care(心配・気苦労)という単語で使われていました。1598年、イギリスの劇作家ベン・ジョンソンの戯曲『Every Man in His Humour』に、『care'll kill a cat(気苦労が猫を殺す)』という一文が残っています。シェイクスピアも1599年ごろの『から騒ぎ』で、よく似た形の一文を書いています。

curiosityに置き換わった形が出てくるのは、それよりずっとあとです。1873年のことわざ集にアイルランドのことわざとして載り、いまの形そのままの例は1898年のアメリカの新聞で見つかっています。単語が入れ替わっただけで、『度が過ぎると身を滅ぼす』という忠告の中身は変わっていません。

いま 友達のスマホの画面が気になって、つい覗き込みそうになった瞬間

友達のスマホの画面がちらっと見えて、内容が気になってつい覗き込みそうになったことはありませんか。

そんなとき、Curiosity killed the cat. と言われたら、それは『気になっても、詮索しすぎるとろくなことにならないよ』という忠告です。

careからcuriosityへ、単語だけ入れ替わって、忠告の中身は400年近く変わっていない。

こう使う

"Why are you reading my messages?" "Curiosity killed the cat, remember?"

「何で私のメッセージ読んでるの?」「詮索しすぎるとよくないよ、覚えてる?」

She kept asking about the surprise party, but her friends just said, "Curiosity killed the cat."

彼女はサプライズパーティーについてしつこく尋ねたが、友達はただ『詮索しすぎだよ』とだけ言った。

発音:curiosityは3番目の音節『オ』にアクセントがあり、killed theは『キルドゥザ』のようにつながります。

入試 ここで差がつく
こう問われる
①ことわざの意味を選ばせる形(直訳の『好奇心が猫を殺す』ではなく、詮索しすぎるなという忠告だと選べるか)②会話文で、質問しすぎる相手をやんわりたしなめる一言として使われる形③but satisfaction brought it backという続きの一文の意味を問う形
ここで外す
catを実際の『猫』のまま読み、動物が危険な目にあう話だと誤読する誤りが定番です。
決め手
catは『詮索しすぎる人』の比喩だと気づけるかがすべて。質問攻めにする、他人の秘密を知りたがる、といった文脈で出てきたら、まず比喩を疑うこと。

"Why do you want to know who sent that text?" "Curiosity killed the cat, you know."

誤答
「誰がそのメッセージを送ったのか知りたいのはなぜ?」「猫が殺されるくらい、好奇心って怖いんだよ」
正答
「誰がそのメッセージを送ったのか知りたいのはなぜ?」「詮索しすぎるとろくなことにならないよ」

Before

catやkilledのような具体的な単語を見ると、動物にまつわる物騒な話だと思い込み、話の流れを見失っていた

After

具体的な単語が並ぶことわざほど比喩を疑って読める。cat=詮索しすぎる人、と変換できれば、会話文で相手をたしなめる場面もすぐ読み取れる

Curiosity killed the cat. を教室で使う(5分)

ねらい: catが『詮索しすぎる人』の比喩だと気づき、忠告の場面で使えるようにする

  1. 板書に "Curiosity killed the cat." と書き、「これ、本当に猫の話だと思う?」と問いかける
  2. 元はcare(心配)という単語だったことを伝え、「careとcuriosity、どちらも度が過ぎると身を滅ぼすものは何だろう」とペアで相談させる
  3. cat=詮索しすぎる人、という答えを確認し、質問攻めにする場面で使われることを伝える
  4. 『つい詮索しそうになった経験』を1つ、ペアで話させる

出口チケット: Curiosity killed the cat. を使って、詮索しすぎるのをやんわり止める一言を英語で書きなさい。

Curiosity killed the cat. をもっと深く(語源・こぼれ話・自分用の例文づくり)

My bad.

マイ・バッド 失態のことば

あ、ごめん。私のミス。ちょっとした失敗を軽く謝るときの一言です。

起源 1980年代、バスケのストリートコートから生まれた一言

My bad. は、1980年代のアメリカのバスケットボールのストリートコートで生まれたとされる表現です。テンポの速いピックアップゲーム(即席のチームで行う試合)の中で、パスミスやマークの外しといった小さな失敗を、プレーを止めずに一言で詫びる必要がありました。

1986年に出版されたピックアップバスケットボールのガイド本には、すでに『パスミスや守備のミスのあとに口にする、謝罪の言葉』としてMy bad.の説明が載っています。NBA選手のマヌート・ボルが試合中によく使い、広めた人物の1人として知られていますが、彼が最初に作ったという記録はなく、1985年の印刷物にもすでに例が見つかっています。

いま 友達との待ち合わせ時間を聞き間違えた瞬間

友達との待ち合わせ時間を聞き間違えて、相手を少し待たせてしまった経験はありませんか。

そんな小さな失敗には、長い謝罪の言葉より、My bad. の一言のほうが早く済みます。その場の空気を重くせずに、次の話に進められます。

badはここでは名詞。『私の(犯した)失敗』を、その場で軽く認める一言。

こう使う

You stepped on my foot!

足踏んだよ!

Oh, my bad.

あ、ごめん、私のミス。

I forgot to save the file before closing it — my bad.

ファイルを閉じる前に保存するのを忘れちゃった。私のミスだ。

発音:My badはひと息で『マイバッド』と短く発音し、badの部分を強く読みます。

入試 ここで差がつく
こう問われる
①会話文の応答選択で、小さな失敗を軽く詫びる一言を選ばせる形②内容一致で、話し手が何に対して謝っているかを問う形③I'm sorry.との使い分けを問う形
ここで外す
My bad. を『私は悪い人間だ』という自己評価の発言だと誤読する誤りが定番です。badを『(性格が)悪い』という形容詞の意味だと思い込んでしまいます。
決め手
badの直前にmyが付き、直後にミスの内容(パス・時間・道順など)が示されていれば、『私のミス』という軽い謝罪だと判断します。深刻な謝罪の場面ではI'm sorry.やI apologize.を使います。
You told me the meeting started at 3, but it actually started at 2:30! 会議は3時からって言ってたのに、実際は2時半からだったよ!
______ I must have misread the schedule. ______ 予定表を読み間違えたみたい。
誤答
I'm a bad person./『私は悪い人間だ』という大げさな自己評価で、ちょっとした聞き間違いの場面に合わない
正答
My bad./『あ、ごめん、私のミス』という、ちょっとした失敗を軽く認める正しい返事

Before

My bad. を見るたびに、badを『悪い性格』の意味だと思い込み、なぜ自分を責めているのか分からなかった

After

badが『失敗そのもの』を指す名詞だと分かれば、会話文の中の小さな謝罪をI'm sorry.と区別してすぐ読み取れる

My bad. を教室で使う(5分)

ねらい: My bad. を、badが名詞として使われる軽い謝罪表現だと理解し、I'm sorry.と使い分けられるようにする

  1. 板書に "My bad." と書き、「badって形容詞じゃないの?」と問いかける
  2. バスケのストリートコートで生まれたという由来を紹介し、なぜ短い言葉が必要だったのかをペアで考えさせる
  3. My bad.とI'm sorry.を黒板に並べ、『軽い失敗』か『深刻な謝罪』かで使い分けることを確認する
  4. ペアで、待ち合わせに少し遅れた場面を想定し、My bad.を使った短い会話を作らせる

出口チケット: 友達との待ち合わせに少し遅れた場面を想定し、My bad. を使った短い会話を書きなさい。

My bad. をもっと深く(語源・こぼれ話・自分用の例文づくり)

under the weather

アンダー・ザ・ウェザー 不調のことば

体調が悪い、なんとなく気分がすぐれない、という意味です。

起源 船乗りの言葉が由来という説、ただし確定はしていません

under the weatherは船乗りの言葉が由来だという説が広く紹介されていますが、それを裏づける確実な記録は見つかっていません。

よく紹介される説明はこうです。船には風や波を直接受ける『weather side(風上側)』と呼ばれる側があり、荒れた天候のときにいちばん揺れる場所でした。船酔いした船員や乗客は、船の中でも安定した場所、つまりweather sideから離れた場所で休んでいた、という説明です。

ただし、実際にunder the weatherという言葉が、この場面を指して使われていた記録そのものは確認されていません。はっきりしているのは、19世紀のうちに『体調が悪い』という意味で英語に定着した、という点だけです。

いま 朝起きたら、なんとなく体がだるくてやる気が出ない日

朝起きたとき、熱もせきも無いのに、なんとなく体が重くてやる気が出ない、という日はありませんか。

そんな『病名がつくほどではないけれど、調子が悪い』状態を表すのに、under the weatherはぴったりの表現です。

天気(weather)の下に押しつぶされているような、なんとなく重い体調。

こう使う

Are you coming to practice today?

今日、部活来る?

I don't think so, I'm feeling a bit under the weather.

ちょっと厳しいかも、なんか体調がすぐれなくて。

She's been under the weather since Monday, so she stayed home from school.

彼女は月曜日から体調がすぐれず、学校を休んでいる。

発音:under theは『アンダーザ』のようにつながり、weatherのthは舌を上下の歯の間に軽く挟んで発音します。

入試 ここで差がつく
こう問われる
①会話文の空所補充で、体調不良を伝える一言を選ばせる形②内容一致で、話し手が休む理由を問う形③sickやillとの使い分けを問う形
ここで外す
weatherを実際の『天気』の話だと読み、天候について話していると誤読する誤りが定番です。
決め手
feel・look・beのすぐあとにunder the weatherが続いていれば、体調の話だと判断します。天気予報やニュースの文脈でなければ、まず体調不良の比喩を疑うこと。
You look pale today. Are you okay? 今日、顔色悪いね。大丈夫?
Not really, I've been ______ since this morning. あんまり。今朝からずっと______なんだ。
誤答
in the weather/英語として不自然な組み合わせで、体調不良を表す決まった言い方ではない
正答
under the weather/『なんとなく体調が悪い』という、正しい決まり文句

Before

weatherという単語を見るたびに天気の話だと思い込み、体調不良を伝える会話文で反応が遅れていた

After

feelやlookの直後にunder the weatherが続けば、体調の話だとすぐ判断できる。sick/illよりも軽い体調不良を表すと分かり、症状の重さも読み分けられる

under the weather を教室で使う(5分)

ねらい: under the weather を、feel/lookの直後で使われる体調不良の決まり文句として理解する

  1. 「今日、なんとなく調子が悪いなと思ったことはありますか」と尋ねる
  2. under the weather を黒板に書き、「天気の話だと思う人?」と挙手を取る
  3. 船の風上側(weather side)から離れて休んでいた、という説を紹介し、確定した由来ではないことも伝える
  4. ペアで、sick・ill・under the weatherを体調の重さで並べ替えさせる

出口チケット: under the weather を使って、なんとなく体調が悪い日の会話を1文書きなさい。

under the weather をもっと深く(語源・こぼれ話・自分用の例文づくり)

よくある質問

3つとも入試の同じ形式で出ますか。

出方は異なります。Curiosity killed the cat.は長文の引用や会話文で相手をたしなめる場面に、My bad.は会話文の応答選択に、under the weatherは体調を伝える空所補充や内容一致によく出ます。