kid はもともと『子ヤギ』を指す語でした。語源辞典によれば、そこから『子ども扱いする』という意味を経て、19世紀のうちに『からかう、ふざけて言う』という意味の動詞へと育ったとされ、記録に残る最初の使用は1839年です。
No kidding. は、その kid を否定形にして『からかっていない=本当だ』と伝える、いちばん短い形です。
友だちから「第一志望に合格した」とLINEが来たとき、日本語なら「マジで!?」と打つところです。英語で驚きをそのまま伝えたいなら No kidding? と疑問形にするだけで済みます。
逆に、自分が話した本当の話を「冗談だと思われた」と感じたときは、語尾を下げて No kidding. と言えば、『本気で言っている』という念押しになります。
なぜこの意味になるのか
kid を『からかう』の意味で使う言い方は、19世紀の英語で育ったとされます。No のあとに kidding という動名詞(からかうこと)を置くことで、『からかうことはない=本気だ』という否定の形が生まれました。同じ作りの相づちに No wonder.(道理で)や No worries.(気にしないで)があります。
使うときの注意・使い分け
同じ『まさか!?』でも、Are you kidding? はやや踏み込んだ聞き返し、No kidding? は相づちに近い軽い驚きです。
例文で確かめる
I saw a shooting star last night.
昨日の夜、流れ星を見たんだ。
No kidding? That's amazing!
まさか!すごいね!
I'm not making this up, no kidding, the test really was canceled.
話を盛っているわけじゃなくて、本当にテストは中止になったんです。
発音・リズム
kidding の -ding は日本語の『ディング』より短く読みます。d のあとにすぐ ɪŋ が続くので、『キディン』くらいの長さで十分です。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①会話文の応答選択で、驚きを表す一言として No kidding? を選ばせる形。②Are you kidding? との言い換えを問う形。
- ここで外す
- 語尾を上げるか下げるかで意味が変わることを知らずに、常に『冗談じゃないよ』の意味だけで覚えてしまう誤りです。イントネーションで『まさか!?』にも『本気だよ』にもなります。
- 決め手
- 文脈で、相手が驚くような話のあとに置かれていれば『まさか!?』、自分の発言を疑われたあとに置かれていれば『本気だよ』と判定してください。
- 誤答
- That's too bad/文脈が『残念だったね』になってしまい、合格を喜ぶ場面に合いません
- 正答
- No kidding/驚きをそのまま表し、合格を喜ぶ受け答えとして自然です
読み方が変わる
Before
No kidding. を見るたび、いつも同じ意味だと思って読み流していた
After
イントネーション(?か。か)を手がかりに、驚きなのか念押しなのかを会話文の中で判定できる
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- Are you serious?For real?
No kidding. を教室で使う(5分)
ねらい: イントネーションで意味が変わる相づちを、声に出して区別できるようにする
- 先生が語尾を上げて No kidding? と読み、生徒に『驚き』か『念押し』かを当てさせる
- 次に語尾を下げて No kidding. と読み、違いを確認する
- ペアで、片方が本当の話をして、もう片方が驚いた反応で No kidding? と返す練習をする
- 役割を交代し、今度は疑われた側が No kidding. と言い返す練習をする
出口チケット: No kidding? と No kidding. を1回ずつ声に出させ、違いを1行で書かせる
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
次の会話を音読するとき、No kidding? と No kidding. でどうイントネーションが変わるか、英語で説明してください。あわせて、それぞれの言い方が自然に使える場面を1つずつ挙げてください。