ここでのhardは『かたい物』ではなく、『厳しい、とげとげしい』という意味で使われています。この意味のhardは、古英語の時代から英語にある古い用法です。もともとは口論や勝負のあとに『体に痛みは残っていない』という文字どおりの意味で使われていたとされ、20世紀に入って『感情的なわだかまりは無い』という、いまの意味で定着したとされています。
友達と対戦ゲームをしていて、つい本気になりすぎてピリピリした空気になってしまった。そんなとき、勝った側からでも負けた側からでも、この一言があるだけで空気がやわらぎます。
なぜこの意味になるのか
由来にはいくつかの説があり、はっきりとは分かっていません。確かなのは、ここでのhardが『かたい』ではなく『厳しい、とげとげしい』という意味で使われているということです。この意味のhardは、古英語の時代からある古い用法です。もともとは口論や勝負のあとに『(物理的な)痛みは残っていない』という文字どおりの意味で使われ、20世紀に入ってから、いまのような『感情的なわだかまりは無い』という意味で定着したとされています。
使うときの注意・使い分け
口論や勝負のあとで、気まずさを残さないために自分から言う一言です。
例文で確かめる
"You beat me fair and square. No hard feelings." "Thanks, good game."
「正々堂々負けたよ。恨みっこなし」「ありがとう、いい試合だった」
We disagreed about the project, but there are no hard feelings between us.
プロジェクトのことで意見が食い違ったけど、私たちの間にわだかまりは無いよ。
発音・リズム
feelingsの語尾のsを聞き落とさないこと。No hard feeling.と単数で言うと不自然に聞こえます。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①会話文の空所補充で、勝負や口論のあとに『恨みっこなし』と確認する一言として選ばせる形。②謝罪への返事(No problem.)と混同させる形。
- ここで外す
- Sorry.に対する返事だと思い込み、No problem.やThat's OK.と同じ場面で使ってしまう誤りが定番です。No hard feelings.は謝罪の返事ではなく、対等な立場での対立や競争のあとに使う一言です。
- 決め手
- 直前が謝罪(Sorry.)ならNo problem./That's OK.。直前が口論や勝負(losing・disagree・argue)ならNo hard feelings.、と場面で見分けます。
Bさんの返事として自然な一言は?
- 誤答
- No problem(謝罪への返事であり、勝負のあとの場面には合わない)
- 正答
- No hard feelings(勝負のあとに恨みっこなしと確認する場面に合う)
読み方が変わる
Before
hard feelingsを見て『かたい感情』と直訳し、何のことか分からなかった
After
hardに『とげとげしい、厳しい』という意味があると分かり、no+形容詞+feelingsの形をそのまま読み解けるようになる
こぼれ話
スポーツの試合後、負けた選手が勝った相手と握手をしながらNo hard feelings.と声をかける場面は、英語圏のニュース映像でもよく見られます。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- Let's leave it at that.It's water under the bridge.
- 反対の意味
- I'm still upset about it.
No hard feelings. を教室で使う(5分)
ねらい: hardの多義性と、No hard feelings.の使いどころを体感する
- 先生「hardという単語、知っている意味を挙げてみて」と問いかけ、『かたい』『難しい』を引き出す
- 「今日はもう1つ、『厳しい、とげとげしい』という意味を紹介します」と伝え、No hard feelings.を板書する
- ペアでじゃんけんをさせ、負けた側がNo hard feelings.と言う練習をする
- 出口チケットで、謝罪の場面と勝負の場面、それぞれに合う一言を選ばせる
出口チケット: サッカーの試合に負けたチームの選手が、勝ったチームの選手にかける一言を英語で書きなさい。
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
以下の条件で、私が書いた英語の会話文を直してください。①No hard feelings. を自然に使う。②謝罪への返事(No problem.)と混同していないか確認する。③直した文とその理由を日本語で書く。 """(ここに自分の会話文を貼る)"""