Don't judge a book by its cover.
ドント・ジャッジ・ア・ブック・バイ・イッツ・カバー
「見た目や第一印象だけで、人や物の価値を決めつけてはいけない」
『表紙を見ても、中身は分からない』。この言い方が記録に残るのは、19世紀なかごろのアメリカの新聞です。誰が最初に言ったのかは分かっていません。
知られているかぎり古い用例のひとつは、1867年のオハイオ州の新聞です。そこでは本ではなく、人の見た目の話として使われていました。上着とズボンの下に、確かな値打ちと腕前が隠れていることはよくある。そう書き添えられています。つまり表紙にあたるのが服装で、中身にあたるのが腕前です。
見た目がいかつい先輩、無口な転校生、流行の服を着ていない同級生。第一印象だけで『こういう人だろう』と決めつける。あとから全然違ったと気づいた経験は、誰にでもあります。Don't judge a book by its cover. は、その決めつけを手放すための一言です。
なぜこの意味になるのか
『表紙を見ても中身は分からない』という言い方が記録に残るのは、19世紀なかごろのアメリカの新聞です。誰か1人が言い出した言葉ではありません。似た言い回しが少しずつ形を変えながら、いまの形に落ち着いたと見られています。
使うときの注意・使い分け
本の話をしているように見えて、実際には人にも物にも使う比喩表現。本の選び方を教える言葉ではない。
例文で確かめる
He looked scary with all those tattoos, but don't judge a book by its cover.
彼はタトゥーだらけで怖そうに見えたけど、見た目で判断しちゃだめだよ。
The restaurant looks run-down from the outside, but the food is amazing. Never judge a book by its cover.
そのレストランは外から見ると古びているけれど、料理は最高だ。見た目で判断してはいけない。
発音・リズム
judge の終わりの dge は、日本語の『ジ』のように母音(イ)を付けない。子音だけで止めるつもりで発音する。
入試での出方と、外し方
- こう問われる
- ①長文の要旨把握で、このことわざに近い日本語を選ばせる形。②会話文の空所補充で、judge a book by its ______. の空所に入る語(cover)を問う形。③本を読む話だと誤読させたうえで、内容一致を問う形。
- ここで外す
- 空所に cover の代わりに page や title、story を入れてしまう誤り。また、文字どおり『本を読まずに批評するな』という読書の話だと読み違えてしまう誤り。
- 決め手
- 文脈に実際の本が登場しているかを見る。人物や物事の見た目・第一印象の話が続いていれば、book も cover も比喩であり、答えは常に cover。
- 誤答
- page(ページ/本の中身そのものを指す語で、決まり文句としては誤り)
- 正答
- cover(表紙/見た目で判断するなという決まった形)
読み方が変わる
Before
Don't judge a book by its cover. を『本を読む前に判断するな』という読書の話だと思っていた
After
本の話が出てこなくても、人物や物事の見た目の話が続いていれば、このことわざの比喩だと気づけるようになる
こぼれ話
英語には、同じ発想の表現として "Appearances can be deceiving."(見た目はあてにならないことがある)もある。
似た表現・反対の表現
- 似た意味
- Appearances can be deceiving.All that glitters is not gold.
Don't judge a book by its cover. を教室で使う(5分)
ねらい: ことわざの比喩を理解し、本の話が出てこなくても意味を当てはめられるようにする
- 「見た目で『この人はこういう人だ』と決めつけて、あとで違ったことは?」と生徒に問いかける
- Don't judge a book by its cover. を提示し、『本の話ではなく、人や物全般に使う』と説明する
- 「cover の代わりに page を使ったら通じる?」と問い、決まり文句は語を入れ替えられないことを確認する
- 身近な『見た目と中身が違った』体験を、ペアで1つずつ英語で言わせる
出口チケット: Don't judge a book by its cover. を使って、身の回りの出来事を1文書いてみよう。
AIに貼ると、この表現があなたの生活の中の文になって返ってきます。
自由英作文で、初対面の印象について書きたいときに使えます。①テーマ:「第一印象で人を判断することについて」②これまでの本文:"""(ここに自分の英作文を貼る)""" ③本文中に Don't judge a book by its cover. を自然に使った1文を、英語と日本語訳の両方で提案してください。