ジャックオーランタンは、元はカブでした
ハロウィンの定番、カボチャをくり抜いたジャックオーランタン。実はアイルランドで生まれた当初はカブが使われていました。ケチな男が悪魔をだました伝説と、カボチャに変わった移民の歴史を紹介します。
In Japan
日本には、野菜をくり抜いて明かりにするという発想そのものが、もともとありません。ハロウィンのカボチャの飾りは、最初から『そういうもの』として日本に入ってきました。
In English
ところがハロウィンのジャックオーランタンは、最初はカボチャではなく、カブでした。アイルランドやスコットランドでは、カブに怖い顔を彫り、窓辺や戸口に置いて悪霊を追い払っていたとされています。
ケチなジャックが、悪魔を2度だました話
アイルランドの民話に、Stingy Jack(ケチなジャック)という男が出てきます。酒好きで金に汚いジャックは、悪魔に頼んで酒代のコインに姿を変えさせます。そしてそのコインを銀の十字架のとなりにしまい、悪魔が元の姿に戻れないようにしてしまいます。年月がたって再会したときも、悪魔を木に登らせて果物を取らせ、その間に幹へ十字架を彫って下りられなくし、もう一度だましました(HISTORY|How Jack O'Lanterns Originated in Irish Myth)。ジャックが死んだとき、天国は素行の悪さを理由に彼を拒みました。地獄も、だまされたことに腹を立てた悪魔が、魂を取らないという約束どおり受け入れませんでした。行き場を失ったジャックは、悪魔に渡された燃える石炭をカブをくり抜いた提灯に入れ、いまも夜をさまよっているとされています。
カボチャに変わったのは、移民がアメリカに着いてから
カブが使われた理由は単純で、アイルランドではカボチャがまだ栽培されていなかったからです。カブはアイルランドに昔から自生する根菜で、簡単に手に入りました(Clemson HGIC|The Origins of the Jack O'Lantern)。その後、アイルランドからアメリカへ渡った移民たちが、この野菜を彫る習慣を持ち込みます。アメリカはカボチャがもともと育つ土地で、いくらでも手に入りました。そのため、彫る野菜は次第にカボチャへと置き換わっていきました。いまのオレンジ色のジャックオーランタンは、移民が持ち込んだ習慣がアメリカで姿を変えた結果です。
この話で手に入る英語
She carved out a career in medicine.
和訳 彼女は医学の分野でキャリアを切り開いた。
carve out は、カブやカボチャを『くり抜く』という意味から、『(努力して)自分の道を切り開く』という比喩表現としても使われます。ジャックオーランタンを彫る場面と結びつけて覚えると忘れません。
People in Ireland used to carve turnips, not pumpkins.
Irish immigrants brought the tradition of carving vegetables to America.
She carved out fifteen minutes to read every night.
- ① アイルランドの人々は、かつてカボチャではなくカブを彫っていた。
- ② アイルランド移民が、野菜を彫る伝統をアメリカに持ち込んだ。
- ③ 彼女は毎晩15分の読書時間を、なんとかひねり出した。
出典: HISTORY|How Jack O'Lanterns Originated in Irish Myth / Clemson HGIC|The Origins of the Jack O'Lantern
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アイルランドでジャックオーランタンに最初カブが使われていた理由は、本文でどう説明されていますか?
よくある質問
ジャックオーランタンは、元は何で作られていましたか?
アイルランドやスコットランドでは、カボチャではなくカブに顔を彫って作られていました。
なぜカボチャに変わったのですか?
アイルランド移民がこの習慣をアメリカに持ち込んだところ、アメリカはカボチャがもともと育つ土地で、いくらでも手に入ったため、次第にカボチャへ置き換わっていきました。