夏時間とは?英語圏では年2回、国じゅうの時計を動かします
3月のある日曜、アメリカやヨーロッパでは時計が1時間進みます。戻すのは、ヨーロッパが10月、アメリカが11月。日本には無い習慣なので、現地の友人との待ち合わせが1時間ずれる事故が毎年起きています。始まりは戦争中の石炭でした。
In Japan
日本の時計は、1年じゅう同じです。季節で時刻がずれることはありません。だから「時計を動かす日」という考え方そのものが、日本で暮らしていると出てきません。カレンダーに、そんな日は載っていないからです。
In English
アメリカやヨーロッパでは、春に時計を1時間進め、秋に1時間戻します。これを daylight saving time(夏時間)と言います。その日は1日が23時間になったり、25時間になったりします。
⚠ 切り替えの日は、国によって違います。EUは3月の最終日曜に進めて、10月の最終日曜に戻します。アメリカは3月の第2日曜に進めて、11月の第1日曜に戻します(Wikipedia|Daylight saving time by country)。10月下旬から11月上旬は、ヨーロッパとアメリカの時差が1時間ずれたままになります。世界の国のおよそ34パーセントが、いまもこの仕組みを使っています(2023年時点)。主にヨーロッパと北アメリカです(Wikipedia|Daylight saving time)。切り替えは決まった日曜の未明に起きるので、寝ているあいだにスマホの時刻だけが勝手に変わります。
始まりは、戦争中の石炭を節約するためでした
思いつき自体は、それより前からありました。Wikipediaによれば、1895年、ニュージーランドの昆虫学者ジョージ・ハドソンが、春に時計を2時間動かす案を最初に現実的な形で示しています。1907年には、イギリスの建築業者ウィリアム・ウィレットが、朝の乗馬の途中で同じ考えに独立してたどり着きました。
実際に国として始めたのは、その先です。1916年4月30日、ドイツ帝国とオーストリア・ハンガリーが、第一次世界大戦のさなかに導入しました。目的は石炭の節約です。明るいうちに活動を終えれば、灯りに使う燃料が減る。そういう計算でした。
つまりこの習慣は、生活の知恵というより戦時の資源対策として生まれたものです。
覚え方まで、ちゃんと言葉になっています
毎年2回あることなので、英語圏にはどちらに動かすかを覚えるための決まり文句があります。
spring forward, fall back.
spring は「春」であり「跳ぶ」。fall は「秋」であり「落ちる」。春は前へ跳び、秋は後ろへ落ちる。季節の名前が、そのまま動かす向きになっています。北アメリカの英語で使われる覚え方です(Wikipedia|Daylight saving time)。
英語の季節の名前が、ここまできれいに二重の意味を持っているのは偶然です。ですが、偶然だからこそ、一度聞いたら忘れません。
この話で手に入る英語
Don't forget to set your clocks forward tonight.
和訳 今夜、時計を1時間進めるのを忘れないでね。
現地の人が前日に言い合う定番の一言です。戻すときは forward を back に替えます。海外の友人との待ち合わせが1時間ずれる事故は、たいていこの日に起きます。
We lose an hour of sleep this weekend.
Wait, did the clocks change last night?
Spring forward, fall back. That's how I remember it.
- ① 今週末は、睡眠が1時間減ります。
- ② ちょっと待って、昨夜、時計が変わったんだっけ?
- ③ 春は前へ、秋は後ろへ。私はそうやって覚えています。
出典: Wikipedia|Daylight saving time(夏時間) / Wikipedia|Daylight saving time by country(国ごとの切り替え日)
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英語の決まり文句「spring forward, fall back」は、何を教えてくれるものですか?
よくある質問
夏時間はいつ始まって、いつ終わりますか?
国によって違います。EUは3月の最終日曜に1時間進め、10月の最終日曜に戻します。アメリカは3月の第2日曜に進め、11月の第1日曜に戻します。そのため10月下旬から11月上旬は、ヨーロッパとアメリカの時差がふだんと1時間ずれます。
spring forward, fall back とはどういう意味ですか?
春は時計を1時間進め、秋は1時間戻す、という覚え方です。spring は「春」と「跳ぶ」、fall は「秋」と「落ちる」の両方を意味するため、季節名がそのまま動かす向きを表します。北アメリカの英語で使われている言い方です。