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原田英語の沼 Harada Eigo no Numa

ENGLISH TRIVIA

レジ係が座る国があります。ドイツやフランスには、座るための法律があります

ヨーロッパの多くの国では、レジ係は座って働きます。ドイツやフランスには、座れる仕事なら座る設備を用意する決まりがあります。アメリカで「座る権利」の法律が始まったのは、1881年のニューヨーク州でした。

In Japan

日本のスーパーでは、レジ係は立って働くのがふつうです。Wikipedia によると、ずっと立って働くのは日本だけではありません。北アメリカやアジア、オーストラリアの多くでも、それがふつうです。

In English

ヨーロッパの多くの国では、レジ係は座って働くのがふつうです。ドイツでは、座れる仕事なら、職場に座る設備を用意する決まりがあります。フランスにも、同じような決まりがあります。この種類の法律は、right to sit(座る権利)と呼ばれます。

アメリカの座る権利の法律は、1881年のニューヨーク州から始まりました

Wikipedia によると、働く女性のための「座る権利」の法律を、アメリカで最初に作ったのは、1881年のニューヨーク州です。イギリスは、1899年8月9日に Seats for Shop Assistants Act 1899(店員の椅子法)を作りました。女性3人につき、椅子を1脚用意する決まりでした。

1881年から1917年のあいだに、アメリカのほとんどの州が、同じような法律を作りました。オーストラリアとカナダの多くの州も、1800年代の終わりから1900年代の初めに作っています。1932年には、ミシシッピ州だけが、まだ作っていませんでした。スペインにも、1912年に女性のための「椅子法」(Ley Silla)があり、1918年に全員に広がりました。

いまアメリカで、男女どちらにも使える「座る権利」の法律がある州として、Wikipedia は7つを挙げています(カリフォルニア、フロリダ、マサチューセッツ、モンタナ、ニュージャージー、オレゴン、ウィスコンシン)。ケベックやワシントンD.C.のように、この法律をやめた地域もあります(Wikipedia|Right to sit、Wikipedia|Right to sit in the United States)。

国際労働機関(ILO)が1964年に作った条約にも、「働く人に十分で適した椅子を用意し、使う機会を与える」という決まりが入っています。2023年の時点で、52か国がこの条約を結んでいます(Wikipedia|Right to sit)。

この話の動画

In Europe, cashiers get to sit. Why is that not the case in Canada? (CBC News) CBC News が公開している、ヨーロッパではレジ係が座れるのに、カナダではなぜ違うのかを取り上げた動画です(英語)。

ヨーロッパでは、袋づめはお客さんの仕事です

Wikipedia は、ヨーロッパでレジ係が座る理由の1つを、袋づめのしかたにあると書いています。ヨーロッパの大きなチェーン店の多くでは、買った物をお客さんが自分で袋に入れます。レジ係は袋づめをしないので、座ったまま仕事ができます(Wikipedia|Right to sit)。

ドイツのスーパーのアルディは、ドイツの労働法に従って、レジ係が座ることを認めています。そして、座る権利の法律が無い地域でも、座って働いてよいことにしています。理由は、座ってよい人のほうが、生産性が高く効率もよいという研究があるからです(同じページ)。

同じ Wikipedia は、アメリカの会社が「座る権利」の法律に強く反対してきたと書いています。サンフランシスコ州立大学の労働研究の責任者ジョン・ローガンさんは、反対の理由を「職場を会社が自由に決める力を保つため」と話しています(同じページ)。

日本にも、座る決まりはあります。厚生労働省の労働安全衛生規則615条では、立って働き続ける人が仕事中にたびたび座れるなら、使える椅子を用意しなければなりません(英訳|Ordinance on Industrial Safety and Health)。それでも、働く人に椅子を用意しないスーパーなどのお店があります(Wikipedia|Right to sit)。

2024年5月24日、スーパーのレジなどに椅子を置くよう求めて活動する学生や会社員が、厚生労働省に要請書を出しました。厚生労働省は、まずスーパーの関係団体などに、働き方の実態を聞くつもりだと答えています(弁護士ドットコムニュース)。英字新聞の The Mainichi も、翌25日にこの話を伝えています(The Mainichi)。

この話で手に入る英語

Workers have the right to sit.

和訳 働く人には、座る権利があります。

the right to sit は、座る権利のことです。Wikipedia に、この種類の法律の名前として載っています。

使ってみる
①

In many European stores, cashiers sit down while they work.

②

Is there a chair for the cashier?

③

Some laws give workers the right to sit.

和訳
  • ① ヨーロッパの多くのお店では、レジ係は座って働くよ。
  • ② レジ係の椅子はある?
  • ③ 働く人に座る権利を与える法律もあるんだ。

出典: Wikipedia|Right to sit / Wikipedia|Right to sit in the United States / The Mainichi|No sitting allowed? Japan to question businesses on all-day standing in service industry(2024-05-25)

1問だけ

この記事によると、働く女性のための「座る権利」の法律を、アメリカで最初に作った州はどこですか?

よくある質問

ヨーロッパのレジ係は、なぜ座って働けるのですか?

ドイツやフランスには、座れる仕事なら職場に座る設備を用意する決まりがあるためです。もう1つ、ヨーロッパの大きなスーパーの多くでは、お客さんが自分で袋づめをするので、レジ係が座ったまま働けます(Wikipedia)。

「座る権利」の法律は、いつ始まりましたか?

アメリカでは、1881年のニューヨーク州が、働く女性のために最初に作りました。イギリスは、1899年8月9日に作っています(Wikipedia)。

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