grit 意味とは?Angela DuckworthのTED英語
『やり抜く力』というたった6分のトークで、Angela Duckworthは同じ文の型を4回くり返し、終盤で『分かりません』と正直に認めます。短いのに強く残る話し方の仕掛けです。
Grit: The power of passion and perseverance
グリット:やり抜く力/Angela Lee Duckworth(心理学者(当時ペンシルベニア大学の助教授))・2013年・約6分 字幕つきで見る ↗
なぜ、これほど届いたのか
このトークは、たった6分です。その短さの中で、まず自分の話から始めます。経営コンサルタントを辞めて中学1年生に数学を教えた、という体験が先に来ます。『grit(やり抜く力)』という言葉の説明は、そのあとです。定義から始めないのは、聞き手の耳を先につかむための順番です。
次に効いているのが、"Grit is 〜." という同じ文の型を4回くり返す技です。1回聞き逃しても、同じ形があと3回来るので、聞き手の頭に定義が残ります。
そして話の終盤、『どうすればgritは育ちますか』という質問に対して "The honest answer is, I don't know." と正直に認めます。分からないことを分からないと言う方が、かえって信用されるという話し方の技術です。
名台詞
Grit is passion and perseverance for very long-term goals.
Grit is living life like it's a marathon, not a sprint.
The honest answer is, I don't know.
和訳 グリットとは、非常に長期的な目標に対する情熱と粘り強さのことです。グリットとは、人生を短距離走ではなくマラソンのように生きることです。正直に言えば、私にも分かりません。
ここが聞き取れない
- "Grit is 〜." の反復
- 同じ主語+動詞のあとに、毎回ちがう言い方が続くのがこの反復の型です。上の名台詞は、4回のうち1回目と4回目です。頭の "Grit is" が聞き取れれば、また定義が来たと分かります。
- perseverance の強勢
- per-se-VER-ance と、後ろから2番目の音節にいちばん強いアクセントが来る単語です。日本語の『パーサヴィアランス』という平らな読み方に慣れていると、聞き取れません。
- "I don't know." の前の切れ目
- "The honest answer is," のあとには、コンマが入ります。ここで一度切れて "I don't know." が来ると分かっていれば、短い3語も聞き逃しません。
この1本の使い方
- 字幕なしで、"Grit is passion and perseverance for very long-term goals." の一文だけを3回聞き、perseveranceの強勢の位置に丸をつける。
- "Grit is 〜." の型を使って、自分にとっての『やり抜く力』を英語で1文作ってみる(例:Grit is finishing what you start, even when it's boring)。
- "The honest answer is, I don't know." を、コンマのところで一度切りながら3回声に出す。
今日は3つの引用を音読するところまでで十分です。明日は、字幕なしで冒頭1分だけを聞き直してください。コンサルタントを辞めて数学の先生になったくだりです。聞き取れた単語がいくつ増えたかを数えてみてください。
よくある質問
gritとはどういう意味ですか?
Angela Duckworthはこのトークの中で「非常に長期的な目標に対する情熱と粘り強さ」と定義しています。短期間のがんばりではなく、何年も同じ目標に向かって努力し続ける力を指す言葉です。
このトークはどんな内容ですか?
経営コンサルタントを辞めて、中学生に数学を教えるようになったAngela Duckworthのトークです。成績の良い生徒と悪い生徒の差はIQだけでは説明できない、と彼女は気づきます。そこからgrit(やり抜く力)という考え方にたどり着くまでを、約6分で語ります。