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原田英語の沼 Harada Eigo no Numa

ASK MR. HARADA

ヨーロッパのレジ係が座っているのはなぜ?日本はなぜ立ったままですか?

ヨーロッパのスーパーでは、レジ係が椅子に座って働いている国が多くあります。日本は立ったまま働く店が多いのに、どうして違うのでしょうか。理由は、椅子についての決まりと、お店の考え方にあります。

ヨーロッパを旅行したとき、スーパーのレジの人が、椅子に座って仕事をしていてびっくりしました。日本では、レジの人はずっと立っています。どうして国によって違うんですか?

高校2年生さんより

ヨーロッパには、座ってできる仕事には椅子を用意しなければならない、という決まりのある国があり、レジ係が座っているのはその1つの表れです。日本にも似た決まりはありますが、実際には立って働くお店が多いのです。

ヨーロッパには、座れる仕事には椅子を、という決まりがあります

英語版 Wikipedia の「Right to sit(座る権利)」の項目を見てみます。ヨーロッパの多くの国では、レジ係はふつう座って働いていて、座る権利の法律もよくある、と書かれています(Wikipedia|Right to sit)。理由の1つとして、ヨーロッパの大きなスーパーの多くでは、袋づめをお客さん自身がすることも挙げられています(同じ項目)。

ドイツの決まりは、こうです。仕事の全部か一部を座ったままできるとき、または、ときどき座れるときは、働く場所に椅子を用意しなければなりません。フランスの労働法にも、働く人1人ひとりに、働く場所かその近くで、適切な椅子を用意する、と書かれています。

ドイツのスーパーのチェーン、アルディ(Aldi)は、ドイツの労働法に合わせて、レジ係が座って働けるようにしている、とも紹介されています(同じ項目)。

日本にも、似た決まりがあります。でも立っているお店が多いのです

同じ Wikipedia の項目には、日本の労働安全の決まりも書かれています。座ったままできる仕事なら、会社は働く人に椅子を用意しなければならない、という内容です。2024年には、厚生労働省が、働く人に椅子を出さないスーパーなどの小売店を調べる、と発表したそうです。

ただ、実際に座って接客できるお店は多くありません。マイナビは2024年3月、接客のあるパートやアルバイトを雇っている雇用主300人に、接客中に椅子に座ることを許しているかを聞きました(マイナビ|座ってイイッスPROJECT)。

  • ①いつでも座れるようにしている:23.3%
  • ②原則として許していない:20.0%
  • ③決まりは無いが、座っていない:24.3%
  • ④座るかどうかは現場に任せている:32.3%

座らせない理由で、いちばん多かったのは「お客さんからの印象が悪くなるのを防ぐため」の33.8%でした。「なんとなく・特に理由はない」も25.6%います(同じ調査)。つまり、日本で立っているのは、はっきりした理由があるからとは限りません。

アメリカやイギリスでは、女性の働き手を守る決まりから始まりました

Wikipedia によると、座る権利の法律の多くは、はじめは女性の働き手だけを対象にしていました。アメリカで女性の働き手のために最初にこの法律を作ったのは、1881年のニューヨーク州です。イギリスでは1899年の法律で、店には女性3人につき椅子を1つ置くことになりました。

のちに、国際労働機関(ILO)が1964年の条約で、働く人に十分で適切な椅子を用意し、使える機会を与えるよう決めました。この条約には、2023年の時点で52か国が加わっています(同じ項目)。

会話で見る
A

Look! The cashier is sitting down.

B

Yes. Many European stores do that.

A

In Japan, cashiers usually stand.

B

Really? That's interesting.

和訳
  • A 見て! レジの人が座ってるよ。
  • B うん。ヨーロッパの多くのお店はそうなんだ。
  • A 日本では、レジの人はふつう立ってるよ。
  • B 本当に? おもしろいね。
耳で確かめる
①

Why do the cashiers sit here?

②

In Japan, cashiers usually stand.

③

Could I borrow a chair, please?

和訳
  • ① ここのレジの人は、どうして座っているんですか?
  • ② 日本では、レジの人はふつう立っています。
  • ③ 椅子をお借りできますか?

ヨーロッパのレジ係が座っているのは、椅子についての決まりと関係があります。日本にも似た決まりはありますが、立って働くお店が多いのが現状です。ヨーロッパで、おや、と思ったら、Why do the cashiers sit here? と聞いてみてください。この1文は、ほかの「どうして?」にも使えます。

動画で見る

In Europe, cashiers get to sit. Why is that not the case in Canada? (CBC News) CBC News が、ヨーロッパではレジ係が座れるのに、カナダではなぜそうでないのかを取り上げた動画です。

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この記事によると、ドイツの決まりでは、どんな仕事に椅子を用意しなければなりませんか?

よくある質問

ヨーロッパのレジ係は、なぜ座って働いているのですか?

ドイツやフランスには、座ってできる仕事には椅子を用意する、という決まりがあることが理由の1つです。お客さんが自分で袋づめをするスーパーが多いことも、理由に挙げられています(Wikipedia|Right to sit)。

日本のレジ係は、なぜ座らないお店が多いのですか?

日本にも椅子についての決まりはあります。でもマイナビの調査では、接客中にいつでも座れるようにしている雇用主は23.3%でした。座らせない理由は、お客さんからの印象が悪くなるのを防ぐため、が33.8%でいちばん多くなっています(マイナビ)。

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