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原田英語の沼 Harada Eigo no Numa

NOT IN TEXTBOOKS

Not it!の意味は?|面倒な役は、最後に言った人がハズレ

掃除やお使いのような面倒な役を決めるとき、アメリカの子どもは真っ先に「Not it!」と叫びます。最後まで言えなかった人が、その役をやる羽目になる合言葉です。

「学校ではまず教わらない英語」Not it!(ノット・イット)の手描き風イラスト。上部の説明に「面倒な役決め。最後に言った人が担当」とある。左側で、ほうきとゴミ箱の前に立つ女の子が両手を上げて「Not it!」と叫んでいる。矢印の先では、別の女の子も口に手を当てて「Not it!」と叫んでいる。さらに矢印の先には、ほうきとゴミ袋を持って浮かない顔をした女の子が描かれ、「最後に言っちゃった…私が担当…」と考えており、下に「残念」の文字とバツ印がある。下段には2つの囲みがあり、「ポイント!」には『面倒な仕事や役を決める時に使うカジュアルな表現』『一番最後に「Not it!」と言った人がその役をやる羽目になる』『友達同士や子供の遊びでよく使われる』、「ちょっと豆知識」には『「Not it!」は「私じゃない!」という意味』『似た表現に「Nose goes!」(鼻に触れた最後の人がやる)もある』『フォーマルな場では使わないよ』とある。

Not it!

ノット・イット

面倒な役をやりたくないときに真っ先に言う合言葉。最後まで言えなかった人が、その役を引き受けることになる

a phrase kids shout to avoid an unwanted job, leaving whoever fails to say it in time stuck with the task

こんなときに使います

友達と何人かでいるとき、誰かが「洗い物、誰がやる?」「ゴミ出し、誰が行く?」と面倒な役を切り出した瞬間、アメリカの子どもたちは反射的に「Not it!」と叫びます。言うのが早ければ早いほど安全で、その場にいた全員が言い終わったときに、まだ言えていなかった人がその役を引き受けます。誰かに指名されるわけではなく、自分の声の速さだけで結果が決まるのが特徴です。大人になってからも、冗談半分でこの言い方を使う人がいます。

会話で見る
A

Ugh, someone has to walk the dog in this rain.

B

Not it!

A

Wait, not it too!

B

Ha, too slow. Guess it's you and the raincoat.

和訳
  • A うわ、この雨の中で誰かが犬の散歩に行かないと。
  • B Not it!(私じゃない!)
  • A 待って、私もNot it!
  • B はは、遅かったね。じゃあ君とレインコートの出番だ。

この言い方の、裏側

「Not it!」がいつ、誰の間で最初に使われ始めたのかは、はっきりとは分かっていません。アメリカの子どもの遊び言葉として口づてに広まったもので、教科書や辞書に載るような改まった表現ではなく、始まりを示す記録が見つかっていません。はっきりしているのは、この言い方が「最後に言った人が損をする」という、鬼ごっこの鬼決めなどと同じ仕組みを言葉だけでやっている、という点です。この沼で以前紹介した「Nose goes!」は、鼻を触るという動作で同じ勝負をする、いわば無言バージョンでした。「Not it!」はそれを声に出して宣言する側というわけです。似た形の合言葉が国や世代を超えて生き続けているのは、面倒ごとを誰かに押しつけたいという気持ちが、いつの時代も変わらないからかもしれません。

使ってみる

Not it! I did the dishes yesterday.

Everyone yelled "Not it!" at the same time, so we had to start over.

You were the slowest to say it, so it's you.

和訳
  • Not it!昨日は私が皿洗いをしたもの。
  • みんな同時に「Not it!」と叫んだから、もう一回やり直しになった。
  • 君が言うのがいちばん遅かったから、君の番だよ。

この「it」は、鬼ごっこで鬼のことを it と呼ぶのと同じ使い方です。ここでは「その役をやる人」を指すので、何の役なのかは、その場の状況からしか分かりません

Also

  • Shotgun! 助手席は言った者勝ち
  • Dibs! 欲しい物を先に言った者が手に入れる
  • Nose goes! 最後に鼻を触った人が負け

原田先生のひとこと

教室で日直や掃除当番を決めるとき、日本の子どもはジャンケンで決めることが多いですよね。アメリカの子どもは、ジャンケンをする間もなく「Not it!」のひと言で終わらせてしまいます。声の速さだけで決まる分、負けた本人も「自分が遅かっただけ」と、意外とあっさり納得できるのかもしれません

動画で見る

ポップコーンを取りに行く役を、Nose goes!で決める場面 (Buggle Time- Wholesome & Fun Toddler and Kid Songs) 映画の夜、ポップコーンができあがったところです。誰が取りに行くかをどう決めているかを見てください。

1問だけ

「Not it!」の説明として正しいものはどれですか?

よくある質問

「Not it!」はどんなときに使いますか?

掃除やお使いのような面倒な役を、誰がやるか決めるときに使います。その場にいる全員が「Not it!」と言い終わったとき、まだ言えていなかった人がその役を引き受けることになります。

「Nose goes!」とはどう違いますか?

どちらも最後の人が役を引き受ける点は同じですが、「Not it!」は声に出して宣言する版、「Nose goes!」は鼻を触るという動作で決める、いわば無言バージョンです。

学校ではまず教わらない英語をもっと読む 毎日1枚。教科書に載っていないのに、向こうでは全員が使う英語 一覧へ → Haradaeigo.com 原田英語.com(本体サイト)へ戻る 英語コラム、スラング辞典、英検対策、授業実践。 20年ぶんの記事が本体サイトにあります。 原田英語.com を見る