ding-dong ditchの意味は?|死亡事故も起きた危険な玄関いたずら
玄関のベルを鳴らして、開く前に走って逃げるいたずらのこと。日本でいう「ピンポンダッシュ」にあたります。ただしアメリカでは、この遊びが原因で実際に人が撃たれて亡くなる事件が複数起きています。
ding-dong ditch
ディンドン・ディッチ
玄関のベルを「ピンポーン!」と鳴らして、住人が出てくる前にすぐ逃げるいたずらのこと
a prank in which someone rings a doorbell and then runs away before the person inside can answer
こんなときに使います
アメリカでは、子どもや十代の若者が友達どうしの度胸試しや、SNS用の動画のネタとしてこの遊びをすることがあります。玄関のベルや戸を叩いてすぐ物陰に隠れ、住人が「あれ、誰もいない」と戸惑う様子を見て笑う、という流れが基本の形です。日本の「ピンポンダッシュ」とほぼ同じ遊びですが、銃を持つ家庭が珍しくないアメリカでは、この遊びの持つ危険度がまったく違います。SNSで「〇〇の家をding-dong ditchしてきた」のように、動画のタイトルとしても使われる言葉です。
Let's ding-dong ditch Mr. Carter's house tonight.
No way. A kid actually got shot doing that last year.
Wait, seriously? I thought it was just a harmless joke.
- 友達A 今夜、カーターさんの家でding-dong ditchやろうぜ。
- 友達B やめとけって。去年、それをやってた子が本当に撃たれたんだ。
- 友達A え、マジで?ただの無害な冗談だと思ってた。
この言い方の、裏側
この遊びは、想像以上に危険です。2025年8月30日、テキサス州ヒューストンで、11歳のJulián Guzmanくんが、ding-dong ditchをしたあと走って逃げる途中に、家の住人の男に背後から撃たれ、その翌日に亡くなりました。男は2026年4月、大陪審から資本殺人(capital murder)の罪で起訴されています(ABC13 Houston|Grand jury indicts man on capital murder charge in killing of child playing doorbell prank)。
同じ2025年5月には、バージニア州で、18歳の高校生Michael Bosworthさんが住人に銃撃されて亡くなりました。一緒にいた少年の1人は、TikTokの動画を撮るためにding-dong ditchをしていたと警察に話しています(NBC News|Virginia teenager shot and killed by homeowner while filming TikTok prank video)。この住人は、2026年8月に第二級殺人などの罪で有罪の評決を受けました(FOX 5 DC|Virginia man convicted in deadly shooting teens described as TikTok 'ding dong ditch' challenge)。
さらに2020年1月には、カリフォルニア州でding-dong ditchをされた家の男が、少年たちの乗った車を追いかけて衝突させ、16歳の少年3人が死亡する事件も起きました。男は2023年に第一級殺人罪で有罪となり、仮釈放なしの終身刑が言い渡されています(NBC News|California man gets life sentence in deaths of 3 teens killed after doorbell prank)。どの事件も、始まりは「ちょっとしたいたずら」でした。
We used to ding-dong ditch our neighbors when we were kids.
Ding-dong ditching isn't as harmless as it sounds.
- ① 子どものころ、近所の家でよくding-dong ditchをしたものだ。
- ② ding-dong ditchは、聞こえるほど無害な遊びではない。
絶対に真似しないでください。銃を持つ家庭が珍しくないアメリカでは、知らない家の玄関に近づくこと自体に、日本とは違う危険が伴います。
Also
- knock down ginger イングランドでの呼び方(同じいたずらを指す)
- nicky nicky nine doors カナダでの呼び方(同じいたずらを指す)
- chicky melly スコットランドでの呼び方(同じいたずらを指す)
原田先生のひとこと
「いたずら」という言葉の軽さと、実際に起きたことの重さが、あまりにも釣り合っていません。高校で英語を教えていていつも思うのは、表現そのものを覚えることと、その言葉が使われる社会の現実を知ることは、別物だということです。ding-dong ditchという響き自体はコミカルですが、アメリカでは知らない家に近づくという行為に、日本とはまったく違うリスクが伴います。新しい言葉を覚えたら、その言葉が使われている国で実際に何が起きているのかも、あわせて調べてみてください。
動画で見る
1問だけ
本文で紹介した2025年8月のテキサス州の事件で、ding-dong ditchをしていて撃たれたのは何歳でしたか?
よくある質問
ding-dong ditchとはどういう意味ですか?
玄関のベルを鳴らして、住人が出てくる前にすぐ走って逃げるいたずらのことです。日本の『ピンポンダッシュ』にあたります。
ding-dong ditchは、なぜ危険だと言われているのですか?
銃を持つ家庭が珍しくないアメリカでは、この遊びが原因で実際に人が撃たれて死亡する事件が複数起きているためです。2025年にテキサス州とバージニア州で、2020年にカリフォルニア州で、それぞれ死亡事件が起きています。