Dibs!の意味は?|それ、私が先に取った
空いてる席、ピザの最後の1切れ、ゲームの1回目。取り合いになる前に、先にこう叫んだ人のものになります。もとは羊の骨で遊ぶ、300年以上前の子どもの遊びの名前でした。
Dibs!
ディブス!
それ、私が先に取った(先に言った人のものになる)
a shout that claims something before anyone else can take it
こんなときに使います
誰かが欲しがりそうなものを、自分が先に見つけた瞬間に使います。空いている席、ピザの最後の1切れ、新しいゲームの1回目。
Dibs! とひと言叫ぶだけです。文にする必要はありません。
大事なのは、取り合いが始まる前に言うこと。手を伸ばしてから言っても遅いのです。声のほうが手より速い、という遊びだと思ってください。
言われた側は、たいてい素直に譲ります。「先に言われたなら仕方ない」という感覚を、英語圏では子どもも大人も共有しているからです。
Whoa, there's one slice of pizza left.
Dibs!
You always do that.
Fine, you get first dibs next time.
- A うわ、ピザ最後の1切れ残ってる。
- B それ、私!
- A 毎回それだよね。
- B 分かった、次はそっちが先に選んでいいよ。
この言い方の、裏側
絵には「昔アメリカの子どもたちが『先に見つけた物は自分のもの』とルール化したことから広まった」と書かれています。辞書をあたると、その手前にもう一段、話がありました。
dibs のもとは dibstones(ディブストーンズ)という子どもの遊びの名前です。Etymonline には1690年代の記録があります。小石や羊のひざの骨を放り上げて、手のひらと手の甲で交互に受け止める遊びでした。日本のお手玉に近いものだと思ってください。
その遊びの名前が短くなって dibs になり、1800年代には「分け前」「小銭」という意味で使われるようになります。そして「それは自分のものだ」と先に宣言するいまの意味で記録に出てくるのは、1915年のアメリカ。やはり子どもの言葉としてでした。
遊びの名前 → 分け前 → 先取りの宣言。300年かけて、意味がここまで移ってきたわけです。
⚠ ただし、年代の見方は辞書によって違います。Dictionary.com は dibs の成立を1720〜30年代としています。はっきり決着はついていません。
I call dibs on the window seat.
Who has dibs on the last doughnut?
It was your idea, so you get first dibs.
- ① 窓側の席、私が先に取った。
- ② 最後のドーナツ、誰が先に取ったの?
- ③ 君のアイデアだから、先に選んでいいよ。
dibs は、いつも s が付いた形で使います。a dib とは言いません。文にするなら call dibs on 〜(〜を先に取る)と have dibs on 〜(〜を先に取ってある)の2つ。「最初に選ぶ権利」は first dibs です。
Also
- Not it! 逆に「その役はやらない」と先に宣言する言い方
- Shotgun! 車の助手席を取るときの言い方
- Finders keepers. 見つけた人のもの、という言い方
原田先生のひとこと
日本語にも「あ、これ私の!」はあります。でも、1語で、しかも全員が従う言い方は思いつきません。
面白いのは、dibs が取り合いを、取り合いにしないための道具だということです。手が伸びる前に、声で決める。じゃんけんより速い。
そして、これはもめたあとには使えません。両方が手を伸ばしてから言っても、もう効かない。だから子どもたちは、部屋に入った瞬間から周りを見ています。
先に言った人が勝つ、というルールを全員が信じているから成り立つ。信用で回っている遊びなんです。
海外ドラマで誰かが急に Dibs! と叫んだら、その人はいま、何かを取りにいっています。何を取ったのかを探してみてください。
1問だけ
「最後の1切れ、私が先に取ったからね」を英語で言うと?
よくある質問
Dibs! とはどういう意味ですか?
「それは自分のものだ」と先に宣言するときのかけ声です。席・食べ物・順番など、取り合いになりそうなものに対して、いちばん先に Dibs! と言った人のものになります。文にするときは call dibs on 〜、have dibs on 〜 の形を使い、「最初に選ぶ権利」は first dibs と言います。
dibs の語源は何ですか?
はっきり決着はしていません。Etymonline は、1690年代に記録のある dibstones という子どもの遊び(小石や羊のひざの骨を放り上げて受け止める遊び)の名前が縮まったものだろうとしています。「自分のものだと先に宣言する」意味で記録に出てくるのは1915年のアメリカで、子どもの言葉としてでした。ただし Dictionary.com は成立を1720〜30年代としており、辞書によって年代の見方が違います。