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原田英語の沼 Harada Eigo no Numa

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Best two out of three.の意味は?|3本勝負のルール

じゃんけんやゲームで引き分けを避けたいときに使う "Best two out of three."(3本勝負ね)。「もともとテニスや野球から」とよく言われます。ですが記録をたどると、テニスもワールドシリーズも勝負の数を途中で変えており、3本勝負という形は思ったより新しいものでした。

「学校ではまず教わらない英語」Best two out of three.の手描き風イラスト。見出しの下に、ピースサインをした男の子が「3本勝負ね!」と言い、隣の男の子が考え込んでいる絵がある。下には表があり、1本目・2本目・3本目の欄に、Aくんは○○×、Bくんは×○×という勝敗が書き込まれている。右側には「3回勝負のうち、先に2回勝った方の勝ちってルールのこと。スポーツの試合やゲームでよく使うよ!」という説明がある。下の囲みには豆知識として「もともとはテニスや野球の試合方式」「短いシリーズ戦で時間や体力を節約できるからアメリカではいろんな場面で使われる」「テレビのスポーツ中継でもよく聞く表現」と書かれている。

Best two out of three.

ベスト・トゥー・アウト・オブ・スリー

3回勝負のうち、先に2回勝ったほうが勝ちというルール

a rule in which the first side to win two out of three rounds is the winner

こんなときに使います

じゃんけんやカードゲームで1回だけ負けて、「今のはノーカン」と言いたくなる瞬間があります。そんなとき、引き分けを避けつつ結果に納得したい2人が、先に「3本勝負にしよう」と提案する場面でよく使われます。1回きりの勝負よりも、実力を測るのに向いている、という感覚が根っこにあります。

会話で見る
A

Best two out of three?

B

Fine, but no take-backs this time.

A

Deal. Rock, paper, scissors, shoot!

B

I win, two to zero. I don't even need the third round.

和訳
  • A なあ、3本勝負にしない?
  • B いいよ、でも今度はやり直しなしね。
  • A 了解。最初はグー、じゃんけんぽん!
  • B 2連勝。3回目はやらなくてよさそうだね。

この言い方の、裏側

このイラストの豆知識には「もともとはテニスや野球の試合方式」と書かれていますが、実はそこまではっきりした由来ではないようです。テニスは、そもそも得点の数え方の由来からして分かっていません。アメリカの雑誌Timeが『Love Game』というテニスの歴史の本を書いたエリザベス・ウィルソンに取材したところ、「どう始まったのか、なぜそういう形になったのか、誰にもよく分かっていないと思う」という答えが返ってきています(Time|The Complicated History of Tennis Scoring)。

記録としてはっきり分かっているのは、勝負の数のほうです。全米選手権の女子シングルスは、決勝が1901年まで5セット制で、1902年から3セット制に変わりました(Wikipedia|1902 U.S. National Championships – Women's singles)。野球のほうも一筋縄ではいきません。いまのワールドシリーズは先に4勝したほうが勝ちで、最大7試合です。ところが最初の1903年は、先に5勝したほうが勝ちの最大9試合でした。しかも1919年から1921年には、いったん最大9試合に戻った時期まであります(Wikipedia|World Series)。「3本勝負」という形は、思っているより新しく、しかも一度にすっきり決まったわけではなさそうです。

使ってみる
①

Let's play best two out of three to decide who does the dishes.

②

It's tied one to one. This is really best two out of three now.

③

Rather than just one game, let's make it best two out of three.

和訳
  • ① 皿洗い係を決めるのに、3本勝負にしよう。
  • ② 1勝1敗で並んだ。これは本当に3本勝負になったね。
  • ③ 1回だけじゃなくて、3本勝負にしよう。

"best two out of three" は3回勝負に限った言い方です。5回勝負なら、数字を入れ替えて "best three out of five" のように言います。

Also

  • sudden death 1回勝負で決着をつける方式(延長戦の一発勝負など)
  • rematch 再戦、やり直しの試合
  • tiebreaker 同点や引き分けを解消するための追加の勝負

原田先生のひとこと

この表現、スポーツ好きなら一度は耳にしたことがあると思います。面白いのは、由来を調べようとすると、思ったよりあやふやだったことです。「昔からのルールだから」と思っていたものが、テニスでは1902年に5セット制から3セット制へ変わったばかりだったり、野球のワールドシリーズも最初は最大9試合だったり。「昔からそうだった」ように見えるルールほど、掘ってみると変化の歴史があるものです。次にじゃんけんで3本勝負をするときは、そんな話を1つ挟んでみてください。

動画で見る

第1回ワールドシリーズ(1903年)を振り返る (NESN) 記事に出てくる1903年の最初のワールドシリーズです。ボストン・アメリカンズとピッツバーグ・パイレーツの対戦だったところを見てください。

1問だけ

"Best two out of three." の意味として正しいものは?

よくある質問

"Best two out of three." とはどういう意味ですか?

3回勝負のうち、先に2回勝ったほうが勝ちというルールのことです。じゃんけんやゲームで、1回だけでは決着に納得できないときによく使われます。

この言い方はテニスや野球が由来なのですか?

そう言われることがありますが、はっきりした由来ではないようです。テニスの歴史の本を書いた研究者は、得点の数え方の由来すら分かっていないと述べています。確認できるのは、全米選手権の女子シングルスで決勝が1902年から3セット制に変わった、といった記録です。

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