見出し問題の解き方|本文と同じ言葉ほど疑う
本文の単語をそのまま使った選択肢に、つい安心して飛びついていませんか。段落の主旨・見出しを選ぶ問題では、それこそが「部分的すぎる」ひっかけであることが多いのです。
たぶん、こう解いています
「本文をよく読んで、いちばん近い意味の選択肢を選びましょう」。多くの参考書はこう説明します。間違ってはいませんが、これも確かめ方であって、探し方ではありません。
本文中に何度も出てくる単語がそのまま選択肢に入っていると、つい安心してその選択肢を選んでしまう人が少なくありません。実際には、本文の語句をそのまま使った選択肢は、段落の一部(1つの具体例や理由)だけを切り取った『部分的すぎる』選択肢であることが多いのです。主旨・見出し問題で問われているのは、段落全体を一言で言い当てる力です。
原田英語式手順
- 第1文と
最終文だけを 先に読む 段落の主旨は、多くの場合第1文(主張)と最終文(まとめ)に集約されています。まずこの2文だけを読み、段落が『何について』話しているかの見当をつけてください。
- 2回以上
出てくる 名詞に 印をつける 段落の中で2回以上出てくる名詞は、その段落の主役です。1回しか出てこない語(多くは具体例の中だけに出てくる)と区別してください。
- 本文の
語をそのまま 使った 選択肢を、 いったん疑う 選択肢の中に、本文の単語や言い回しをそのまま貼り付けたようなものがあれば、まずそこを疑います。段落全体ではなく、1つの具体例や理由だけを切り取っている可能性が高いからです。
- 残った
選択肢の うち、 言い換えで 段落全体を 包むものを 選ぶ 本文にない単語で書かれていても、段落の主張と結論の両方を包み込んでいる選択肢が正解に近づきます。逆に、本文に書かれていない情報を足している選択肢は、根拠なく話を広げているだけなので消してください。
やってみる
次の段落に見出しをつけるとしたら、どれが最も適切か考えてみましょう。
Many students now take notes on laptops because typing is faster than writing by hand.
However, several studies have found that students who write notes by hand remember the material better.
One classroom study, for example, showed that laptop users typed lectures almost word for word, without processing the ideas.
Handwriting forces students to summarize and reorganize information in their own words as they go.
For this reason, many teachers now ask students to put their laptops away during lectures.
本文全体の見出し(タイトル)として最も適切なものはどれか。
選んでみてください。押すと、答えと解説が出ます。
正解は ②
英文の意味
いまでは多くの学生が、手書きよりタイピングのほうが速いという理由でノートパソコンにノートを取る。しかし、手書きでノートを取った学生のほうが、内容をよく記憶していたという研究がいくつもある。例えばある教室での研究では、ノートパソコンを使った学生は、内容を理解しないまま講義をほぼ一字一句そのまま入力していたことが分かった。手書きは、書きながら自分の言葉で情報を要約し、組み立て直すことを学生に自然と求める。このため、いまでは多くの教師が、講義中はノートパソコンをしまうよう学生に求めている。
- ①は、3文目の "word for word" という言い回しをそのまま見出しに使っています。しかしこれは、段落の中の1つの具体例(3文目の classroom study)だけを切り取った内容で、2・4・5文目が伝えている『手書きのほうが学習に良い』という段落全体の主張をカバーしていません。
- ③は、本文のどこにも『歴史(history)』についての記述がなく、根拠のない飛躍です。
- ②にも handwriting や notes という語は入っています。疑うべきなのは語そのものではなく、『どれか1文の言い回しを、そのまま貼り付けていないか』です。②は特定の1文の切り取りではなく、1文目の対比構造と、2・4・5文目の主張を1つの見出しに言い換えています。段落の第1文(対比の提示)と最終文(結論)の両方を包み込んでいるのは、この選択肢だけです。
主旨・見出し問題で疑うべきは、本文の語をそのまま使った選択肢です。言い換えられている選択肢のほうが、むしろ正解に近いことが多いのです。
もう1つ、覚えておいてください。段落が複数に分かれる長文では、各段落の第1文だけをつなげて読むと、文章全体の流れが先に見えます。本文を頭から全部読む前に、まずこの『第1文だけ読み』を試してみてください。
明日、模試や過去問を解くときは、正解の選択肢を本文と見比べてください。どれか1文の言い回しをそのまま借りた選択肢だったか、段落全体を言い換えた選択肢だったか。ひっかけの作られ方が見えるようになると、選ぶ前に消せるようになります。
1問だけ
主旨・見出し問題の選択肢を選ぶとき、まず疑うべきなのは?
よくある質問
主旨・見出し問題で、本文の語をそのまま使った選択肢を疑うのはなぜですか?
本文中に何度も出てくる単語がそのまま選択肢に入っていると安心して選びがちですが、実際には段落の一部(1つの具体例や理由)だけを切り取った部分的な内容であることが多いためです。主旨・見出し問題で問われているのは段落全体を言い当てる力なので、正解は本文にない語で全体を言い換えた選択肢であることが多くなります。
段落の主旨は、どこを読めば分かりますか?
多くの場合、段落の第1文(主張)と最終文(まとめ)に集約されています。まずこの2文を読んで見当をつけたうえで、2回以上出てくる名詞(段落の主役)を確認すると、主旨からずれずに選択肢を絞り込めます。