誤り指摘問題の解き方|主語の『本当の中心』を探す
下線部4か所から文法的な誤りを1つ選ぶ誤り指摘問題。文全体を訳して『何となく変』を探していませんか。主語のかたまりから『本当の中心語』を見つけ、それと動詞が噛み合っているかだけを先に確認すると、一瞬で絞り込めます。
たぶん、こう解いています
誤り指摘問題の多くの参考書は「文全体を訳して、不自然なところを探しましょう」と説明します。間違ってはいませんが、これも確かめ方であって、探し方ではありません。
多くの生徒は、4か所すべてを日本語に訳しながら、感覚で『何となく変』な部分を探そうとします。しかし主語が長い文では、動詞から離れた場所に本当の主語が隠れていることが多く、全訳しても見落としやすいのです。
誤り指摘問題で本当に見るべきは、文全体の自然さではありません。主語のかたまりの中で、動詞と実際に数が対応している『中心語』はどれかです。
原田英語式手順
- 4か所を、
名詞・動詞・比較表現・接続語の どれかに 仕分ける まず4か所それぞれが、名詞のかたまりなのか、動詞なのか、比較・数値の表現なのか、時を表す語なのかを見分けます。動詞であれば、次のステップで主語との対応を見ます。
- 主語のかたまりから
『中心語』だけを 取り出す "The number of students" のような形では、"of" のあとの名詞(students)ではなく、その前にある名詞(number)が主語の本体です。"of" 以下は、あくまで中心語を説明するための飾りだと考えてください。
- 中心語と
動詞の 単数・ 複数が 対応しているかを 確認する 中心語が単数なら動詞も単数形、複数なら動詞も複数形になっているはずです。ここが噛み合っていない下線があれば、その場でほぼ答えが決まります。
- 見つからなければ、
比較表現と 時を表す語の 対応を 同じやり方で 見る 主語と動詞の対応に問題が無ければ、比較級のうしろに続く "than" の形や、"ago" "last year" のような時を表す語と動詞の時制が対応しているかを、同じように機械的に確認してください。
やってみる
次の英文は、この記事のために書き下ろした練習用の文です。①〜④のうち、文法的に誤っている箇所を1つ探してください。
The number of international students ① who study in Japan ② have increased sharply, and the figure is ③ three times higher ④ than it was five years ago.
①〜④のうち、文法的に誤っている箇所はどれか。
選んでみてください。押すと、答えと解説が出ます。
正解は ②
英文の意味
日本で学ぶ留学生の数は急激に増えており、その数は5年前の3倍になっている。
①はそのままです。"who study in Japan" は "students" を説明する関係詞節で、先行詞のstudentsが複数なので "study" もそのままで正しく対応しています。
③もそのままです。"three times higher" は比較の倍数表現として正しい形です。
④もそのままです。"than it was five years ago" は、"ago" という過去を表す語に対して "was" と過去形が使われており、時制が対応しています。
②に注目してください。主語は "the number of international students" ですが、ここでの中心語は "of" のあとの "students" ではなく、その前にある "number" です。"the number of 〜"(〜の数)は単数扱いなので、動詞は "has increased" でなければなりません。"have" は複数の主語に対応する形なので、ここが噛み合っていません。これが誤りです。
誤り指摘問題で見るべきものは、いつも同じです。主語の『中心語』が動詞と対応しているか、比較表現や時を表す語が、正しい形と対応しているか。文全体を訳す前に、まず主語のかたまりから中心語だけを取り出す練習をしてみてください。
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1問だけ
"The number of students" が主語のとき、動詞の形として正しいのは?
よくある質問
誤り指摘問題は、文の意味を全部理解しないと解けませんか?
意味を全部理解しなくても解けます。主語のかたまりから『中心語』を取り出し、動詞と数が対応しているかを確認するだけで、多くの誤りは見つかります。比較表現や時を表す語も同じように機械的に確認できます。
"the number of" と "a number of" は、何が違いますか?
"the number of 〜"(〜の数)は単数扱いで動詞も単数形になりますが、"a number of 〜"(多くの〜)は複数扱いで動詞も複数形になります。形が似ているため、入試でもよく狙われます。