
☕ 放課後の職員室から
原田先生の本音
判定は研究で。ここから先は、現役英語教師としての本音です。
この図鑑を作った理由
「先生、どの勉強法がいいですか?」——英語を教えていると、いちばんよく聞かれる質問です。
ネットには「これだけで話せる」「聞き流すだけ」「1日○分で」があふれていて、まじめな人ほど迷子になります。逆に、昔からある単語帳や音読が「古い」「意味ない」と言われて、不安になっている人もいます。
だから、一度ぜんぶ並べて、論文で確かめてみることにしました。日本の定番から、世界の“ありえへん”勉強法まで。判定は研究に任せて、僕の感想は「原田先生のひとこと」に分けて書いています。
正直、教室でいちばんすすめているもの3つ
- 思い出す練習
(検索練習) :読み返すより、答えを隠して思い出すほうが残ります。単語帳は「見る」より「隠してテスト」。→ 検索練習(テスト効果) - 間隔を
空けた :一夜漬けで10回より、日を空けて3回。参考書を周回するなら、間を空けて。→ 間隔反復(L2語彙)復習 - たくさん
読む・ :多読・多聴は、語彙も読む速さも伸ばしてくれます。辞書なしで読めるレベルを選ぶのがコツ。→ 多読のメタ分析聞く (や さしめの 教材で)
データを見て、考えが変わったもの
英英辞典。 「英語は英語で理解しなさい」はよく言われますが、研究では英英だけより「英英+日本語訳」の併用のほうが有効でした。英英辞典“だけ”にこだわる必要はありません。→ 英英辞典の判定
文法の
「根拠うすい」でも、僕はアリだと思うもの
「根拠うすい」は「効かない」という意味ではありません。「その方法そのものを直接確かめた研究が見当たらない」という意味です。
- 独り
言英語 :話す相手がいなくても、言いたいことが言えない“穴”に気づけます。研究の裏づけは弱くても、気づきの道具としては使えます。 - 英文写経:写すだけだと効果はうすい。でも、写したあとに「隠して書いてみる」なら、それはもう検索練習です。
- 好きな
洋画・ :続く勉強法がいちばん強い。楽しいものに、少しだけ「思い出す」「間を空ける」を足してください。ドラマ・ アニメ
研究の結論と、教室の手ざわりは、ときどきズレます。そのズレを正直に書くのも、この図鑑の役目だと思っています。
結局、勉強法より大事なこと
どんなに研究で支持された方法でも、やらなければゼロです。そして、やる気は「出すもの」ではなく「仕組みで支えるもの」。授業での動機づけの工夫が、学習者の取り組みを変えるという研究もあります。→ 動機づけ方略
完璧な勉強法を探すより、「研究で支持された方法を1つだけ足す」「怪しいものを1つだけやめる」。それで十分です。