Today, July 20th, is Marine Day in Japan. Surrounded by the sea on all sides, Japan is the only member state of the United Nations with a national holiday dedicated to giving thanks for the blessings of the ocean.
The holiday traces back to a single ship 150 years ago. In 1876, Emperor Meiji toured the Tohoku region and returned from Aomori aboard the lighthouse tender Meiji Maru, arriving safely at the Port of Yokohama on July 20th. It was the first time an emperor had made a long voyage on a non-military vessel.
To commemorate this, “Marine Memorial Day” was established in 1941. Then in 1996, it became a national holiday, created “to express gratitude for the blessings of the ocean and to wish for the prosperity of Japan as a maritime nation.” Since 2003, the holiday has been observed on the third Monday of July.
More than 99% of Japan’s trade travels by sea. In other words, Marine Day is not just a beach day — it is a day to bow to the ocean, the lifeline of this island nation. Even if you can’t visit the sea today, open a map app and check how close the nearest coast is. That closeness is the quiet good fortune of being born in a maritime nation.
祝日法には、海の日の趣旨がこう書かれています。「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」。たった一行ですが、実はここに3つのポイントが詰まっています。
海の日は「海で遊ぶ日」として作られたわけではありません。魚介類などの食料、海上輸送、気候の調整、そして観光資源。海が私たちに与えてくれる恩恵(blessings)に感謝する、というのが祝日としての第一の趣旨です。
日本の貿易量の99%以上は船で運ばれています。スマホも、ガソリンも、朝食のパンの小麦も、そのほとんどが海を渡ってきたもの。海は「たまに行く場所」ではなく、毎日お世話になっている物流の大動脈なのです。
日本の国土面積は世界60位前後。しかし領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせた広さは約447万km²で、世界6位。国土の約12倍もの「海の領域」を持っています。
海岸線の長さも約3.5万kmで世界有数。アメリカよりも長い海岸線を持つ国、それが日本です。「海洋国日本(Japan as a maritime nation)」という言葉は、決して大げさではありません。
海の日の英訳は Marine Day が最も一般的で、Ocean Day、Sea Day という表記も使われます。ただし名前だけ伝えても外国人にはピンと来ないので、こう説明するのがおすすめです。
“Marine Day is a Japanese national holiday to give thanks for the blessings of the ocean.”(海の日は、海の恵みに感謝する日本の祝日です)
「感謝する祝日」という発想自体が海外では珍しいため、この一文だけで会話が盛り上がること間違いなしです。
すべての始まりは、明治天皇の東北巡幸でした。帰路、天皇は青森からイギリス製の灯台巡視船「明治丸」に乗船し、函館を経由して7月20日に横浜港へ帰着します。当時、天皇が軍艦以外の船で長距離航海をするのは異例のこと。この航海が「日本も海の国として生きていく」という時代の象徴となりました。
明治丸の横浜帰着から65年後、この7月20日を記念して「海の記念日」が制定されます。海運・造船の重要性を国民に広く知ってもらうことが目的でした。ただしこの時点ではまだ祝日ではなく、あくまで「記念日」。学校も会社も普通にある日でした。
海事関係者の長年の運動が実り、1996年、「海の日」はついに国民の祝日に昇格。7月に初めて誕生した祝日として、夏休み前の学生たちに大歓迎されました。2003年からはハッピーマンデー制度で7月の第3月曜日に移動し、毎年3連休を作ってくれる存在に。「祝日のなかった7月」の救世主、それが海の日なのです。
1992年のリオ地球サミットで提唱され、2009年に国連が正式制定。海洋汚染や乱獲など、海の環境問題を考える国際デーです。ただしこちらは「国際デー」であって祝日ではありません。
1819年、蒸気船サバンナ号が史上初の蒸気船による大西洋横断に出港した日を記念して、1933年に制定。海運業界を讃える日ですが、こちらも祝日ではなく通常の記念日です。
EUが2008年から実施している海の記念日。毎年ヨーロッパの港町で大規模な国際会議が開かれ、海洋政策や環境保護が議論されます。学術・政策色の強い「大人の海の日」です。
世界各国に海の記念日はあれど、国民全員が休みになる「祝日」として海を祝うのは、国連加盟国では日本だけとされています。海に囲まれ、海に生かされてきた島国ならではの、世界に誇れるユニークな祝日です。
① 「海の祝日」を持つ国は、世界で日本だけ
国連加盟国のうち、海に感謝する国民の祝日を持つのは日本だけとされています。四方を海に囲まれ、資源も食料も物流も海に支えられてきた日本ならではの祝日。海外の友人に話すと、かなりの確率で「いい祝日だね」と羨ましがられます。
② 伝説の船「明治丸」は、今も東京で見られる
海の日の由来となった明治丸は、なんと現存しています。場所は東京海洋大学の越中島キャンパス(東京都江東区)。1978年には船として初めて国の重要文化財に指定されました。150年前に天皇を乗せた船が、今も学生たちのキャンパスに静かに佇んでいるのです。
③ 日本の海岸線は約3.5万km ─ アメリカより長い
日本の海岸線の総延長は約3.5万kmで世界有数の長さ。国土面積が25倍もあるアメリカよりも長いのです。理由は、6,800を超える島々と、入り組んだリアス海岸。地図で見る何倍も、日本は「海と接している国」なのです。
④ 日本の「海の領域」は国土の約12倍
領海とEEZ(排他的経済水域)を合わせると約447万km²で世界6位。国土面積の約12倍にあたります。陸では「小さな島国」でも、海を含めれば日本は堂々たる「大国」。海の日が「海洋国日本の繁栄を願う」日であることに、深く納得できる数字です。
⑤ 海の日が「7月20日じゃなかった年」がある
2020年の海の日は7月23日、2021年は7月22日でした。理由は東京オリンピック。開会式前後に連休を作るため、特別法で祝日ごと移動させたのです。祝日が「引っ越し」した珍しい例として、雑学好きの間では有名な話です。
海の日を英語で説明するときに必須の単語・表現を、大学入試・英検対策として厳選しました。外国人に日本文化を紹介する英作文・面接で即使えます。
・the blessings of the ocean(海の恩恵)── 祝日法の「海の恩恵」はこう訳すのが定番。
・gratitude(感謝)── “express gratitude for 〜”(〜に感謝を表す)は英検ライティング頻出。
・national holiday(国民の祝日)── holiday単体は「休暇」の意味もあるので national を忘れずに。
・voyage(航海)── 明治天皇の “historic voyage”(歴史的な航海)が海の日の起源。
・island nation / archipelago(島国/列島)── 日本紹介の鉄板語。archipelagoは発音注意「アーキペラゴ」。
・coastline(海岸線)── “Japan has one of the longest coastlines in the world.” で使える。
・territorial waters(領海)── territorial(領土の)は英検準1級レベル。
・exclusive economic zone(EEZ)(排他的経済水域)── 時事英語・入試長文の頻出テーマ。
・marine resources(海洋資源)── 環境系の英作文で大活躍する表現。
・set sail(出航する)── “The ship set sail from Aomori.”(船は青森から出航した)
・the third Monday of July(7月の第3月曜日)── 日付の説明はこの言い回しで。曜日ベースの祝日は “Happy Monday System” と補足すると完璧。
・Marine Day is a national holiday to give thanks for the blessings of the ocean.(海の日は海の恵みに感謝する祝日です)
・Japan is the only country with a national holiday celebrating the ocean.(海を祝う祝日を持つ国は日本だけです)
・Let’s hit the beach!(海に行こうよ!/カジュアルな定番表現)
・Marine Day marks the unofficial start of summer in Japan.(海の日は日本の夏の実質的な始まりです)
・How are you spending the three-day weekend?(3連休はどう過ごすの?)
海の日は「海の恩恵に感謝する日」。とはいえ、いきなり海に向かって手を合わせる必要はありません。今日の食卓の魚、海を渡ってきたスマホ、海が調整してくれている気候。私たちの生活のあちこちに、海からの恩恵は隠れています。
興味深いのは、この祝日が「レジャーの日」ではなく「感謝の日」として設計されていること。楽しむだけでなく、支えてくれているものに目を向ける。そんな視点を年に一度リマインドしてくれる祝日は、世界を見渡してもなかなかありません。
ということで、今日できることはとてもシンプルです。
🌊 今日の食事で「海から来たもの」を一つ探してみる
🌊 家族や友達に「Happy Marine Day!」と言ってみる
🌊 明治丸のことを誰かに話してみる(東京なら実物を見に行くのもアリ)
🌊 ビーチや川辺に行くなら、ゴミを一つ拾って帰る
🌊 「Marine Day is a holiday to thank the ocean.」と英語で一文、口に出してみる
150年前、一隻の船が横浜に帰ってきた7月20日。その日が巡り巡って、私たちに夏の3連休と、「海に感謝する」という世界でも珍しい視点をプレゼントしてくれています。今日は少しだけ、この島国を囲む大きな青のことを、思い出してみてください。
