感情に良い悪いはない?Susan DavidのTED英語
感情を「ポジティブ」「ネガティブ」に分けて、片方を追い出そうとする考え方そのものが危ういと語る心理学者Susan David。短い言い切りの文が多く、聞き取りやすい英語で「emotional agility(感情の敏捷性)」を伝えるトークです。
The Gift and Power of Emotional Courage
感情に向き合う勇気の力と素晴らしさ/Susan David(心理学者、『EA ハーバード流こころのマネジメント』著者)・2017年・約14分 字幕つきで見る ↗
なぜ、これほど届いたのか
冒頭は心理学の用語ではなく、南アフリカのズールー語のあいさつ"sawubona"(「あなたが見えている」という意味だと説明されます)から始まります。身近な言葉を入り口にしてから主張に入るので、英語が多少難しくても最初でつまずきにくい作りです。次に、"good or bad"、"positive or negative"のように対になる短い言葉を繰り返すことで、専門用語を使わずに「感情を2つに分けて考える危うさ」を説明しています。決め台詞になる文はどれも主語+動詞のシンプルな1文で、"Discomfort is the price of admission to a meaningful life."のように、そのまま覚えて持ち帰れる形をしています。専門的な内容を、難しい単語に頼らずに伝える設計です。
名台詞
How we deal with our inner world drives everything.
The conventional view of emotions as good or bad, positive or negative, is rigid.
Discomfort is the price of admission to a meaningful life.
和訳 自分の内面とどう向き合うかが、すべてを動かしている。感情を良い・悪い、ポジティブ・ネガティブと分ける従来の見方は、硬直している。居心地の悪さは、意味のある人生への入場料だ。
ここが聞き取れない
- drives everything
- "drives"の語尾/z/と"everything"の頭の母音がつながって、"draivzeverything"のように一続きに聞こえます。
- rigid
- "rigid"の"g"は、日本語の「ガ行」ではなく"j"("j"udgeの子音)に近い音です。"リジッド"と濁った「ガ」で読まないよう注意。
- price of admission
- "of"が弱形の/əv/になり、ほとんど聞こえません。"price of"は"pricev"のように、くっついた1つの音として耳に届きます。
この1本の使い方
- まず日本語字幕なしで冒頭の1分だけを聞き、"sawubona"がどんな意味だと説明されているかを聞き取ってみる
- "good or bad"のように対になっている言葉を本文から書き出し、自分の言葉で言い換えてみる
- "Discomfort is the price of admission to a meaningful life."を声に出して覚え、気が重いことがあった日に思い出してみる
専門的な内容を、難しい単語ではなく短い言い切りの文で運ぶ、というのがこのトークの英語の設計です。今日はまず、上の3つの手順のうち1つだけでいいので、実際に手を動かしてみてください。次にこの動画を見る機会があれば、字幕を消した状態で最後まで聞き取れるかを試してみましょう。
よくある質問
Susan Davidはどんな人物ですか?
感情の扱い方を研究する心理学者で、著書『EA ハーバード流こころのマネジメント』で知られています。TEDWomen 2017で行った「The Gift and Power of Emotional Courage」というトークが有名です。
このトークの英語は、何が学習しやすいのですか?
専門用語をほとんど使わず、"good or bad"のような対になる短い言葉を繰り返して抽象的な内容を説明している点です。決め台詞も主語+動詞のシンプルな1文が多く、そのまま覚えやすい作りになっています。