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It's gone pear-shaped.|計画がグダグダに崩れた、をイギリス人はこう言う
完璧な計画だったのに、当日は大雨、全員遅刻、食材忘れ。そんなときイギリス人が使う一言です。なぜ「洋ナシ」なのかは、本国でも決着がついていません。
go pear-shaped
ゴー・ペア・シェイプト
計画や物事が、途中からおかしくなって台なしになる
(British) if a plan goes pear-shaped, it goes badly wrong
こんなときに使います
計画・仕事・旅行・イベントが途中から崩れたときに使います。
形は It all went pear-shaped. か It's gone pear-shaped.。
大事なのは「途中から」という一点です。最初からダメだったものには使いません。8割まで順調に来て、そこから転がり落ちた。その落差がこの表現の生命線です。
だから、言うときはたいてい苦笑いが混じります。
イギリス、アイルランド、オーストラリアではごく普通に通じます。アメリカでは知ってはいるけど自分では言わない人が多い表現です。
How was the barbecue?
Don't ask. It went completely pear-shaped.
What happened?
It rained, half the guests were late, and I forgot the meat.
和訳 A: バーベキュー、どうだった? B: 聞かないで。完全にグダグダだった。 A: 何があったの? B: 雨は降るし、半分は遅刻するし、肉は忘れるし。
この言い方の、裏側
なぜ洋ナシなのか。実は、イギリスの辞書にも「由来は不確か」と書いてあります。
有力なのは3つ。
① 円が描けない説。フリーハンドで丸を描こうとすると、途中で手元が狂って下がふくらむ。
② 空軍説。訓練生が宙返りをきれいな円に描けず、洋ナシ形にひしゃげた。
③ ガラス吹き説。息と回転を誤ると、球の下がたれて洋ナシになる。
面白いのは、3つとも同じ絵を描いていることです。丸くなるはずだったものが、途中から崩れて洋ナシになる。
由来が特定できないのに、意味だけがこれほどはっきりしている表現は、そう多くありません。
The whole project went pear-shaped.
Everything was fine until the last ten minutes.
If things go pear-shaped, just call me.
和訳 プロジェクト全体がおかしくなった。 最後の10分までは順調だったんだ。 雲行きが怪しくなったら、電話して。
主語は必ず「物事・計画」にしてください。He went pear-shaped. だと「彼が洋ナシ体型になった」という別の意味に取られます。
Also
- go belly up (会社が)潰れる。魚が腹を上にする姿から
- go south (主に米)悪化する。地図で南は下
- fall apart 崩壊する。計画にも心にも使える
原田先生のひとこと
この表現を調べていて感心したのは、イギリスの辞書の書きぶりでした。origin uncertain(由来は不確か)と、堂々と書いてあるんです。
日本の教材だと、ここで「英国空軍で生まれた表現です」と言い切ってしまうことがよくあります。そのほうが読み物として面白いから。でも言い切った瞬間に、教材ではなく作り話になります。
私は授業で語源を話すのが好きですが、必ず「〜という説があります」と付けます。「説があります」と言われた生徒は、家に帰って調べるからです。
洋ナシの由来は、たぶんこの先も決まらないでしょう。それでいいと思っています。
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1問だけ
go pear-shaped を使うのが自然なのは?
よくある質問
go pear-shaped はアメリカでも通じますか?
意味は多くの人に通じますが、自分から使うアメリカ人は多くありません。アメリカでは go south や fall apart のほうが自然です。イギリス・アイルランド・オーストラリアでは日常的に使われます。
pear と peer の発音の違いは?
pear は pair と同じ /peə/ で「ペア」に近い音です。peer /pɪə/ は「ピア」。pear = pair と結びつけて覚えるのが確実です。