指示語問題の解き方|答えは a の付いた名詞
候補を1つずつ代入して確かめる解き方では、時間が足りません。代入する前に冠詞を見て、候補を1つか2つまで削ってください。a が付いて登場した名詞が、次の文で it になります。
たぶん、こう解いています
指示語問題では、「候補を代入して、意味が通るか確かめましょう」と教わります。間違ってはいませんが、これは確かめ方であって、探し方ではありません。選択肢が4つあるときに4回とも代入して読み直していたら、長文1題を解く時間が足りなくなります。実際に点を取る人は、代入する前に候補を1つか2つまで削っています。その削り方に使っているのが、冠詞です。
原田英語式手順
- 単数か
複数かで、 選択肢を 半分に 落とす it・this・that が指せるのは、単数の名詞か数えられない名詞だけです。they・these・those なら複数だけ。本文を読み直さなくても、選択肢を見るだけで削れます。ここで半分になることは珍しくありません。
- a・an が
付いて 登場した 名詞を、 まず疑う 英語には「初めて出す名詞には a を付け、2回目からは the か代名詞にする」という約束があります。つまり a は「この名詞を、これから話題にします」という予告の印です。逆に the が付いている名詞は「もう知っているはずのもの」で、場所や状況を説明するために置かれているだけのことが多い。だから指示語の第一候補は、直前の名詞ではなくa が付いて出てきた名詞になります。
- 動詞との
相性を 見て、 そこで 初めて 代入する 絞った候補を指示語の位置にはめて、その文の動詞と合うかを確かめます。was built なら「作られる」もの、became busy なら「人が集まる」もの。ここまで来ていれば、代入するのは1回か2回で済みます。
- 名詞1つで
通らなければ、 this・that に 切り替える it が指せるのは名詞のかたまりだけです。前の文の出来事まるごとを指せるのは this と that。名詞をどれ当てはめても意味が通らないときは、「〜ということ」を補って前の文全体を当てはめ直してください。
やってみる
次の英文を読んで、下線部の it が指す内容として最も適切なものを選びなさい。
The city council built a new library next to the old station.
It quickly became the busiest place in town.
Students stay there until closing time almost every day.
2文目の it が指す内容として最も適切なものはどれか。
選んでみてください。押すと、答えと解説が出ます。
正解は ②
英文の意味
市議会が、古い駅の隣に新しい図書館を建てた。( It )は、すぐに町でいちばん人が集まる場所になった。学生たちは、ほぼ毎日、閉まる時間までそこにいる。
候補は4つとも単数なので、手順①では削れません。そこで冠詞を見ます。a が付いているのは a new library だけで、the city council も the old station も the 付き、つまり読者がすでに知っている前提のものとして置かれています。it のいちばん近くにあるのは the old station ですが、これは図書館の場所を説明するために出てきただけです。a new library を代入すると "A new library quickly became the busiest place in town." となり、「新しくできた場所が、すぐにいちばん人の集まる場所になった」と自然につながります。3文目の closing time(閉まる時間)も図書館に合う語なので、これで裏が取れました。正解は②です。
直前の名詞ではなく、a が付いて登場した名詞を探す。指示語問題は、これだけで当たり方が変わります。
もう1つ、差がつく形を覚えておいてください。The population of Tokyo is larger than that of Osaka. の that は「東京の人口」ではなく「大阪の人口」で、同じものではなく、同じ種類の別のものを指しています。ここを it だと思って訳すと意味が壊れるので、下線部の訳を書かせる問題でよく狙われます。
明日、長文を読むときは、指示語に印を付けたら、その前の文の a と an に丸を付けてください。それが答えの位置です。
1問だけ
指示語が指す内容を絞り込むとき、いちばん強い手がかりはどれ?
よくある質問
指示語が指す内容は、なぜ「a が付いた名詞」であることが多いのですか?
英語には、初めて出す名詞には a・an を付け、2回目からは the か代名詞にするという約束があるためです。つまり a は「この名詞をこれから話題にします」という予告の印になります。予告された名詞が、次の文で it として主語に立つ流れが基本です。逆に the が付いている名詞は、すでに知られているものとして場所や状況の説明に使われていることが多く、指示語の答えにはなりにくくなります。
than that of ~ の that は、it とどう違うのですか?
it は前に出たものそのものを指しますが、that は同じ種類の別のものを指します。The population of Tokyo is larger than that of Osaka. の that は「東京の人口」ではなく「大阪の人口」です。ここを it と同じに扱うと訳が成り立たなくなるため、下線部の内容説明や和訳の問題で狙われます。