英語のスピーキングで沈黙したときの対処法
はらだコラム
英語で話している途中、次の言葉が出てこなくて止まってしまう数秒。あの沈黙を、多くの人が『失敗』だと感じています。でも、その止まり方には英語なりの作法があり、知っているだけで気持ちが軽くなります。
監修:原田高志(原田英語.com)
英語で話しているとき、次の単語がとっさに出てこなくて、一瞬止まってしまうことがあります。その静かな数秒がやけに長く感じられ、何か言わなければと焦って、余計に言葉に詰まってしまう。そんな経験をした人は、少なくないはずです。
でも、この沈黙を『失敗』だと決めつけるのは、少し急ぎすぎているように思います。
沈黙をうめようとして、余計に慌ててしまう
言葉が止まった瞬間、頭の中では『早く何か言わなきゃ』という焦りが先に立ちます。その焦りのせいで、知っているはずの単語まで出てこなくなる。沈黙そのものより、沈黙への焦りの方が、実は会話を止めていることがよくあります。
日本語で話しているときは、こんなに慌てないはずです。多少の間があっても、相手は待ってくれますし、自分も『えーと』と言いながら考えます。英語になった瞬間だけ、その余裕が消えてしまうのは、不思議なことです。
『間』を持つのは、英語話者も同じ
英語にも、考える時間を稼ぐための言葉がちゃんと用意されています。well、so、you know、let me think。これらは 何も意味を運ばない『つなぎの言葉』ではなく、『いま考えています』という合図として機能しています。
ネイティブスピーカーの会話を注意して聞くと、驚くほど頻繁にこの手の言葉が挟まれています。つまり、沈黙や言いよどみは、英語が下手な証拠ではなく、誰にでも起きる、話すという行為そのものの一部だということです。
日本語には、もともと『間』を大事にする感覚がある
落語や会話の『間』という言葉があるように、日本語の文化には、沈黙そのものに意味を持たせる感覚が昔からあります。すぐに言葉で埋めない間が、かえって相手に考える時間を渡している。
その感覚を、英語を話すときにも思い出してみてください。沈黙は『空白』ではなく、次の言葉を選ぶための、正当な時間です。焦って埋めようとする必要は、そもそも無いのだと思います。
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今日の英語のひとかけら
Let me think for a second.
ちょっと考えさせて。
沈黙を無言のまま耐えるのではなく、この一言を挟むだけで、聞いている側も『いま考え中だ』と分かり、自然に待ってくれます。
次に英語を話していて言葉に詰まったら、無理に埋めようとせず、Let me think for a second. と言ってみてください。その一言があるだけで、沈黙は『失敗』から『考えている時間』に変わります。
流暢さとは、止まらないことではなく、止まったときにどう振る舞うかだと思います。明日の英語の時間、詰まったときの一言を、ひとつだけ用意しておいてください。
原田高志