📖 英文(224 words)
Have you ever wondered what Winter Olympic athletes eat? Food is like fuel for their bodies. They need a lot of energy to compete in the cold, sometimes for many hours. Surprisingly, the biggest problem is not eating too much. Many winter athletes do not eat enough.
Carbohydrates are the most important food for athletes. When we eat carbs, our body changes them into sugar called glucose. This gives energy to our muscles and brain. A cross-country skier might burn about 7,000 calories in one race. That is like eating 17 bagels! Sports scientists say athletes should eat bread, oatmeal, potatoes, and fruits every day. If they run out of energy during a race, their body stops working well. Athletes call this “the bonk.”
Protein is also important. It helps muscles grow and recover after exercise. Athletes eat about 1.2 to 2 grams of protein per kilogram of body weight. Eggs, meat, and fish are good sources. Fats help too, because they keep athletes full and help the body use vitamins.
Winter athletes also need extra vitamins. Vitamin D is hard to get in winter because there is less sunlight. Iron helps carry oxygen in the blood, which is very important at high places like ski mountains. Many athletes also drink coffee because caffeine helps them think clearly and feel less tired.
Every athlete is different. They choose food based on their sport, their body, and what they enjoy eating.
🔊 音読用音声
📝 重要語句
something that gives energy to a body or machine(体や機械にエネルギーを与えるもの)
to try to win against others in a sport or game(スポーツや試合で他の人に勝とうとすること)
nutrients in food like bread and rice that give energy(パンや米などに含まれるエネルギーを与える栄養素)
a type of sugar that the body uses for energy(体がエネルギーとして使う糖の一種)
parts of the body that help you move(体を動かすための部分)
to get better or return to normal after being tired(疲れた後に元気を取り戻すこと)
a nutrient in food like meat and eggs that builds muscles(肉や卵に含まれる筋肉をつくる栄養素)
small nutrients that keep the body healthy(体を健康に保つ微量栄養素)
a mineral that helps carry oxygen in the blood(血液中で酸素を運ぶのを助けるミネラル)
a chemical in coffee and tea that makes you feel more awake(コーヒーやお茶に含まれる目を覚まさせる化学物質)
🇯🇵 日本語訳
冬のオリンピック選手が何を食べているか、考えたことはありますか? 食べ物は、アスリートにとっていわば”体を動かすガソリン”です。極寒の中、ときには何時間にもわたって競技に挑むため、膨大なエネルギーが必要になります。意外かもしれませんが、最大の問題は「食べすぎ」ではなく、「十分に食べていない」こと。冬の競技選手の多くが、実はカロリー不足に陥りがちなのです。
なかでも最も重要な栄養素が炭水化物です。炭水化物を摂ると、体内でブドウ糖に分解され、筋肉や脳にエネルギーが届けられます。たとえばクロスカントリースキーの選手は、1レースでおよそ7,000キロカロリーを消費することもあるといいます。これはベーグル17個分に相当する量です。スポーツ科学者たちは、パンやオートミール、じゃがいも、果物を毎日しっかり摂るよう勧めています。レース中にエネルギーが尽きると体が思うように動かなくなり、選手たちはこの状態を「ボンク」と呼んでいます。
タンパク質も欠かせません。運動後の筋肉の成長と回復を支える大切な栄養素です。アスリートは体重1キログラムあたり1.2〜2グラムのタンパク質を摂取するのが目安。卵、肉、魚が代表的な供給源です。脂質もまた重要で、満腹感を持続させるとともに、ビタミンの吸収を助ける働きがあります。
冬の選手にはビタミンの補給も大きな課題です。冬場は日照時間が短いため、ビタミンDが不足しがち。鉄分は血液中の酸素運搬に不可欠で、スキー場のような高地で競技する選手にはとりわけ重要です。また、多くの選手がコーヒーを愛飲しています。カフェインには集中力を高め、疲労感を和らげる効果があるからです。
選手一人ひとり、体も競技も好みも異なります。自分のスポーツ、自分の体、そして自分の味覚に合わせて食事を選ぶ——それがオリンピアンの食事術なのです。
🍽️ コラム:「ボンク」の恐怖と、アスリートの食べる知恵
「ボンク(the bonk)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。持久系スポーツの世界では恐れられている現象で、体内のグリコーゲン(糖のエネルギー貯蔵)が枯渇した状態を指します。脚が鉛のように重くなり、頭がぼんやりし、ひどい場合は立っていることすらままならなくなる。氷点下の山中でこの状態に陥れば、競技どころか安全すら脅かされかねません。
🔸 「食べるタイミング」という戦略
だからこそ、トップアスリートたちは「食べるタイミング」にも細心の注意を払います。一度に大量の炭水化物を摂るのではなく、1日を通して食事と間食をこまめに分けるのが鉄則。レース中にもエネルギージェルやバナナ、キャンディーを携帯し、ガス欠を防ぎます。マラソンや自転車競技でよく見かける「補給ポイント」は、まさにボンクとの戦いの最前線なのです。
🔸 「食べないもの」も大事
興味深いのは、「何を食べるか」と同じくらい「何を食べないか」も重要だという点です。試合当日に初めて口にする食べ物は厳禁。お腹の調子を崩すリスクがあるため、新しい食材は少なくとも数週間前からテストするのが常識です。カナダチームの栄養士は、選手の朝食のオートミールにシナモンとメープルシロップを加えるそうです。慣れ親しんだ味が、異国の地でも心と体を落ち着かせてくれるから。
🔸 冬ならではの「見えない敵」
冬季競技特有の課題もあります。寒冷環境では体温維持のためにカロリー消費が増える一方、寒さで食欲が落ちやすくなります。さらに厚着をしているため汗をかいていることに気づきにくく、脱水症状に陥る選手も少なくありません。高地では空気中の酸素が薄いため、鉄分の必要量も増加します。こうした「見えない敵」と闘うために、栄養士はチームに帯同し、選手一人ひとりの体調を日々モニタリングしているのです。
結局のところ、オリンピック選手の食事に「魔法のレシピ」はありません。あるのは、自分の体の声に耳を傾け、科学と経験を組み合わせて最適解を探り続ける地道な努力。それこそが、金メダルを支える”見えない力”なのかもしれません。

