怪しい🌍 世界の学習法
フォトリーディング(ページを“写真のように”脳に写して洋書を読む)
ページをぱらぱらめくって全体を“写真のように”脳に取り込み、あとで内容を引き出せるとする速読法
うたい文句「1分間に2万5千語のスピードで本を“写し取れる”」
NASAが検証した“写真のように読む”速読、結果は…。
- 発祥
- 米国
- 対象言語
- 汎用
- カテゴリ
- 多読・多聴・インプット
- ありえへん度
- ★★★★★
⚖️判定の根拠 研究の結論
怪しい =主張が研究と食い違うか、検証で否定的な結果が出ています。
ページをめくるだけで内容を“写真のように”取り込み、毎分2万5千語で読めるとうたう速読法です。NASAの資金で行われた予備的な検証(McNamara, 1999)では、読む時間でも理解でも利点は見られませんでした。目が一度に読み取れる文字数には限界があり、主張が読みの仕組みと合わないため「怪しい」としました。
📚 根拠論文・メモ
根拠メモWikipedia『Speed reading』:PhotoReading(Paul R. Scheele『The PhotoReading Whole Mind System』)は最大毎分25,000語をうたう。McNamara(1999)のNASA資金による予備的分析では、訓練者と熟達者で読解時間・理解とも利点なし、熟達者は理解を過大評価。Rayner ほか(2016)Psychological Science in the Public Interest:速さと正確さはトレードオフで、理解を保ったまま読む速さを2〜3倍にするのは難しい。Seidenbergは毎分25,000語は目と文字の基本的事実から不可能と指摘(Wikipedia)。洋書・英語学習への適用は日本での利用を想定した位置づけ。
🎓原田先生のガチ講義
👀 目から鱗ポイント
- NASAの資金で行われた予備的な検証では、熟達者でも読む時間と理解の両方で利点がありませんでした。
- しかも熟達者は、自分の理解度を実際より高く見積もっていました。“読めた気がする”のが落とし穴です。
- 一度に目がはっきり見られる範囲は狭く、毎分2万5千語は目と文字の仕組みから考えて無理があると指摘されています。
🙅 よくある誤解
「ページを眺めれば無意識が全部覚える」は誤り。速く“見る”ことはできても、理解しながら読める速さには限界があります。
💡 代わりにこうする(効く版)
- 速く読みたいなら、まず知らない単語がほとんどない本を選ぶ
- 目的があるときは“拾い読み”と割り切り、理解したつもりにならない
- 同じ文章を2〜3回読み直すと、自然に速さが上がるのを体験できる
今日やることやさしい英文を1ページ選び、3回読んで毎回の時間を測ってみましょう。
📝 フォトリーディング(ページを“写真のように”脳に写して洋書を読む)のやり方
- リラックスした状態を作り、目的を決める
- ページ全体をぼんやり見ながら、一定のリズムでめくっていく
- 時間をおいてから、気になる部分を拾い読みする
- 最後に必要な部分だけを普通の速さで読む
🔬 フォトリーディング(ページを“写真のように”脳に写して洋書を読む)、研究ではどうなの?
読みの研究をまとめたRayner ほか(2016)によると、速さと正確さは引きかえの関係です。理解を保ったまま読む速さを2〜3倍にするのは難しい、というのが結論でした。速く読めるようになる確かな道は、語彙と言葉の力を伸ばし、たくさん読む練習を積むことだとしています。
🤔 なぜ信じられてきた?
読みたい本は山ほどあるのに時間はない、という悩みに直接こたえる夢の方法だからです。“潜在意識”や“全脳”という言葉の響きと、読めた気がする爽快感がファンを生んでいます。
英語学習あるある1冊“写し取った”のに、内容を聞かれると表紙しか思い出せない。
原田先生のひとこと 先生の感想
洋書をパラパラめくって全部わかったら、僕の授業は要りませんね。速く読みたいなら、やさしい本をたくさん読むのが一番です。
📎出典
🤔次の判定、どっちだと思う?
予想してからタップ。答えを見たら、そのまま次へ。
最終確認日 2026-10-11/判定基準・出典
