部分的に支持🌍 世界の学習法
CLIL / イマージョンクリル
教科を外国語で学ぶ
うたい文句「内容と言語を同時に」
理科を英語で学ぶと英語は伸びる?研究の答えは…
- 発祥
- カナダ/欧州
- 対象言語
- 汎用
- カテゴリ
- 教授法・メソッド
- ありえへん度
- ★★☆☆☆
⚖️判定の根拠 研究の結論
部分的に支持 =一部の要素・条件でだけ支持されているか、うたい文句が誇張ぎみです。
理科や社会などの教科を英語で学ぶ方法です。研究をまとめたレビューでは、理科や社会など教科の内容を、英語を使って学ぶ授業のやり方(内容言語統合型学習)。の生徒の英語の成績は、比べたクラスを「上回る」か「差がない」かのどちらかでした。ただ、もともと英語が得意な生徒が集まりやすく、その差を除くと効果が小さくなる研究もあります。効くかどうかは条件しだい、というのが現時点の答えです。
📚 根拠論文・メモ(8本)
- Pérez-Cañado (2012) CLIL research in Europe: past, present, and futureInternational Journal of Bilingual Education and Bilingualism, 15(3), 315–341doi.org/10.1080/13670050.2011.630064
- Bruton (2011) Is CLIL so beneficial, or just selective? Re-evaluating some of the researchSystem, 39(4), 523–532doi.org/10.1016/j.system.2011.08.002
- Lo, Lo (2014) A Meta-Analysis of the Effectiveness of English-Medium Education in Hong KongReview of Educational Research, 84(1), 47–73doi.org/10.3102/0034654313499615
- Graham, Choi, Davoodi, Razmeh, Dixon (2018) Language and Content Outcomes of CLIL and EMI: A Systematic ReviewLatin American Journal of Content & Language Integrated Learning, 11(1), 19–38doi.org/10.5294/laclil.2018.11.1.2
- Dallinger, Jonkmann, Hollm (2018) Selectivity of content and language integrated learning programmes in German secondary schoolsInternational Journal of Bilingual Education and Bilingualism, 21(1), 93–104doi.org/10.1080/13670050.2015.1130015
- Goris, Denessen, Verhoeven (2019) Effects of content and language integrated learning in Europe: A systematic review of longitudinal experimental studiesEuropean Educational Research Journal, 18(6), 675–698doi.org/10.1177/1474904119872426
- Feddermann, Möller, Baumert (2021) Effects of CLIL on second language learning: Disentangling selection, preparation, and CLIL-effectsLearning and Instruction, 74, 101459doi.org/10.1016/j.learninstruc.2021.101459
- Feddermann, Baumert, Möller (2024) A replication study to assess CLIL effects on second language learning in Germany: more than selection and preparation effects?International Journal of Bilingual Education and Bilingualism, 27(2), 173–186doi.org/10.1080/13670050.2022.2164174
🎓原田先生のガチ講義
👀 目から鱗ポイント
- ドイツの研究では、CLILクラスの生徒は始める前から英語力や家庭環境で有利でした。比べる相手しだいで、効果は大きく見えます。
- 生徒を選んで行うオランダやドイツでは伸びが小さく、英語力の底上げが課題だったスペインで効果が目立ちました。Goris ら(2019)のまとめです。
- 香港の研究をまとめたLo & Lo(2014)では、英語は伸びても他教科の学習は振るいませんでした。教科の理解を支える工夫が要ります。
🙅 よくある誤解
「CLILなら英語がぐんぐん伸びる」は言いすぎです。厳密に比べた研究では差がないことも多く、成果の一部はもともと得意な生徒が集まった結果でした。
💡 代わりにこうする(効く版)
- まずは知っている分野から。背景知識が英語の理解を支える
- わからない専門用語は、日本語の用語と並べてメモする
- 数週間で判断しない。効果は長く続けるほど出やすいとされる
今日やること好きな分野の英語の解説動画を5分観て、内容を英語で2文にまとめてみましょう。
📝 CLIL / イマージョンのやり方
- 好きな分野の、英語の解説動画や記事を選ぶ
- 図や写真を手がかりに、内容の理解を優先する
- 学んだ内容を、英語で短く要約して書く
- 要約を添削してもらい、文法や表現を確認する
🔬 CLIL / イマージョン、研究ではどうなの?
25本の研究を調べたGraham ら(2018)では、効果はプラスか差なしが大半で、研究方法の弱さも指摘されました。長い期間で比べた研究を集めたGoris ら(2019)では、差なしが多数派でした。生徒の選ばれ方と、始める前の英語学習の差を除いたのがFeddermann ら(2021)です。するとCLILの効果は小さく、はっきりした差とは言えませんでした。
🤔 なぜ信じられてきた?
教科と英語を同時に学べる一石二鳥の方法です。ただ教える側の準備が大変で、独学での取り入れ方もあまり知られていないため、活用されにくい面があります。
英語学習あるある英語で理科を学んだら、日本語の用語が出てこなくなる。
原田先生のひとこと 先生の感想
理科を英語で学べば単語も内容も一石二鳥。ただ、先生の準備の大変さは一石二鳥どころじゃありません。
📎出典
🤔次の判定、どっちだと思う?
予想してからタップ。答えを見たら、そのまま次へ。
最終確認日 2026-10-11/判定基準・出典
