原田英語ジャーナル

英検1級「要約0点」の衝撃── いま何が起きているのか? 2025年度第3回結果発表で炎上。語数制限の厳格化、 採点バグ疑惑、そして「試験の公平性」を問う声

🚨 BREAKING — 英検スコアリング問題

英検1級「要約0点」の衝撃──
いま何が起きているのか

2025年度第3回結果発表で炎上。語数制限の厳格化、
採点バグ疑惑、そして「試験の公平性」を問う声

2026年2月16日、英検1級の一次試験結果が発表された。
しかしXのタイムラインに並んだのは、合格の歓喜ではなかった。
「要約問題が0点」「全観点0/0/0/0」「英作文は満点なのに要約だけ0点」──
英語教育のプロフェッショナルたちまでもが困惑する、前代未聞の事態が起きている。

1速報──何が起きたのか? X投稿で辿る時系列

2026年2月16日の午前、英検の合否結果がオンラインで閲覧可能になった瞬間から、X(旧Twitter)は異様な空気に包まれた。

通常、英検の結果発表日のタイムラインは「合格しました!」という歓喜の報告で溢れる。実際、今回も準1級や2級の合格報告は多数上がっていた。しかし英検1級の受験者のタイムラインだけが、明らかに異常だった。

𝕏 TIMELINE

2月16日〜17日の主要ポスト(要約)

英検コーチ(エイゴフル):「英検1級、不合格でした。蓋を開けたら要約0点。さすがにあり得ない。私は毎回、要約から先に解くので『時間が足りなくて未記入』は絶対にない」
Morite2(もりてつ):「英検1級で様々な人が要約問題で0点になっている問題。うちの生徒さんも0点でした…英作文は29/32で高得点だったのに!! 英検はすぐに対応してください!」
一ノ瀬 安:「英検1級の英作文は満点。要約は0点。実は語数が結構足りてなくて、最後の一文も書ききれなかったため、採点不可になったのかもしれません」
Ryo(海外進学×IELTSサポート):「英検協会、これは完全に設計ミスだわ。語数オーバーや語数不足の0点扱いが続出で試験として破綻している」── 閲覧数69.7万

注目すべきは、これが一部の受験者の愚痴レベルの話ではない点だ。英語教育業界で名の知れた講師、コーチ、TOEIC満点保持者、海外進学の専門家──つまり「英語のプロフェッショナル」たちが軒並み0点を報告しているのである。

📊

Xで「英検1級 要約 0点」と検索すると、結果発表から24時間以内に数十件の報告が確認できる。英検1級の受験者数は年間約3万人程度であることを考えると、SNS上で確認できる人数だけでも異常な割合と言わざるを得ない。

2被害の全貌──「プロ中のプロ」たちまで0点に

今回の問題が深刻なのは、0点になった人々の「英語力のレベル」だ。もし初受験の人が0点になったなら「対策不足」で説明がつくかもしれない。しかし実態は、まったく逆である。

報告者のプロフィール 他セクションの成績 要約スコア
英検コーチ(指導歴10年以上) 他のライティングは高得点 0/32
TOEIC満点・英検1級表彰者 R・L高得点 0/32
英検1級過去合格者(満点経験あり) 英作文 32/32(満点) 0/32
有名英語塾の生徒 英作文 29/32 0/32

特に衝撃的なのは、同じ試験の英作文(意見論述)で満点を取った人ですら、要約は0点だったケースだ。英作文で32/32を取れる英語力の持ち主が、同じライティングセクションの要約だけ0点──これは「英語力の問題」では到底説明がつかない。

「英作文は満点。要約は0点。0点なんて初めて見ましたね」

── 一ノ瀬 安(英検1級合格者)@X

さらに、9回目の挑戦で素点わずか1点差で不合格になった受験者の投稿も反響を呼んだ。もしこの人の要約が0点ではなく数点でもついていれば、合格ラインに達していた可能性がある。「人生を左右しかねない」──複数の投稿者がこの言葉を使っている。

3なぜこうなった?──2025年度「語数制限厳格化」の衝撃

この事態の背景にあるのが、2025年度第1回検定(2025年6月実施)から適用された、要約問題の語数指定の厳格化だ。

英検協会は2025年4月15日付の公式発表で、以下の変更を明らかにしていた。

変更前(2024年度) 変更後(2025年度〜)
1級 Suggested length: 90-110 words Summarize it between 90 and 110 words.
準1級 Suggested length: 60-70 words Summarize it between 60 and 70 words.
2級 語数の目安は45〜55語です 語数45〜55語です

キーワードは「Suggested length(目安)」から「between(〜の間で)」への変更だ。一見すると微妙な文言の違いだが、その運用上のインパクトは劇的だった。

つまり、2024年度までは「90-110語はあくまで目安」であり、多少の語数オーバーや不足は許容されていた。実際に、85語で要約を書いて満点(32/32)を取った受験者の報告すら存在する。

ところが2025年度からは「90語から110語の間で書きなさい」と明確に指定に変わった。そして今回の結果を見る限り、この語数範囲を外れた場合は内容の質に関係なく全観点0点という、極めて厳しい運用がなされた可能性が高い。

⚠️ 核心的な問題

語数制限を厳格化すること自体は、試験運営として理解できる判断だ。しかし「1語でも範囲外なら全観点0点」という運用は、果たして「英語力を測る試験」として適切なのか?これが今回の議論の核心である。

4採点の不可解な「3つの異常パターン」

英検コーチのエイゴフルは、今回の結果を集約分析し、「採点基準がおかしい」3つのポイントを指摘している。

異常パターン ①

内容・構成で7点や8点の人が「誰もいない」
通常、4観点(内容・構成・語彙・文法)はそれぞれ独立して採点される。しかし今回、要約で0点以外のスコアを取った人でも、内容・構成が7〜8点(各8点満点中)だったという報告が見当たらない。これは統計的に極めて不自然だ。

異常パターン ②

文法・語彙のスコアが「奇数点」の人がいない
文法・語彙は各8点満点。通常であれば1, 3, 5, 7点といった奇数のスコアも当然出るはずだが、奇数点の報告がゼロ。何らかの機械的な採点処理が行われている可能性を示唆する。

異常パターン ③

ライティング合計54点以上の人が「誰もいない」
ライティングは要約32点+英作文32点=合計64点満点。今回、ライティング合計が54点を超えた人の報告がない。英作文で満点を取っても、要約が低い点数に抑えられている印象がある。

これらのパターンは、「人間の採点者が1枚1枚読んで判断した」結果としてはあまりにも不自然であり、何らかのシステム的な基準(例:語数による自動フィルタリング)が適用されている可能性を強く示唆している。

🤔

推測されるシナリオ:語数が指定範囲(90-110語)を外れた答案は、採点システムによって自動的に「採点対象外=全観点0点」と処理された可能性がある。手書き答案の語数をどのように機械的にカウントしたのか(AI?目視?)も疑問が残る。

5賛否両論──「ルールはルール」vs「試験として破綻」

この問題に対して、意見はきれいに二分されている。双方の立場を公平に見てみよう。

⚖️
「ルールはルール」派
• 試験の指示に従うのは基本中の基本
• 語数制限は事前に告知されていた
• 「90-110語で書け」と言われて書けないなら、それも能力の一部
• IELTSでも語数不足は大幅減点の対象
• 「指示通りに答えていないので仕方ない」(本人の弁)
• ルールを曖昧にすると試験の公平性が損なわれる
🔥
「試験として破綻」派
• 英語力を測る試験で「語数カウントミス」で全否定は非本質的
• 減点ならわかるが「0点」はあまりに過酷
• 内容・構成・語彙・文法を個別評価する意味がなくなる
• 12,500円の受験料、人生を左右する結果
• 事前に「語数違反=0点」とは明示されていなかった
• 手書きで語数を正確に数えること自体が非合理的

実は、一ノ瀬安氏のように0点を取った本人が「指示通りに答えていないので仕方ない」と自ら認めているケースも存在する。これは「ルールはルール」派の論拠を補強する事実だ。

しかし問題は、語数制限違反がどこまでの減点に値するかという「程度」の議論だ。88語で書いたら0点、90語で書いたら満点の可能性もある──この「2語の差」が32点の差になることに、多くの人が違和感を覚えている。

PERSPECTIVE

ある受験者の投稿より──

「必死で勉強して、12,500円も払って、『要約は1単語足りないから0点です』と言われ不合格になった人が多数いるはず。履歴書や入試優遇などを見据えて本気で準備してきた人もいると思うと、正直、怒りが込み上げる」

6海外の英語試験はどうなっている?──IELTS・TOEFL・ケンブリッジ英検との比較

今回の問題を客観的に評価するために、世界の主要英語試験がライティングの語数制限をどう扱っているかを比較してみよう。

試験 語数指定 語数違反時の扱い
IELTS Task 2: 250語以上 語数不足は減点(0点にはならない)
TOEFL iBT Integrated: 150-225語(推奨) 語数はあくまで推奨、内容で判断
ケンブリッジ英検 (CAE) 220-260語 多少の超過は許容、極端な場合に減点
英検1級(2025年度〜) 90-110語(指定) 範囲外は全観点0点?(推定)

国際的な英語試験と比較すると、英検の対応は異例の厳しさであることがわかる。IELTSでさえ語数不足は「減点」であって「0点」ではない。内容が優れていれば、語数不足でもそれなりのスコアが与えられる。

重要なのは、IELTSやTOEFLなどの試験は「パソコン上でタイピング」するため語数カウントは正確だが、英検は手書きであるという点だ。手書きで90語から110語の範囲にぴったり収めるのは、英語力とは別次元のスキルが求められる。

💡

なお、IELTS・TOEFL・ケンブリッジ英検には「要約問題」という形式自体が存在しない。英検独自の問題形式であるがゆえに、採点基準も前例のない領域で模索している段階と言える。

7受験者が今できること──問い合わせ先と具体的なアクション

英検の受験規約第20条には「採点結果や合否判定に関する異議申し立ては一切受け付けない」とある。しかし、今回のような大規模な問題が発生した場合、個人としてできるアクションはある。

ACTION 1

英検協会に直接問い合わせる
オペレーターからは「採点に関わる問い合わせ窓口はない」と言われる場合があるが、公式の問い合わせフォームから送信することは可能。用意すべき情報:受験回、受験級、個人番号、生年月日、具体的な質問内容。

ACTION 2

個人情報保護法に基づく開示請求
個人情報保護法第33条に基づき、自分の試験結果(採点詳細)について開示請求する権利がある。ただし「業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合」は拒否可能とされている。

ACTION 3

SNSでの声を集約する
「数は力なり」──多くの投稿者が呼びかけているように、同じ状況の受験者が声を上げることで、英検協会が公式コメントを出す可能性が高まる。問い合わせフォームへの投稿を呼びかける動きが広がっている。

重要:問い合わせの際は、感情的な抗議ではなく、冷静かつ具体的な質問を心がけたい。「要約問題が0点になる具体的な採点基準」「語数制限違反の場合の減点ルール」「今回の採点が適正だったかの確認」など、事実を問う姿勢が最も効果的だ。

8英検協会への5つの提言──試験の信頼を守るために

この問題を「炎上」で終わらせないために、建設的な提言を5つまとめたい。

提言① 採点基準の明確な公開
「語数違反=0点」なのか「語数違反=大幅減点」なのか。許容される語数のマージンはあるのか。受験者が事前に対策できるよう、採点基準の透明性を高めるべきだ。
提言② 段階的な減点方式の導入
語数が範囲外であっても、内容・構成・語彙・文法の評価は独立して行うべきだ。IELTSのように「語数不足は内容点から減点」という段階的な方式の方が、英語力を正確に測定できる。
提言③ 今回の結果についての公式見解
英検協会の公式アカウント(@eiken_kouhou)は「リプライやDMへの個別対応は行っておりません」としているが、今回のような大規模な疑義に対しては公式声明が不可欠だ。
提言④ 手書き試験における語数カウントの限界の認識
パソコンなら語数は自動カウントされるが、手書きでは受験者自身が数えるしかない。緊張下の試験でカウントミスが起きることは避けられない。CBT(Computer-Based Testing)の本格導入を加速すべきだ。
提言⑤ 影響を受けた受験者への救済措置
もし採点基準に問題があったと認められた場合、再採点、または次回受験の無料化などの救済措置を検討すべきだ。12,500円の受験料は、多くの受験者にとって決して小さくない金額である。

まとめ──「測りたいもの」を見失わないでほしい

英検1級の要約問題は、2024年度のリニューアルで導入された
英検独自の意欲的な問題形式だ。
「英語で読み、英語でまとめる」──これは本物の英語力を測る良い設計だと、多くの英語教育者が評価していた。

語数制限の厳格化自体は、試験の公平性を高める意図として理解できる
しかし「語数違反=全否定」は、英語力ではなく「数え方」を測っている
英作文満点でも要約0点──この矛盾が「設計ミス」を物語る
IELTS・TOEFL・ケンブリッジ英検では語数不足でも0点にはならない
受験者の声を集め、協会に冷静かつ具体的に問いかけることが重要
一方で「ルールはルール」──次回以降は語数管理を最優先事項とすべし

英語力を正当に評価する試験であり続けるために。
英検協会には、沈黙ではなく「対話」を選んでほしい。

📝 この記事について:本記事は2026年2月17日時点の情報に基づいています。英検協会からの公式見解が発表され次第、記事を更新する予定です。本記事内のX投稿の引用はすべて公開投稿に基づいており、個人を特定する意図はありません。なお、今回の0点の原因については語数制限違反以外の可能性(採点システムのバグ、別の採点基準の適用など)も考えられます。正確な原因は英検協会の公式発表を待つ必要があります。