中高英語教師のための授業アイデア&最新情報ニュースレター

【中高英語教師のための授業アイデア&最新情報】 2026年7月16日(木)~原田先生の英語教育ニュースレター Vol.147~

 

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ENGLISH TEACHER’S BRIEFING — MALOTI WINTER EDITION

📬 原田先生の英語教育ニュースレター

中高英語教師のための授業アイデア&最新情報

2026年7月16日(木)| Vol.147

KHOTSO ・ PULA ・ NALA

「平和・雨・繁栄」— 今号は🇱🇸レソト王国、壁に模様を刻むリテマの号

◆ THABA I | 今日のヘッドライン

佐賀・唐津東高校が「AIed English」を本格導入 — 実証で確認された「発話量の増加」が決め手に

アイードは7月15日、佐賀県立唐津東中学校・高校がAI英会話アプリ「AIed English」を本格導入したと発表しました。2025年度3学期の活用実証で、生徒の発話量増加と学習への前向きな変化、教員のスピーキング評価業務の効率化が確認されての正式採用です。ALTやネイティブ教員の有無に関わらず、いつもの授業に「話す活動」をそのまま組み込める設計で、教師用ダッシュボードから全生徒の練習回数・スコア・課題達成状況をリアルタイムで把握可能。「1対多の授業では一人ひとりの発話量が確保できない」という英語科最大の構造課題に、公立校が実証データで答えを出した事例です。展示会デビューから実際の教室での正式採用へ——AI英会話は「試す」段階から「選ぶ」段階に入りました。

🔗 ICT教育ニュース — アイード、唐津東高校がAI英会話アプリ「AIed English」導入(7/15)

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◆ THABA II | 今日の帯活動アイデア(5分でできる!)

🧣 Blanket Statement(毛布のようにざっくり断言ゲーム)

対象:中2〜高校 | 時間:5分 | 準備:不要

▶ やり方:

① 生徒Aが「ざっくり断言(blanket statement)」を言う:“Everyone loves summer.”

② 生徒Bは例外を見つけて切り返す:“Really? My grandma doesn’t. She hates the heat.”

③ 役割交代。“Nobody likes homework.” → “Actually, I do! It’s relaxing.”

④ 最後に「一番おもしろい例外」をクラスで共有。

💡 ポイント:everyone / nobody / always などの全称表現と、Really? / Actually / not really の切り返しがセットで身につきます。英語は「断言→修正」で会話が転がる言語。批判的に聞く耳も育ちます。

🔶 Litema Lines(語彙の模様ライン)

対象:中1〜 | 時間:5分 | 準備:黒板のみ

▶ やり方:

① 黒板に3×3のマス目を描き、今週の単語9語を書き込む。

② ペアで縦・横・斜めの「1ライン(3語)」を選ぶ。

③ その3語をすべて使った1文を作る:“My hungry brother finally arrived.”

④ 各ペアが発表し、いちばん自然で面白い「模様」に拍手。

💡 ポイント:レソトの壁画リテマが点と線で模様を描くように、バラバラの単語を「線」でつないで文にする活動。語彙が文脈の中で再結合され、記憶に残ります。ビンゴ形式なので準備ゼロ!

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◆ THABA III | AI × 英語指導 最前線

🧑‍🏫 教師向け:NoRedInk — 米学区の6割が使う「書く力」指導プラットフォーム

全米の学区の60%以上で採用されているライティング・文法指導の定番。生徒が登録した「推し・部活・好きな話題」を例文に自動で織り込む適応型練習で、退屈になりがちな文法演習が自分ごとに変わります。段落構成を足場かけする「Guided Drafts」、そしてAI採点アシスタント「Grading Assistant」は採点時間を最大50%削減しつつ、生徒へのフィードバック量を5倍に。英語学習者向けのLanguage Support Suite(単語訳・指示文翻訳・読み上げ)も備え、無料プランから始められます。

🎓 活用例:夏休み明けの英作文指導で、自作ルーブリックを設定→AIが下書き採点→先生は上位の観点コメントに集中。「全員に赤ペン」の限界を超える運用に。

🔗 NoRedInk 公式サイトはこちら →

🎙 生徒向け:Stimuler — 60秒話すと20秒でフィードバックが返るAIスピーキングコーチ

世界200か国以上・1,200万人が使う英語スピーキング特化アプリ。AIコーチ「Sarah」と100以上のトピックで会話し、発音・流暢さ・語彙・文法・フィラー語・話すペースまで360度の詳細フィードバックが約20秒で返ってきます。60秒の即興スピーチ練習、IELTS形式の模擬テスト、弱点に合わせた1日10分のロードマップ付き。非ネイティブの多様なアクセントで訓練された音声AIなので、日本人の英語も正しく聞き取ってくれます。無料枠あり。

🎓 活用例:スピーキングテスト2週間前の家庭学習課題に「毎日60秒スピーチ×1本」を指定。フィラー語(um, uh)の数値変化を生徒自身に記録させると効果が見えます。

🔗 Stimuler 公式サイトはこちら →

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◆ THABA IV | 英語教育ニュース FLASH

🇯🇵 JAPAN

TOEIC L&Rが「ユーザーが選ぶベスト資格・検定」第3位 — AI時代でも揺るがない英語基礎力への支持

IIBCは7月14日、約1,300件の資格・検定を対象とする「日本の資格・検定アワード2026」で、TOEIC L&Rが「ユーザーが選ぶベスト資格・検定部門」3位(FP・宅建士に次ぐ)に選ばれたと発表。評価コメントは「生成AIや翻訳ツールが広がる中でも、英語で情報を読み取り相手の意図を理解する基礎力はビジネス上の強み」。“翻訳AIがあるのになぜ英語を学ぶの?”という生徒の問いへの、社会側からの一つの答えです。

🔗 ICT教育ニュース — IIBC、「日本の資格・検定アワード2026」で第3位受賞(7/14)

🌍 GLOBAL

生徒1,000人の学区と20万人の学区 — 規模が違ってもAI導入の勘所は同じだった

Education Weekが7月15日、ISTELive 26でのパネル討議を報道。ウィスコンシン州チルトン学区(約1,000人)とフロリダ州オレンジ郡学区(約20.6万人)の担当者が語った共通課題は、①承認済みAIツールも実際に使うのは一部の教員に留まる、②保護者との対話(タウンホール)とAIプライバシー方針の明文化が信頼の土台、③多言語学習者や特別支援の人手不足をAIで補う設計。「教室ごとにルールがバラバラ」への不安は日米共通——校内ガイドラインの言語化が夏の宿題かもしれません。

🔗 Education Week — How to Stay Ahead of the AI Curve: Lessons From Two Very Different Districts(7/15)

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◆ THABA V | 超絶使える!英語学習ツール

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ManyThings.org

広告なしの老舗ESL自習ポータル。語彙クイズ・ことわざ・アナグラム・早口言葉など小ネタの宝庫で、帯活動の「あと1品」がすぐ見つかります。

公式サイトを見る →

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ESLfast

レベル別ショートストーリーを音声付きで365本以上収録。「1日1話」の多聴多読ルーティンや音読課題の素材にそのまま使えます。

公式サイトを見る →

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Visuwords

単語を入力すると、類義・派生・上位語のネットワークが「星座図」のように広がるビジュアル辞書。語彙マップづくりの導入に最適。

公式サイトを見る →

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OneLook

1,000超の辞書を横断検索。「意味から単語を探す」逆引き(reverse dictionary)が秀逸で、英作文の“あの単語なんだっけ”を一発解決。

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◆ THABA VI | 世界の英語授業から学ぶ

🇱🇸 レソト式:「天空の王国」の逐次バイリンガル — 4年生の“英語の崖”をどう登るか

南アフリカに四方を囲まれた山岳の王国レソトは、国土の最低地点が標高約1,400mという“世界一高い国”。南半球の7月は冬で、マロティ山脈には雪が積もります。アフリカでは珍しく国民のほぼ全員が同じ母語(セソト語)を話す国で、セソト語と英語が公用語。小学校低学年はセソト語で学び、4年生前後で教授言語が英語に切り替わる「逐次バイリンガル」モデルを採り、識字率はアフリカ最高水準(特に女性)を誇ります。一方で、教科内容が急に英語になる“4年生の崖”は長年の課題。現地の教師たちはセソト語と英語を計画的に行き来しながら、崖を階段に変える足場かけを続けています——小学校英語と中学英語の段差に悩む日本と、驚くほど似た構図です。

🔑 明日から使えるテクニック — 「崖を階段に」グラデーション指示

教室指示の日英比率を1週間かけて滑らかに変えます。月曜は「日本語7:英語3」、水曜は半々、金曜は「英語7:日本語3」。授業冒頭に “Today is an English 70% day!” と宣言してから始めるのがコツ。比率が見えると生徒は「聞き取れなくて当然の日」ではなく「挑戦する日」として心の準備ができ、聞き返す不安がぐっと減ります。

◆ THABA VII | TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS

“L2 users should be viewed as multicompetent language users rather than as deficient native speakers.”

第二言語の使い手は、「欠陥のあるネイティブ・スピーカー」としてではなく、複数の言語能力をあわせもつ話者としてとらえられるべきである。

— Vivian Cook(ヴィヴィアン・クック/応用言語学者・「マルチコンピテンス」提唱者)

◆ THABA VIII | Thursday Litema(木曜のリテマ)

レソトの女性たちは季節の節目に家の壁を塗り直し、指や櫛で新しい模様(リテマ)を刻みます。木曜の夜、1週間の壁を3つの手順で整えましょう。

SMOOTH(壁をならす):今週ようやく落ち着いたこと・片づいたことは何ですか?まず自分をねぎらう。

COMB(模様を刻む):今週の授業で「これは型として残したい」と感じた工夫を1つ、言葉にして刻んでおく。

RENEW(塗り替える):リテマは定期的に上書きされるからこそ美しい。来週、思い切って塗り替えたいやり方は?

💡 今日の1分ティップス — 英語サンドイッチ(E→J→E)

大事な指示は「英語→日本語→もう一度英語」の順で挟みます。最初の英語で耳を開き、日本語で全員の理解を保証し、最後にもう一度英語で締めることで“英語の形”が記憶に残ります。日本語で終わると翻訳だけが残ってしまうので、必ず英語でフタをするのがコツ。レソトの教室の二言語運用にも通じる、母語を「敵」ではなく「足場」にする技術です。

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