原田先生の英語学習法&お役立ちコラム

英語の5文型は日本だけ?アメリカが5文型の代わりに教える「動詞パターン」約30種を徹底解説!

🇺🇸 AMERICAN ESL METHOD

日本は「5文型」、
アメリカは「約30の動詞パターン
──この差が英語力の差になる

A.S.ホーンビーが生んだ「Verb Pattern」の全貌と、
日本人がこの知識で英語力を劇的に上げる方法

「英語の文型は5つ」──日本の英語教育で絶対に習うこの常識。
しかしアメリカのESL教育現場では、まったく違うアプローチが主流です。
動詞を「5つの箱」に無理やり押し込むのではなく、個々の動詞が持つ固有の「パターン」を辞書的に学ぶ
──その数、約30パターン。これがアメリカ式「Verb Pattern」の世界です。

1日本の「5文型」とアメリカの「Verb Pattern」──根本的な発想の違い

まず、両者の発想の違いを明確にしましょう。日本の5文型は「文の構造を5つに分類する」というアプローチ。一方、アメリカのVerb Patternは「動詞ごとに使えるパターンを覚える」というアプローチです。

🇯🇵
日本式:5文型アプローチ
「文」を5つの型に分類する
SV / SVC / SVO / SVOO / SVOC
全ての英文をこの5つに当てはめる
演繹的(トップダウン)
🇺🇸
米国式:Verb Patternアプローチ
「動詞」ごとの使い方を学ぶ
約30種類の動詞パターン
各動詞がどのパターンで使えるかを辞書で確認
帰納的(ボトムアップ)

たとえるなら、日本式は「全ての生物を5つの界に分類する」という生物学的分類法。アメリカ式は「この動物はどんな環境で、何を食べ、どう行動するか」を一匹ずつ観察する動物行動学。どちらも「英語の構造を理解する」という目的は同じですが、切り口がまったく異なります。

💡

ここで重要なのは、「5文型が間違い」ではないということ。5文型は英語の大枠を掴むには有効です。しかし、実際に英語を「使う」段階になると、5文型だけでは説明できない現象が大量に出てくる。そこをカバーするのがVerb Patternなのです。

2A.S.ホーンビーとは何者か──「学習者用辞書」の革命児

Verb Patternの体系を築いた人物──それがアルバート・シドニー・ホーンビー(A.S. Hornby, 1898-1978)です。イギリス生まれの英語教育学者で、実は日本と深い縁がある人物です。

BIOGRAPHY

A.S.ホーンビーの生涯と業績

1898
イギリス・チェスターに生まれる
1923
来日。東京で英語教師として活動を始める。日本人学習者が英語の動詞の使い方に苦労している姿を間近で観察
1942
『Idiomatic and Syntactic English Dictionary(ISED)』を東京で出版。世界初の本格的な「学習者用英英辞書」。動詞パターンを辞書に体系的に記載した画期的な試み
1948
オックスフォード大学出版局から『Oxford Advanced Learner’s Dictionary(OALD)』として改訂出版。現在も世界で最も売れている英英辞書の一つ
1954
『A Guide to Patterns and Usage in English』出版。25の動詞パターンを体系化した決定版。これが後に約30パターンに拡張される

驚くべきことに、Verb Patternの原点は「日本人の英語学習の困難」への観察から生まれたのです。ホーンビーは日本で約20年間教壇に立ち、日本人学生が「この動詞の後にはtoが来るのか、-ingが来るのか」で混乱する姿を見続けました。その経験から「動詞ごとに使えるパターンを明示すべきだ」という発想に至ったのです。

ネイティブスピーカーは「文型」で文を作らない。動詞を選び、その動詞が許す構造で文を組み立てる。学習者にもそのプロセスを教えるべきだ。

── A.S. Hornbyの教育思想を要約
🔗

皮肉な歴史:ホーンビーは「日本人のために」Verb Patternを開発したのに、それを最も活用したのはアメリカのESL教育現場。一方の日本は、C.T.オニオンズの5文型分類をいまだに教え続けている──というのが現在の状況です。

3Verb Patternの全体像──約30パターンを体系的に理解する

ここからが本題です。Verb Patternとは具体的にどのようなものなのか。ホーンビーが体系化し、後に拡張された約30パターンの中から、日本人学習者にとって特に重要なものを中心に解説します。

⚠️

大前提:Verb Patternは「文型」とは違います。「この動詞はこのパターンで使える」「この動詞はこのパターンでは使えない」という動詞ごとの”取扱説明書”です。同じ動詞でも複数のパターンを持つことが普通です。

カテゴリA:動詞+名詞句系(Verb + NP)

パターン 構造 例文 5文型では
VP1 V(自動詞のみ) Birds sing. 第1文型(SV)
VP2 V + 補語(形容詞/名詞) She became a doctor. 第2文型(SVC)
VP3 V + NP(目的語) I enjoyed the movie. 第3文型(SVO)
VP4 V + NP + NP She gave me a book. 第4文型(SVOO)
VP5 V + NP + 補語 They elected him president. 第5文型(SVOC)

ここまでは5文型とほぼ対応しています。「なんだ、同じじゃないか」と思いましたか?ここからが本番です。

カテゴリB:5文型では分類不能──to不定詞・動名詞系

パターン 構造 例文 日本人の躓きポイント
VP6 V + to不定詞 I want to go. want/hope/decideなどはto不定詞のみ
VP7 V + 動名詞(-ing) I enjoy swimming. enjoy/avoid/finishなどは-ingのみ
VP8 V + to不定詞 or 動名詞(意味同じ) It started to rain / raining. start/begin/continueなど
VP9 V + to不定詞 or 動名詞(意味が変わる!) I stopped to smoke. / I stopped smoking. 超頻出。remember/forget/tryなど
🎯

ここが核心です。日本の5文型では、”I want to go.” も “I enjoy swimming.” も同じ「第3文型(SVO)」に分類されます。しかしVerb Pattern的には、この2つはまったく別物。wantの後にはto不定詞しか来ない。enjoyの後には-ingしか来ない。この「動詞ごとの制約」を知らないから、日本人は “I enjoy to swim.”(×)のような間違いを犯すのです。

カテゴリC:that節・wh節・引用系

パターン 構造 例文
VP10 V + that節 I think (that) he is right.
VP11 V + wh節 I wonder where she went.
VP12 V + NP + that節 She told me that she was leaving.
VP13 V + NP + wh節 He asked me where I lived.

カテゴリD:使役・知覚・NP+不定詞/分詞系

パターン 構造 例文 注意点
VP14 V + NP + to不定詞 I want you to come. ask/tell/advise/expect等
VP15 V + NP + 原形不定詞 I made him go. make/let/have(使役)
VP16 V + NP + 現在分詞 I saw her dancing. 知覚動詞(進行中の動作)
VP17 V + NP + 過去分詞 I had my car repaired. 使役・被害の「have/get」

カテゴリE:前置詞・副詞辞系

パターン 構造 例文 ポイント
VP18 V + 前置詞 + NP I depend on you. 動詞+前置詞のセット。前置詞は動詞が決める
VP19 V + 副詞辞(句動詞) Please sit down. phrasal verbの体系的整理
VP20 V + NP + 副詞辞 I picked the book up. 目的語と副詞辞の語順問題

KEY INSIGHT

5文型 ≒ VP1〜VP5。残りの15パターン以上が「5文型の外」にある。

日本の5文型はVerb Patternの最初の5つにほぼ対応しています。つまり5文型は「約30パターンのうちの最初の5つ」しかカバーしていないのです。残りの大部分──to不定詞/動名詞の使い分け、that節の取り方、句動詞、知覚・使役構文──これらは5文型の「外」にあり、日本の教育では「例外」や「熟語」として断片的に教えられています。

📋 COMPLETE REFERENCE

Verb Pattern 主要動詞リスト

各パターンの代表的な動詞を一覧化。辞書で確認する際のガイドとしてお使いください。

VP1
V(自動詞のみ)
例:Birds sing.
arrive
appear
come
die
exist
fall
go
happen
laugh
rise
sleep
swim
walk
work

VP2
V + 補語(形容詞/名詞)
例:She became a doctor.
be
become
feel
get
grow
keep
look
remain
seem
smell
sound
taste
turn

VP3
V + NP(目的語)
例:I enjoyed the movie.
buy
eat
enjoy
have
hit
know
like
love
make
need
read
take
use
want

VP4
V + NP + NP(二重目的語)
例:She gave me a book.
bring
buy
cook
give
lend
offer
pass
send
show
teach
tell
❌ explain
❌ suggest
❌ describe
⚠ 赤字の動詞はSVOOに見えるが、このパターンを取れない!(日本人最頻出ミス)

VP5
V + NP + 補語
例:They elected him president.
call
consider
elect
find
keep
leave
make
name
paint
think
▼ ここから先が「5文型の外」── 日本の教科書では体系的に教わらない領域 ▼

VP6
V + to不定詞
例:I want to go.
agree
choose
decide
expect
hope
learn
manage
offer
plan
pretend
promise
refuse
seem
want
wish

VP7
V + 動名詞(-ing)
例:I enjoy swimming.
admit
avoid
consider
deny
enjoy
finish
give up
imagine
keep
mind
miss
postpone
practice
quit
suggest

VP8
V + to不定詞 or 動名詞(意味同じ)
例:It started raining / to rain.
begin
continue
hate
like
love
prefer
start

VP9 ★超重要
V + to不定詞 or 動名詞(意味が変わる!)
remember
forget
stop
try
regret
mean
go on
⚠ toか-ingかで意味が完全に変わる!入試・TOEIC超頻出パターン

VP10
V + that節
例:I think (that) he is right.
agree
believe
decide
discover
expect
feel
hope
know
notice
realize
say
suggest
think

VP11
V + wh節
例:I wonder where she went.
ask
decide
discover
explain
forget
know
remember
understand
wonder

VP12-13
V + NP + that節 / wh節
例:She told me that…
advise
ask
convince
inform
remind
show
teach
tell
warn

VP14
V + NP + to不定詞
例:I want you to come.
advise
allow
ask
cause
enable
encourage
expect
force
invite
order
permit
persuade
remind
tell
want
warn

VP15
V + NP + 原形不定詞(使役・知覚)
例:I made him go.
make
let
have
see
hear
watch
feel
notice

VP16-17
V + NP + 現在分詞 / 過去分詞
例:I saw her dancing. / I had my car repaired.
catch
find
get
have
hear
keep
leave
see
watch

VP18-20
V + 前置詞 + NP / 句動詞(phrasal verb)
例:I depend on you. / Pick it up.
agree with
belong to
depend on
listen to
look at
look for
refer to
wait for
break down
carry out
come up with
figure out
give up
look up
pick up
put off
take off
turn on/off
📌

このリストの使い方:上のリストを丸暗記する必要はありません。重要なのは「一つの動詞が複数のパターンを持つ」という感覚を掴むこと。たとえば ask は VP11(ask where…)、VP12(ask him that…)、VP14(ask him to do…)と3つ以上のパターンを持ちます。新しい動詞に出会ったら、OALDやLDOCEで「どのパターンを持つか」を確認する──その習慣が英語力を根本から変えます。

4具体例で実感!──5文型では説明できない英語の現実

理論はわかった。では、5文型とVerb Patternで実際にどれほど説明力が違うのか、具体例で体感してみましょう。

ケース①:suggest は「SVOO」で使えない問題

❌ 日本人がやりがちな間違い:
I suggested him to go to the doctor.
× suggestは「V + NP + to不定詞」パターンを持たない!
✅ 正しいパターン:
I suggested that he (should) go to the doctor.(VP10: V + that節)
I suggested going to the doctor.(VP7: V + 動名詞)

5文型的には suggest も advise も「第4文型」に見えますが、suggest は advise と違い「V + NP + to不定詞」を許しません。5文型ではこの違いを説明できない。Verb Patternなら一目瞭然。

ケース②:explain の後に「人」を直接置けない問題

❌ 日本人がやりがちな間違い:
Please explain me the reason.
× explainは「V + NP + NP」(SVOO)パターンを持たない!
✅ 正しいパターン:
Please explain the reason to me.(VP18: V + NP + 前置詞 + NP)
Please explain why it happened.(VP11: V + wh節)

tell me / show me とは違い、explain me とは言えない。「第4文型をとれる動詞」と「とれない動詞」を区別するのがVerb Patternの真骨頂。

ケース③:stop / remember / try──to と -ing で意味が変わる

VP9 パターン

🔹 stop
I stopped to smoke. = タバコを吸うために立ち止まった(目的)
I stopped smoking. = タバコを吸うのをやめた(中止)
🔹 remember
I remembered to lock the door. = 鍵をかけることを忘れずにやった(未来の行為)
I remembered locking the door. = 鍵をかけたことを覚えている(過去の行為)
🔹 try
I tried to open the window. = 窓を開けようとした(が開かなかったかも)
I tried opening the window. = 試しに窓を開けてみた(実際に開けた)

5文型では両方とも「SVO」。しかし意味がまったく違う。Verb Patternでは VP6(to不定詞)と VP7(動名詞)を明確に区別するため、この違いが構造的に可視化されます。

ケース④:知覚動詞──原形・現在分詞・過去分詞で意味が変わる

VP15:V + NP + 原形不定詞

I saw her cross the street.

→ 彼女が道を渡り切るのを見た(動作の完了)
VP16:V + NP + 現在分詞

I saw her crossing the street.

→ 彼女が道を渡っている途中を見た(動作の進行中)
VP17:V + NP + 過去分詞

I saw the street blocked by police.

→ 道が警察に封鎖されているのを見た(受動の状態)

5文型では3つとも「第5文型(SVOC)」。しかしVerb PatternではVP15・VP16・VP17の3パターンに明確に分かれ、意味の違いが構造に反映されます。

5なぜアメリカのESL教育はVerb Patternを採用するのか

アメリカのESL(English as a Second Language)教育は、世界中から集まる移民・留学生を対象としています。そのため「すぐに使える実用性」が最優先。この環境が、Verb Patternアプローチとの相性を抜群にしています。

理由①:多国籍の学習者に「一つの文法体系」を教えるのが困難

アメリカのESLクラスには、スペイン語話者、中国語話者、アラビア語話者、韓国語話者…とあらゆる母語の学習者がいます。それぞれの母語の文法構造が異なるため、「5文型のような一律の枠組み」を教えてもピンとこない学習者が大量に出てくる。それよりも「この動詞はこう使う」「この動詞にはtoが来る」という個別具体的な情報の方が、母語に関係なく全員に役立つのです。

理由②:「辞書を引く力」を育てる教育哲学

アメリカのESL教育は「自立した学習者を育てる」ことを重視します。Verb Patternは学習者用辞書(OALD、LDOCEなど)の動詞エントリーに体系的に記載されているため、「辞書を引けばパターンがわかる」という自学自習のサイクルが回ります。

📖

例:OALDで “suggest” を引くと──
suggest doing sth
suggest (that)...
suggest sth to sb
のように、使えるパターンが一目でわかる。「SVOOだからsuggest me〜でもいいよね?」という間違いが起きません。

理由③:Communicative Language Teaching(CLT)との親和性

1980年代以降、アメリカのESL教育はCLT(コミュニカティブ・ランゲージ・ティーチング)が主流になりました。文法を「知識」として教えるのではなく、「コミュニケーションの中で文法を身につける」アプローチです。

Verb Patternは「この動詞をこの場面でこう使う」という実践的な単位なので、CLTの授業に自然に組み込めます。一方、5文型は抽象的すぎて「この場面でどう使うか」に直結しにくい。

文法は目的ではなく手段である。学習者が必要とするのは「この動詞を使って何が言えるか」であり、「この文は第何文型か」ではない。

── アメリカのESL教育における基本理念

理由④:コーパス言語学の発達

1990年代以降、大規模なコーパス(言語データベース)の発達により、「ネイティブが実際にどのパターンで動詞を使っているか」が数値で分析できるようになりました。この研究成果がVerb Patternの体系化をさらに精緻にし、ESLの教科書や辞書に反映されています。

まとめると:アメリカのESL教育がVerb Patternを採用する理由は、①多国籍対応、②自律学習促進、③CLTとの親和性、④コーパスによる裏付け──の4点。いずれも「実際に英語を使えるようにする」という実用主義が背景にあります。

6日本の「5文型」の功罪──何が良くて、何が限界なのか

ここで公平に、日本の5文型の「良い点」と「限界」を整理しておきましょう。Verb Patternを礼賛するだけでは片手落ちです。

✅ 5文型の功(良い点)
① シンプルで覚えやすい
5つだけなので、英語学習の入口として「英語の大枠」を掴むには最適。初学者の安心感にもつながる。② 読解力の基盤になる
長文読解で「この文のSはどれ?Vはどれ?」と分析する力は、5文型の訓練で鍛えられる。受験英語では特に有効。

③ 100年の実績
C.T.オニオンズが体系化して以来、日本の英語教育を支えてきた実績は無視できない。

❌ 5文型の罪(限界)
① 「例外」が多すぎる
to不定詞 vs 動名詞、句動詞、前置詞の選択…5文型では説明できないことが山ほどある。② 「分類する力」≠「使う力」
文型を分類できても、正しい英文を作れるとは限らない。分析と産出は別のスキル。

③ 動詞の個性を無視する
suggest と tell を同じ「第4文型」として扱うのは、リンゴとトマトを同じ「赤い食べ物」として扱うようなもの。実用場面では区別が必要。

💡

結論:5文型は「英語の大枠を理解するための入門ツール」としては優秀。しかし「英語を実際に使うためのツール」としては不十分。理想は「5文型で大枠を掴み、Verb Patternで個々の動詞の使い方を深める」という二段階のアプローチです。

7Verb Patternを活用した最強の学習法──今日から始める3ステップ

ここからは実践編です。日本人学習者がVerb Patternの考え方を取り入れて、今日から英語力を上げるための具体的な方法を3ステップで紹介します。

STEP 1:学習者用英英辞書を「動詞パターン辞書」として使う

最も即効性のある方法がこれです。OALD(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)やLDOCE(Longman Dictionary of Contemporary English)を引いたら、意味よりも先に「パターン表記」を見る習慣をつけましょう。

📖 OALDで “recommend” を引いた場合:
recommend sth (to sb) ── この本を(人に)薦める
recommend doing sth ── 〜することを薦める
recommend (that)... ── 〜するよう薦める
recommend sb to do sth ── ❌ この形は載っていない!

→ つまり “I recommend you to read this.”(×)ではなく “I recommend reading this.”(✅)や “I recommend that you read this.”(✅)が正しいとわかる。

STEP 2:「動詞パターンノート」を作る

新しい動詞に出会ったら、意味と一緒に「どのパターンで使えるか」をノートに記録します。以下のようなフォーマットがおすすめ。

📝 動詞パターンノートの例
動詞 使えるパターン 使えないパターン
suggest V + -ing / V + that節 / V + NP V + NP + to不定詞 ❌
advise V + -ing / V + NP + to不定詞 / V + that節 ──
enjoy V + -ing / V + NP V + to不定詞 ❌
explain V + NP / V + NP + to sb / V + that節 / V + wh節 V + NP + NP(SVOO)❌

ポイントは「使えないパターン」も記録すること。間違いの予防に直結します。

STEP 3:「パターン瞬間英作文」で体に染み込ませる

知識を「使える力」に変える最終段階です。動詞パターンを意識しながら瞬間英作文を行います。

🎯 練習例:suggest のパターンを全て使い切る
日本語:彼女は早く出発することを提案した。
① V + -ing:She suggested leaving early.
② V + that節:She suggested that we (should) leave early.
③ V + NP:She suggested an early departure.

一つの日本語に対して、使えるパターンを全て使って英作文する。これを繰り返すと、動詞パターンが無意識レベルで身につきます。

🔄

3ステップの循環

辞書でパターンを確認(STEP 1)

ノートに記録・比較(STEP 2)

瞬間英作文で体に入れる(STEP 3)

また新しい動詞で STEP 1 へ

8おすすめ辞書・教材──Verb Patternが学べるリソース

Verb Patternを本格的に学ぶためのリソースを紹介します。「学習者用英英辞書」こそが最強の動詞パターン教材です。

★★★
Oxford Advanced Learner’s Dictionary(OALD)
ホーンビー自身が創刊した辞書の最新版。動詞パターンの表記が最も体系的で詳細。Verb Patternを学ぶなら第一選択。オンライン版(oxfordlearnersdictionaries.com)は無料で使えます。各動詞の項目に「grammar patterns」が明記されており、例文も豊富。
★★★
Longman Dictionary of Contemporary English(LDOCE)
OALDと並ぶ二大学習者用辞書。動詞パターンの表記がOALDとは若干異なるが、例文の自然さと語義の明快さに定評あり。オンライン版(ldoceonline.com)も無料。コーパス(BNC/COCA)に基づいた頻度情報も充実。
★★☆
A.S. Hornby『A Guide to Patterns and Usage in English』
ホーンビーが25の動詞パターンを体系化した原典。1954年初版。現在は絶版だが、古書や図書館で入手可能。英語教師や言語学に興味がある人向け。学術的だが、Verb Patternの「なぜ」を理解するには最適。
★★☆
Cambridge Grammar of English(Carter & McCarthy)
ケンブリッジ大学出版の包括的な英文法書。Verb Patternの観点からも動詞の振る舞いを詳しく解説。「なぜこの動詞はこのパターンを取るのか」という理論的背景を知りたい人に。
💻

無料で今すぐ始められる方法:OALDオンライン版(oxfordlearnersdictionaries.com)にアクセスし、普段よく使う動詞を10個引いてみてください。意味ではなく「パターン表記」に注目する。それだけで、英語の見え方が変わるはずです。

まとめ──「動詞から英語を見る」という発想の転換

日本の5文型は「文を分類する」ためのツール。
アメリカのVerb Patternは「動詞を使いこなす」ためのツール。
両者は対立するものではなく、補完し合うものです。

5文型はVerb Patternの最初の5パターンにほぼ対応する──残り25以上が「未知の領域」
動詞ごとに「使えるパターン」と「使えないパターン」がある──これを知るだけでミスが激減
suggest / explain / recommend──日本人が間違えやすい動詞こそVerb Patternの恩恵が大きい
学習者用英英辞書が「最強の動詞パターン教材」──OALD・LDOCEは無料でオンライン利用可能
辞書 → ノート → 瞬間英作文の3ステップで「知識」を「使える力」に変換
Verb Patternの生みの親ホーンビーは、日本で英語を教えた経験からこの体系を生み出した

5文型で「英語の骨格」を理解し、
Verb Patternで「動詞の筋肉」を鍛える。
この二刀流こそが、日本人の英語力を次のレベルに引き上げる鍵です。