CHECK TEST
英語圏の教養イディオム50(Achilles' heel など由来つき)確認問題集
教養イディオムの確認問題32問。長文に出る比喩を、由来の物語から推理して意味をつかむ練習。
Ⅰ 空所に入る最も適切なものを選べ
- 1The team was strong in every area except defense, which was its Achilles' .
答えb heel
訳そのチームは守備を除けばどの分野でも強かったが、守備こそが弱点だった。
解説Achilles' heel で「(強い人・物の)弱点」。英雄アキレウスはかかと(heel)だけが不死身でなかったという伝承から。except defense(守備以外は強い)がヒントで、強い者の唯一の弱点を表す。foot・toe・knee ではこの決まり文句にならない。
【覚える】Achilles' heel=weak point(唯一の弱点)。 - 2Some experts fear that the new law might open Pandora's .
答えc box
訳その新しい法律が災いの元を開けてしまうのではないかと恐れる専門家もいる。
解説open Pandora's box で「災いの元を開ける」。パンドラが開けた入れ物から災いが飛び出した神話から。fear(恐れる)と合う。door・bag・gate ではこの決まり文句にならない。もとは「壺」だったとされるが、英語の決まり文句は box。
【覚える】open Pandora's box=open a can of worms(面倒を引き起こす)。 - 3Every business she starts makes money. She seems to have the touch.
答えa Midas
訳彼女が始める事業はどれももうかる。何をやっても成功させる才能があるようだ。
解説the Midas touch で「何をやっても成功させる才能」。触れる物がすべて金になったミダス王の神話から。前の文の「始める事業がすべてもうかる」が根拠。Herculean(骨の折れる)・Trojan(トロイアの)・Pyrrhic(犠牲の大きい)は touch と結びつかない。
【覚える】have the Midas touch=金もうけの才がある。 - 4Rebuilding the town after the flood was a task.
答えa Herculean
訳洪水の後の町の再建は、非常に骨の折れる仕事だった。
解説a Herculean task で「非常に骨の折れる仕事」。英雄ヘラクレスが成し遂げた「12の功業」から。洪水後の町の再建という大仕事と合う。Midas(何でも成功させる)・Trojan(内部から害をなす)・Spartan(質素で厳しい)は task と組み合わせてこの意味にならない。
【覚える】a Herculean task=an extremely difficult job。 - 5Once you send that email, there's no going back. You will have crossed the .
答えd Rubicon
訳そのメールを送ったら後戻りはできない。後戻りできない一線を越えることになるよ。
解説cross the Rubicon で「後戻りできない一線を越える」。カエサルがルビコン川を渡ってローマへ進軍した故事から。前の文の no going back(後戻りできない)と合う。Thames・Nile は無関係の川。Waterloo は meet one's Waterloo(大敗する)で使う。
【覚える】cross the Rubicon=pass the point of no return。 - 6When the team lost, the coach was made a , even though it wasn't his fault.
答えb scapegoat
訳チームが負けたとき、彼のせいではなかったのに、監督が身代わりにされた。
解説a scapegoat で「身代わり・他人の罪をかぶる人」。人々の罪を負わせて荒野に放った山羊(旧約聖書)から。even though it wasn't his fault(彼のせいではなかったのに)が根拠。Samaritan(親切な人)・Scrooge(けち)・mentor(指導者)は文脈に合わない。
【覚える】make 人 a scapegoat=人に責任をなすりつける。 - 7My uncle refuses to spend money on anything. He's a real .
答えd Scrooge
訳おじは何にもお金を使おうとしない。本物のけちだ。
解説a Scrooge で「けちな人」。ディケンズ『クリスマス・キャロル』の守銭奴スクルージから。refuses to spend money(お金を使おうとしない)が根拠。Midas はお金を「生み出す」才能で、けちの意味ではない。Samaritan(親切な人)・Hercules(怪力の人)も合わない。
【覚える】a Scrooge=a miser(けちん坊)。 - 8If you keep crying , nobody will believe you when you really need help.
答えc wolf
訳うそで騒ぎ続けていると、本当に助けが必要なときに誰も信じてくれなくなるよ。
解説cry wolf で「うそで騒ぐ・人騒がせなうそをつく」。イソップ「オオカミ少年」から。後半の「本当に助けが必要なときに誰も信じない」と合う。fox・dog・sheep ではこの決まり文句にならない。
【覚える】cry wolf=give a false alarm。 - 9Don't burn your with your old company. You might want to work there again someday.
答えc bridges
訳前の会社との関係を絶ってはいけない。いつかまたそこで働きたくなるかもしれないから。
解説burn one's bridges で「退路を断つ・関係を絶つ」。退却できないよう橋を焼く戦術から、とされる。後半の「またそこで働きたくなるかも」が、関係を残しておくべき理由。roads・houses・doors ではこの決まり文句にならない。
【覚える】burn one's bridges (with 人)=(人との)関係を修復不可能にする。 - 10The champion finally met his when he lost to a young challenger.
答えc Waterloo
訳そのチャンピオンは、若い挑戦者に敗れて、ついに決定的な敗北を喫した。
解説meet one's Waterloo で「決定的な敗北を喫する」。ナポレオンがワーテルローの戦い(1815年)で大敗したことから。lost to a young challenger(若い挑戦者に負けた)が根拠。Rubicon(後戻りできない一線)・Trojan horse(内部の敵)・Achilles' heel(弱点)は meet と組み合わない。
【覚える】meet one's Waterloo=suffer a final defeat。 - 11I can't understand a word of this tax form. It's all to me.
答えc Greek
訳この税金の書類はひと言もわからない。私にはちんぷんかんぷんだ。
解説It's (all) Greek to me. で「ちんぷんかんぷんだ」。シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』のセリフで広まった。Latin・French・Dutch に入れかえた形は使わない。前の文の I can't understand a word(ひと言もわからない)が根拠。
【覚える】It's Greek to me.=I can't understand it at all. - 12The king won the battle but lost most of his army. It was a victory.
答えb Pyrrhic
訳王は戦いには勝ったが、軍の大半を失った。犠牲の大きすぎる勝利だった。
解説a Pyrrhic victory で「犠牲が大きすぎる勝利」。大損害を出してローマ軍に勝ったピュロス王から。「勝ったが軍の大半を失った」と一致する。Herculean(骨の折れる)・Spartan(質素な)・Trojan(トロイアの)は victory と組み合わせてこの意味にならない。
【覚える】a Pyrrhic victory=割に合わない勝利。
Ⅱ 下線部の意味に最も近いものを選べ
- 13Experts warn that the cheap device could be a Trojan horse for hackers.
答えb a way to secretly get inside and cause harm
訳専門家は、その安い機器がハッカーにとって内部に入り込む手段になりうると警告している。
解説a Trojan horse で「内部から害をなすもの」。トロイア戦争で兵を潜ませた木馬から。a way to secretly get inside and cause harm(ひそかに入り込んで害をなす手段)が言い換え。a strong defense(強い防御)は逆。a useful gift(役立つ贈り物)・an old machine(古い機械)は字面の誤解。
【覚える】a Trojan horse=無害を装って入り込む敵(トロイの木馬ウイルスも同じ)。 - 14Falling sales were the writing on the wall for the small bookstore.
答えc a sign of coming failure
訳売り上げの落ち込みは、その小さな本屋にとって破滅の前兆だった。
解説the writing on the wall で「破滅の前兆」。宴の壁に謎の手が王国の滅亡を書いた話(旧約聖書ダニエル書)から。Falling sales(売り上げの減少)が前兆なので a sign of coming failure。a popular advertisement(人気の広告)は wall の字面の誤解。a sudden success(突然の成功)は逆。a legal warning(法的警告)も違う。
【覚える】the writing on the wall=a sign of trouble ahead。 - 15A good Samaritan found my wallet and returned it to me.
答えc a kind stranger
訳親切な人が私の財布を見つけて返してくれた。
解説a good Samaritan で「困っている人を助ける親切な人」。倒れた旅人を助けたサマリア人のたとえ(ルカ伝)から。財布を拾って届けた人なので a kind stranger(親切な見知らぬ人)。a police officer(警官)・a religious leader(宗教指導者)・a famous person(有名人)は語の由来や字面につられた誤り。
【覚える】a good Samaritan=見返りを求めず人を助ける人。 - 16The farmers who welcomed us were the salt of the earth.
答えb good and reliable people
訳私たちを歓迎してくれた農家の人たちは、善良で頼りになる人々だった。
解説the salt of the earth で「善良で頼りになる人」。塩は暮らしに欠かせない物=社会に欠かせない人(マタイ伝)から。welcomed us(歓迎してくれた)と好意的な文脈なので good and reliable people。strict and serious(厳しい)・wealthy and proud(裕福で高慢)・quiet and shy(物静かで内気)は合わない。
【覚える】the salt of the earth=very good, honest people。 - 17The two countries reached an agreement at the eleventh hour.
答えd at the last possible moment
訳両国は土壇場で合意に達した。
解説at the eleventh hour で「土壇場で」。日の出から数えて第11時(夕方)に雇われた労働者のたとえ(マタイ伝)から。at the last possible moment が言い換え。時刻の11時と誤解して late at night(夜遅く)を選ばないこと。after eleven days(11日後)・very early(とても早く)も字面の誤り。
【覚える】at the eleventh hour=at the last minute。 - 18He seemed friendly, but he was really a wolf in sheep's clothing.
答えb a dangerous person pretending to be harmless
訳彼は親しげに見えたが、実は羊の皮をかぶった狼だった。
解説a wolf in sheep's clothing で「羊の皮をかぶった狼」。善人を装う危険人物(マタイ伝)。seemed friendly, but 〜(親しげに見えたが)の逆接がヒントで、a dangerous person pretending to be harmless(無害を装う危険人物)。a shy person(内気な人)・a person who loves animals(動物好き)・a lonely person(孤独な人)は合わない。
【覚える】a wolf in sheep's clothing=善人を装う悪人。 - 19A cure for the common cold remains the holy grail of medical research.
答えc the ultimate goal
訳普通の風邪の治療法は、いまだに医学研究の究極の目標だ。
解説the holy grail で「究極の目標・夢の品」。アーサー王伝説の騎士たちが探し求めた聖杯から。remains(いまだに〜だ)で未達成とわかる。the ultimate goal が言い換え。a religious duty(宗教上の義務)は holy の字面の誤解。an old tradition(古い伝統)・a minor issue(小さな問題)も違う。
【覚える】the holy grail of 〜=〜の究極の目標。 - 20Many people think a high salary is the be-all and end-all, but it isn't.
答えa the most important thing
訳高い給料が何より大切だと考える人は多いが、そうではない。
解説the be-all and end-all で「最も大切なもの・すべて」。シェイクスピア『マクベス』のセリフから。the most important thing が言い換え。end につられて the final stage(最終段階)を選ぶのは誤り。a complete waste(まったくの無駄)・the starting point(出発点)も違う。
【覚える】the be-all and end-all=the most important thing。 - 21No job without experience, and no experience without a job — it's a Catch-22.
答えa a situation with no way out
訳経験がなければ職がなく、職がなければ経験も積めない。どうしようもない矛盾した状況だ。
解説a Catch-22 で「どうしても抜け出せない矛盾した状況」。ヘラーの小説の題名から。前半の「経験がないと職がなく、職がないと経験がない」がその例なので a situation with no way out。a lucky chance(幸運な機会)・a simple rule(単純な規則)・an easy choice(簡単な選択)は合わない。
【覚える】a Catch-22 (situation)=堂々めぐりの板ばさみ。 - 22The new cameras in the hallway made students feel that Big Brother was watching them.
答えb an authority that watches people
訳廊下に新しくカメラが設置され、生徒たちは監視されていると感じた。
解説Big Brother で「国民を監視する権力」。オーウェル『1984年』の独裁者から。監視カメラの文脈なので an authority that watches people。文字どおりの an older sibling(兄・姉)は誤答。a kind teacher(優しい先生)・a famous celebrity(有名人)も違う。
【覚える】Big Brother is watching you.=監視されている。
Ⅲ ことわざの意味に合うように空所に適語を1語入れよ
- 23郷に入っては郷に従え。= When in Rome, do as the do.
答えRomans
解説When in Rome, do as the Romans do. で「郷に入っては郷に従え」。ローマではローマ人のようにせよ、という意味で、聖アンブロジウスの助言が元とされる。人々なので Romans と複数形にするのが採点ポイント。do as 〜 do で「〜がするようにする」。
【覚える】When in Rome, do as the Romans do.=その土地の習慣に従え。 - 24光る物すべてが金とは限らない。= All that is not gold.
答えglitters
解説All that glitters is not gold. で「光る物すべてが金とは限らない」。シェイクスピア『ヴェニスの商人』で有名。All that 〜 is not …(〜がすべて…とは限らない)は部分否定。主語は all that(単数扱い)なので glitters と三単現の s が必要。
【覚える】All that glitters is not gold.=見かけに惑わされるな(部分否定)。 - 25賽は投げられた。= The is cast.
答えdie
解説The die is cast. で「賽は投げられた」。カエサルがルビコン川を渡る時の言葉と伝えられる。die はさいころ(複数形は dice)で、「死ぬ」の die ではない。採点は die の1語。もう後戻りできない、という意味で cross the Rubicon と同じ場面。
【覚える】The die is cast.=もう後には引けない。 - 26人はパンのみにて生きるにあらず。= Man shall not live by alone.
答えbread
解説Man shall not live by bread alone. で「人はパンのみにて生きるにあらず」。物質だけでなく心の糧も必要、という意味(旧約・新約聖書)。by 〜 alone で「〜だけによって」。採点は bread の1語。
【覚える】not 〜 by bread alone=物質的な満足だけでは足りない。 - 27ゆっくり着実が最後に勝つ。= Slow and wins the race.
答えsteady
解説Slow and steady wins the race. で「ゆっくり着実が最後に勝つ」。イソップ「ウサギとカメ」の教訓。slow and steady で1つの考え方とみなすので、動詞は wins と単数。採点は steady の1語(つづり)。
【覚える】Slow and steady wins the race.=急がば回れ・着実が一番。 - 28すべての道はローマに通ず。= All roads to Rome.
答えlead
解説All roads lead to Rome. で「すべての道はローマに通ず」。方法は違っても行き着く所は同じ、という意味。lead to は「〜に通じる・つながる」。主語が複数(roads)なので lead と原形のまま(三単現の s なし)。採点は lead の1語。
【覚える】lead to 〜=〜に通じる/〜を引き起こす。
Ⅳ 神話・物語に由来する語として、空所に最も適切なものを選べ
- 29The young teacher found a in her experienced colleague, who gave her valuable advice.
答えd mentor
訳その若い先生は、経験豊富な同僚によき指導者を見つけ、貴重な助言をもらった。
解説mentor で「よき指導者・助言者」。『オデュッセイア』でオデュッセウスが息子を託した友人メントール(女神アテナが彼の姿で導く)から。who gave her valuable advice(貴重な助言をくれた)がヒント。narcissist(自己陶酔の人)・panic(恐慌)・echo(こだま)は文脈に合わない。
【覚える】mentor=experienced adviser(動詞で「指導する」も)。 - 30The school's new rules were so that students could not even talk during lunch.
答えd draconian
訳その学校の新しい規則はあまりに厳しく、生徒たちは昼食中に話すことさえできなかった。
解説draconian で「非常に厳しい」。古代アテネで厳罰の法を定めたドラコンから。so 〜 that(とても〜なので)の後の「昼食中も話せない」ほどの厳しさが根拠。utopian(理想郷の)・narcissistic(自己陶酔の)・tantalizing(じらすような)は文脈に合わない。
【覚える】draconian=extremely harsh(法・規則が厳しい)。 - 31The smell of fresh bread from the bakery the hungry students, who had no money to buy any.
答えc tantalized
訳パン屋から漂う焼きたてのパンのにおいが、お金がなくて買えない空腹の生徒たちをじらした。
解説tantalize で「じらす」。水も果物も目の前にあるのに届かない罰を受けたタンタロスの神話から。空腹なのにお金がなくて買えないパンのにおい、という場面に合う。panicked(慌てさせた)・echoed(反響した)・mentored(指導した)は文脈に合わない。
【覚える】tantalize=tease by showing something unobtainable。 - 32His long and difficult journey across Africa was a true .
答えb odyssey
訳アフリカを横断する彼の長く困難な旅は、まさに大冒険だった。
解説odyssey で「長い冒険の旅」。オデュッセウスの10年に及ぶ放浪から。long and difficult journey(長く困難な旅)と言い換えの関係になっている。utopia(理想郷)・echo(こだま)・panic(恐慌)は journey の言い換えにならない。
【覚える】odyssey=a long, eventful journey。
英語圏の教養イディオム50(Achilles' heel など由来つき)(A4 3枚)