本文へスキップ
TWO WORDS A DAY 時事英語 第124回 標準 読了 6分

row

/raʊ/ 名詞・動詞 英語ニュースに何度も出てくる語

「①(騒がしい)口論、言い争い ②(政治などの)騒動、もめごと ③(動詞)騒がしく言い争う」

a noisy argument or quarrel; also, a public disagreement about something

どこで出てきたか

Swinney backs Flynn in ferry gas leak row and says 'nobody's perfect'

スウィニー首相、フェリーのガス漏れをめぐる騒動でフリン氏を支持「完璧な人はいない」

出典: BBC News(2026年10月9日(10月11日更新))

First Minister John Swinney has backed Stephen Flynn in the row over whether the transport secretary had been briefed about a gas leak on a CalMac ferry.

ジョン・スウィニー首相は、運輸担当大臣がカルマック社のフェリーのガス漏れについて説明を受けていたかどうかをめぐる騒動で、スティーブン・フリン氏を支持しました。

BBC News の記事より

BBC によると、2025年6月、スコットランドのフェリー MV Glen Sannox で、壊れた弁から燃えやすいメタンガス700kgが外へ出ました。2026年9月9日、運輸担当大臣のフリン氏は議会の委員会で、この件を報じた BBC の記事を知らなかったと答えました。その前に説明を受けていたのかどうかが問題になり、BBC はこの騒ぎを row と書いています。スウィニー首相は「完璧な人はいない、間違えない人はいない」と話しました。

動画で見る

The Scottish Sun|Glen Sannox のガス漏れとフリン大臣(題名は「FERRY FIASCO: Smirking Stephen Flynn's shocking ignorance over 'explosive' gas leak on Glen Sannox」) (The Scottish Sun) 英語の動画です。スコットランドの新聞 The Scottish Sun のチャンネルで、題名のとおり、フェリー Glen Sannox のガス漏れをフリン大臣が知らなかった件を取り上げています。

この語の芯

声が大きくなる、もめごと。

Merriam-Webster は、「口論」の row の語源を「origin unknown(分かっていない)」としています。最初の記録は1746年です。Wiktionary も「はっきりしない」と書き、rouse(目を覚まさせる、かき立てる)という動詞から作られたという説を「そう考える人もいる」として紹介しています。

つまり、どこから来た語なのかは、まだ分かっていません。分かっているのは、18世紀の半ばにはもう使われていたことです。

同じ語根の仲間 row(ロウ) (列) rowing(ロウイング) (ボートをこぐこと) trade row (貿易をめぐる対立) shouting match (怒鳴り合い)

列に並ぶのは「ロウ」、声を荒げるのは「ラウ」。

ここが面白い

英語の辞書には、row という綴りの語が別々に並んでいます。Merriam-Webster によると、記録の古さはこうです。

  • ・舟を「こぐ」の row(ロウ)… 12世紀より前
  • ・「列」の row(ロウ)… 13世紀
  • ・「口論」の row(ラウ)… 1746年

同じ綴りなのに、生まれた時期も出どころも違う3つの語です。読み方が違うのは、「口論」の row だけです。Wiktionary によると、「こぐ」は古英語の rōwan、「列」は古英語の rǣw から来ています。「口論」の row だけが、出どころの分からない新顔です。

例文で確かめる

The minister is at the centre of a row over the new rules.

その大臣は、新しい規則をめぐる騒動の中心にいる。

My brother and I had a row about the TV last night.

ゆうべ、兄とテレビのことで言い合いになった。

We sat in the front row, so we could see everything.

最前列に座ったので、全部よく見えた。

こちらは「列」の row で、ロウと読みます。

この形で覚える

a row over the plan その計画をめぐる騒動
have a row with a friend 友だちと言い争う
a trade row 貿易をめぐる対立
a ferry gas leak row フェリーのガス漏れをめぐる騒動

似た語とどう違うのか

語意味row との違い
quarrel 口論 Merriam-Webster は row を「騒がしいもめごと、または quarrel」と説明しており、row のほうが「騒がしさ」まで含みます。
argument 言い争い、議論 Wiktionary は row の意味を「騒がしい argument」と書き、argument を似た意味の語の1つ目に挙げています。
shouting match 怒鳴り合い Wiktionary が row と似た意味の語として挙げる言い方で、互いに怒鳴っている場面をそのまま絵にした語です。

使うときの注意

ここで間違える
見出しの row を「列」と読むと、意味が通りません。ニュースの見出しの最後に row があれば、まず「〜をめぐる騒動」と読んでみましょう。
使える場面
Wiktionary は、「口論」の row に UK(イギリス)の印を付けています。BBC のようなイギリスの報道でよく見かける語です。
発音・リズム
「口論」の row は /raʊ/ と読みます(Merriam-Webster・Wiktionary)。cow(雌牛)の ow と同じ音です。「列」と「こぐ」の row は、アメリカ英語で /roʊ/、イギリス英語で /rəʊ/ です。

ミニコラム:見出しの最後の row は、前の名詞を全部まとめる

今回の BBC の見出しは ferry gas leak row でした。ferry(フェリー)、gas(ガス)、leak(漏れ)と名詞が3つ並び、最後に row が来ます。前の名詞は全部、row の中身を説明しています。後ろから読んで「フェリーのガス漏れをめぐる騒動」です。

見出しは字数が限られるので、of や about を省いて名詞を並べます。最後の1語が何かが分かれば、前の名詞は「何の」を足していくだけで読めます。

明日からできることは1つです。英語の見出しで名詞が3つ以上並んでいたら、最後の1語から訳してみてください。row なら「騒動」、talks なら「協議」です。

原田高志

確認クイズ

  1. Q1. "The two ministers had a public ______ over the school budget, and it was on the news all week." 空所に入る語として最も適切なものは?