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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
TWO WORDS A DAY 時事英語 第23回 標準 読了 6分

revert

/rɪˈvɜːrt/ 動詞 英語ニュースに何度も出てくる語

「①〈もとの態・話題に〉戻る、戻す ②〈インド英語で〉あとで返事をする」

to go back to a previous state, condition, or topic

どこで出てきたか

HubSpot Reverses Customer Data Enrichment Plan After Customer Backlash

HubSpot、顧客の反発を受けデータ補完プランを撤回

出典: CMSWire(2026年7月6日)

We made a mistake, and we're reverting those changes completely.

私たちは間違いを犯しました。その変更を完全に元に戻します。

ダンカン・レノックス氏(HubSpot社 最高製品技術責任者)(CMSWire)

HubSpotは2026年7月1日、利用規約の変更を発表しました。利用企業がためた取引先の連絡先などを、他の利用企業とも共有できるようにする変更です。共有を望まない企業は、自分で『opt out(拒否)』を申し出る決まりでした。初期設定は、共有する側に倒れていたわけです。強い反発を受け、4日後の7月5日、同社はこの変更を完全に撤回しました。

この語の芯

re-(再び、もとへ)+ vert(向きを変える)=もとの向きへ戻る

re- 接頭辞 再び、もとへ vert 語根 向きを変える(ラテン語 vertere)

vert は、ラテン語 vertere(向きを変える、回す)から来た語根です。convert(変換する=一緒に向きを変える)、invert(反転させる=内側へ向きを変える)、divert(そらす=離れた向きに変える)と、同じ語根を持つ仲間がたくさんあります。

そこに「再び、もとへ」を意味する re- が付くと、「もとの向き・状態へ戻る」という意味になります。HubSpot社が使った revert も、いちど変えた規約を、変える前の形へ戻すという意味でした。

同じ語根の仲間 convert (変換する) invert (反転させる) divert (そらす、迂回させる)

revert は re-(再び)+ vert(向きを変える)。決定も、話題も、『もとの向き』へ戻す語

ここが面白い

revert には、日本ではあまり知られていない使われ方があります。revert 1語だけで「あとで返事をする」という意味になる用法です("I will revert to you by Friday." のように)。ケンブリッジ英英辞典はこの意味に「インド英語」、オックスフォード現代英英辞典は「とくにインド英語、ややかたい言い方」という注記を付けています。

アメリカやイギリスの英語では、この使い方は標準とはされていません。revert と聞けば、まず『もとに戻す』の意味に取られます。国際的なメールや英作文では、reply か respond を使ってください。

例文で確かめる

The company reverted to its original logo after customers complained.

その会社は、顧客からの苦情を受けて、もとのロゴに戻した。

Please revert to me by Friday with your decision.

金曜日までに、あなたの決定についてご返信ください。(辞書が『インド英語』と注記する使い方)

After the exams, I reverted to my old habit of staying up late.

試験が終わると、私は夜ふかしという昔の習慣に戻ってしまった。

この形で覚える

revert to default settings 初期設定に戻す
revert the changes 変更をもとに戻す
revert back to 〜へ戻る(back は重複表現だが、実際によく使われる)

似た語とどう違うのか

意味revert との違い
return 戻る return は場所や持ち主のもとへ戻る、いちばん一般的な語。revert は状態や決定、話題が『もとの形』へ戻るときに使う。
restore 復元する、修復する restore は壊れたものや失われたものを、手を加えてもとどおりにする語。revert は自然に、または決定として『もとの状態に戻す』こと。

使うときの注意

ここで間違える
revert back to は re- がすでに『戻る』を含むため、back と意味が重複している。実際にはよく使われるが、書くときは to だけにしておくのが無難。
使える場面
『あとで返事をする』の意味で revert を使うのは、辞書が『インド英語』と注記している用法。国際的なメールや英作文では、reply か respond を使う。
発音・リズム
アクセントは後ろの vert に来て、【リヴァート】に近い音になる。

ミニコラム:『間違えました』を4日で言えるかどうか

今回のHubSpotの一件で印象的なのは、方針を戻した速さです。発表から4日後、責任者は「We made a mistake(私たちは間違えました)」と、言い訳を並べずに認めました。

英語で謝るとき、"I'm sorry, but..." と but のあとに理由を続けたくなる人は多いはずです。今回引用した部分に、その but はありません。間違いを認める文と、直す約束の文が並んでいるだけです。

明日やることは1つです。英語で謝る文を書いたら、but が入っていないか見てください。理由を先に置くより、認める一文をそのまま置くほうが伝わります。

原田高志

『あとで revert します』と英語のメールで言われたら、何をされると思いますか。実はこれ、地域によって受け取り方が変わる語です。今日は、アメリカの大手ソフト会社が方針を4日で撤回したニュースから、revert という語を見ていきましょう。

確認クイズ

  1. Q1. revert の語源として正しい組み合わせはどれか。