revert
/rɪˈvɜːrt/ 動詞 英語ニュースに何度も出てくる語
「①〈もとの
to go back to a previous state, condition, or topic
どこで出てきたか
HubSpot Reverses Customer Data Enrichment Plan After Customer Backlash
HubSpot、顧客の反発を受けデータ補完プランを撤回
We made a mistake, and we're reverting those changes completely. 私たちは間違いを犯しました。その変更を完全に元に戻します。
HubSpotは2026年7月1日、利用規約の変更を発表しました。利用企業がためた取引先の連絡先などを、他の利用企業とも共有できるようにする変更です。共有を望まない企業は、自分で『opt out(拒否)』を申し出る決まりでした。初期設定は、共有する側に倒れていたわけです。強い反発を受け、4日後の7月5日、同社はこの変更を完全に撤回しました。
この語の芯
re-(再び、もとへ)+ vert(向きを変える)=もとの向きへ戻る。
vert は、ラテン語 vertere(向きを変える、回す)から来た語根です。convert(変換する=一緒に向きを変える)、invert(反転させる=内側へ向きを変える)、divert(そらす=離れた向きに変える)と、同じ語根を持つ仲間がたくさんあります。
そこに「再び、もとへ」を意味する re- が付くと、「もとの向き・状態へ戻る」という意味になります。HubSpot社が使った revert も、いちど変えた規約を、変える前の形へ戻すという意味でした。
同じ語根の仲間 convert (変換する) invert (反転させる) divert (そらす、迂回させる)
ここが面白い
revert には、日本ではあまり知られていない使われ方があります。revert 1語だけで「あとで返事をする」という意味になる用法です("I will revert to you by Friday." のように)。ケンブリッジ英英辞典はこの意味に「インド英語」、オックスフォード現代英英辞典は「とくにインド英語、ややかたい言い方」という注記を付けています。
アメリカやイギリスの英語では、この使い方は標準とはされていません。revert と聞けば、まず『もとに戻す』の意味に取られます。国際的なメールや英作文では、reply か respond を使ってください。
例文で確かめる
The company reverted to its original logo after customers complained.
その会社は、顧客からの苦情を受けて、もとのロゴに戻した。
Please revert to me by Friday with your decision.
金曜日までに、あなたの決定についてご返信ください。(辞書が『インド英語』と注記する使い方)
After the exams, I reverted to my old habit of staying up late.
試験が終わると、私は夜ふかしという昔の習慣に戻ってしまった。
この形で覚える
| revert to default settings | 初期設定に戻す |
| revert the changes | 変更をもとに戻す |
| revert back to | 〜へ戻る(back は重複表現だが、実際によく使われる) |
似た語とどう違うのか
| 語 | 意味 | revert との違い |
|---|---|---|
| return | 戻る | return は場所や持ち主のもとへ戻る、いちばん一般的な語。revert は状態や決定、話題が『もとの形』へ戻るときに使う。 |
| restore | 復元する、修復する | restore は壊れたものや失われたものを、手を加えてもとどおりにする語。revert は自然に、または決定として『もとの状態に戻す』こと。 |
使うときの注意
- ここで間違える
- revert back to は re- がすでに『戻る』を含むため、back と意味が重複している。実際にはよく使われるが、書くときは to だけにしておくのが無難。
- 使える場面
- 『あとで返事をする』の意味で revert を使うのは、辞書が『インド英語』と注記している用法。国際的なメールや英作文では、reply か respond を使う。
- 発音・リズム
- アクセントは後ろの vert に来て、【リヴァート】に近い音になる。
ミニコラム:『間違えました』を4日で言えるかどうか
今回のHubSpotの一件で印象的なのは、方針を戻した速さです。発表から4日後、責任者は「We made a mistake(私たちは間違えました)」と、言い訳を並べずに認めました。
英語で謝るとき、"I'm sorry, but..." と but のあとに理由を続けたくなる人は多いはずです。今回引用した部分に、その but はありません。間違いを認める文と、直す約束の文が並んでいるだけです。
明日やることは1つです。英語で謝る文を書いたら、but が入っていないか見てください。理由を先に置くより、認める一文をそのまま置くほうが伝わります。
原田高志
『あとで revert します』と英語のメールで言われたら、何をされると思いますか。実はこれ、地域によって受け取り方が変わる語です。今日は、アメリカの大手ソフト会社が方針を4日で撤回したニュースから、revert という語を見ていきましょう。
確認クイズ
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Q1. revert の語源として正しい組み合わせはどれか。