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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
TWO WORDS A DAY 時事英語 第38回 標準 読了 6分

record

名詞 /ˈrekərd/、動詞 /rɪˈkɔːrd/ 名詞・動詞 英語ニュースに何度も出てくる語

「①記録、記録されたもの ②(数値・出来事を)記録する」

a fact, measurement, or event that is officially noted and kept, or to note and keep such information

どこで出てきたか

Vienna records Austria's new all-time high of 41C

ウィーンが、オーストリア観測史上最高の41度を記録

出典: The Local Austria(2026年8月4日)

Austria has recorded its highest temperature since measurements began, with 41C registered in Vienna on Tuesday afternoon.

オーストリアは観測開始以来の最高気温を記録し、火曜日の午後にウィーンで41度が記録された。

The Local Austria の記事より

2026年8月4日、オーストリアのウィーン(シュタマースドルフの観測所)で41度が観測され、2013年にバート・ドイチュ・アルテンブルクで記録された40.5度を上回る、観測史上最高気温になりました。しかも記録はその1日で終わらず、翌8月5日には同じバート・ドイチュ・アルテンブルクで41.2度が観測され、2日連続で国の最高気温記録が更新されました。record(記録する・記録)は、こうした『これまでで最高』のニュースの見出しに欠かせない語です。

動画で見る

ヨーロッパの記録的な熱波と干ばつを伝えるニュース映像 (DW News) ドイツの公共放送によるニュース映像です。record(記録)という語が実際にどう使われているか確かめてください。解説は英語です。

この語の芯

心に留めて、書き残す。recordの芯はこの一言です。数字や出来事を、あとから呼び戻せる形にして残すことを指します。

re- 接頭辞 再び、もとに戻す cord 語根 ラテン語 cor(心臓)から。『心に留める』という意味

record は1200年ごろ、古フランス語の recorder(語る、繰り返し言う、報告する)から英語に入りました。さらにさかのぼると、ラテン語の recordari(思い出す、心に呼び戻す、心に留めておく)にたどり着きます。これは re-(再び、もとに戻す)と cor(属格 cordis、心臓)が組み合わさった語で、大昔の人々は、心臓を『記憶が宿る場所』だと考えていました。英語で『暗記する』を今も learn by heart(心で覚える)と言うのは、この考え方の名残です。

『書き記して、証拠として残す』という今の意味が定着したのは、14世紀半ばのことだとされています。

同じ語根の仲間 cordial (心のこもった、温かい) courage (勇気)

re-(もとに戻す)+ cord(心臓)→ 心に呼び戻せる形にして残す=記録する

ここが面白い

record・cordial・courage は、どれもラテン語の cor(心臓)を語源に持つ仲間です。cordial はもともと『心臓のための』という意味で、courage も『心(気持ち)から出てくる力』という考え方から生まれました。

つまり、天気の記録も、思いやりの言葉も、勇気ある行動も、英語の成り立ちの上では同じ『心臓』という1つの語から枝分かれした語なのです。

例文で確かめる

Vienna recorded its highest temperature ever on August 4th, 2026.

ウィーンは2026年8月4日、観測史上最高気温を記録した。

This library keeps a record of every book you have borrowed.

この図書館は、あなたが借りたすべての本の記録を残している。

She broke her own record in the 100-meter race this year.

彼女は今年、100メートル走で自己記録を更新した。

この形で覚える

break a record 記録を破る
set a record 記録を打ち立てる
keep a record of 〜の記録をつける

似た語とどう違うのか

意味record との違い
history 歴史、経緯 history は物事の経緯全体を指す。record は、そのうちの1つの事実や数値として正式に残されたものを指す。
achievement 功績、業績 achievement は成し遂げたこと全般を指す。record は通常、これまでで最高・最速などの数値をともなう到達点を指す。
milestone 節目、画期的な出来事 milestone はものごとの重要な節目そのもの。record はその節目を裏づける、具体的な数値やデータを指す。

使うときの注意

ここで間違える
record は、名詞と動詞でアクセントの位置が変わります。名詞(記録)は前を強く『レカド』、動詞(記録する)は後ろを強く『リコード』と読みます。同じ綴りでも読み違えると、聞き手に伝わりません。
使える場面
ニュースの見出しから日常会話まで、幅広い場面で使われます。硬さを気にせず使える語です。
発音・リズム
名詞 /ˈrekərd/(レカド)、動詞 /rɪˈkɔːrd/(リコード)。present や object のように、名詞と動詞でアクセントが移る語の仲間です。

ミニコラム:原田のミニコラム|『記録的な暑さ』が、もう珍しくない

ここ数年、英語のニュース記事を読んでいると、record-breaking(記録破りの)という言葉に出会わない週のほうが少なく感じます。今年の夏も、ヨーロッパの各地で気温の記録が次々と塗り替えられました。

面白いのは、record という語の成り立ちが『心に留めておく』だったことです。数字として記録すること自体は、忘れないための工夫だったはずなのに、記録が更新される頻度が上がりすぎて、かえって『またか』と読み流してしまいそうになります。

次にニュースで record という語に出会ったら、その数字が何と比べて『記録』なのか、一度立ち止まって確かめてみてください。

原田高志

確認クイズ

  1. Q1. record を動詞として使うとき、アクセントの位置として正しいものはどれか。