prolonged
/prəˈlɔːŋd/ 形容詞 英語ニュースに何度も出てくる語
「長引く、
continuing for a long time, especially longer than expected or wanted
どこで出てきたか
Scientists find how "zombie" cells fuel inflammation as we age
老化とともに「ゾンビ細胞」が炎症を燃やし続ける仕組みが分かった
aging cells can use malfunctioning mitochondria to unlock inflammatory genes and keep the immune system stuck in a prolonged state of alert 老化した細胞は、うまく働かなくなったミトコンドリアを使って炎症の遺伝子を解き放ち、免疫の仕組みを長く警戒したままの状態に留めてしまう
9月13日に報じられた研究です。年を取ると、分裂をやめたのに死なない細胞が体の中に残ります。いわゆる「ゾンビ細胞」です。
この研究が示したのは、その細胞が壊れたミトコンドリアを使って炎症の遺伝子を開けてしまうという仕組みでした。結果として、免疫の側は「警戒したまま」の状態から降りられなくなります。
そこで使われているのが a prolonged state of alert という言い方です。長く続いてしまっている警戒状態。「長い」ではなく「長引いている」というところが、この語の要です。
動画で見る
この語の芯
本来もっと早く終わるはずのものが、終わらずに続いている。
作りは見たままです。pro-(前へ)+ long(長い)。動詞の prolong は「長さを前へ伸ばす」、つまり本来の終わりより先へ引き延ばすことを指します。
その過去分詞が形容詞になったのが prolonged です。「誰か、あるいは何かが引き伸ばした結果、長くなっている」という含みが、-ed の中に残っています。
ここが long との決定的な違いです。long は、ただ長い。prolonged は、引き伸ばされて長くなってしまった。
同じ語根の仲間 prolong ((動詞)引き延ばす、長引かせる) length ((名詞)長さ) lengthy ((形容詞)長々とした)
ここが面白い
prolonged は、ほとんど必ず「困った長さ」に使われます。
報道に出てくる形を並べてみてください。prolonged war(長引く戦争)、prolonged drought(長引く干ばつ)、prolonged illness(長患い)、prolonged exposure(長時間さらされること)、prolonged silence(気まずい沈黙)。
どれも、早く終わってほしいものです。
一方で、prolonged happiness(長引く幸福)とは、まず言いません。良いことが長く続くときは long や lasting を使います。lasting peace(永続する平和)、a long friendship(長い友情)。
つまりこの語は、長さそのものではなく「終わってほしいのに終わらない」という話し手の気持ちまで一緒に運んでいます。辞書には「長引く」としか書いてありませんが、その1語の中に、うんざりしている誰かがいます。
例文で確かめる
The region is facing a prolonged drought.
その地域は長引く干ばつに直面しています。
Prolonged exposure to loud noise can damage your hearing.
大きな音に長時間さらされると、聴力を損なうことがあります。
After a prolonged silence, she finally answered.
長い沈黙のあと、彼女はようやく答えました。
この形で覚える
| prolonged exposure | 長時間さらされること |
| a prolonged period | 長期にわたる期間 |
| prolonged illness | 長患い |
| prolonged silence | 長く続く沈黙 |
似た語とどう違うのか
| 語 | 意味 | prolonged との違い |
|---|---|---|
| long | 長い | long はただ長さを言うだけで、良し悪しを含みません。a long holiday(長い休暇)は嬉しい話にもなります。 |
| lengthy | 長々とした | lengthy は話や文章が長すぎるときに使います。a lengthy explanation(長々とした説明)。時間の長さより、退屈さのほうを指します。 |
| lasting | 永続する、長く残る | lasting は良いことが続くときに使えます。lasting peace、a lasting impression。prolonged とは向きが逆です。 |
使うときの注意
- ここで間違える
- 「長い」の意味で何にでも使うと不自然になります。嬉しいことには使いません。長い夏休みを prolonged summer vacation と書くと、「早く終わってほしい夏休み」に読めてしまいます。
- 使える場面
- 新聞、論文、公式の発表でよく使われるかたい語です。会話では It's been going on too long. のように言うほうが自然です。
- 発音・リズム
- 「プロロングド」ではありません。強く読むのは long のところで、pro- は弱く「プラ」に近く落ちます。語尾の -ed は /d/ の1音だけです。
ミニコラム:辞書に書いていない、語のうしろにある気持ち
prolonged を「長引く」と覚えるだけなら、5秒で終わります。ですが、それだけだと使うときに外します。
英語には、意味は同じでも「話し手がどう思っているか」が違う語がたくさんあります。長いを表す語だけでも、long、lengthy、prolonged、extended、drawn-out。全部を「長い」で覚えると、どれを選べばよいか一生決まりません。
おすすめは、出会った文ごと覚えてしまうことです。prolonged なら、a prolonged drought でも a prolonged silence でも構いません。1つ握っておけば、次に prolonged happiness と書きそうになったとき、手が止まります。
止まる感覚が身につけば、それはもう語法を知っているということです。
原田高志
確認クイズ
-
Q1. 本文の説明によると、prolonged が long と違うのはどこか。