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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
TWO WORDS A DAY 流行英語 第81回 基礎 読了 6分

mid

/mɪd/ 形容詞(スラング) いま英語圏で流行っている言い方

「普通、平凡、期待外れ。「悪くはないが、良くもない」という評価」

average or disappointing, especially when something was expected to be better

どこで出てきたか

mid

mid(スラング辞典の項目)

出典: Dictionary.com(Slangの項)(2026年9月17日閲覧)

The first movie was good, but all the sequels are mid.

最初の映画は良かったけど、続編は全部微妙だった。

Dictionary.com(Slangの項) の記事より

mid は、SNSで『普通』『微妙』『期待したほどではない』というときに使う1語のスラングです。Dictionary.comは「Mid is a slang term used to describe something or someone as mediocre or of low quality.(midは、何かや誰かを平凡、あるいは質が低いと表すスラング)」と説明しています。

映画の感想、ゲームの実況、給食の味まで、短く辛口な評価を下す語として頻繁に使われています

動画で見る

アメリカ英語のスラング mid の意味を解説する動画 (Jackie Bolen) 英語です。英語を20年以上教えている講師が、mid がどういう場面で使われる語かを短く説明しています。

この語の芯

悪くはないけど、良くもない。

mid middleの短縮形 真ん中の

Dictionary.comによれば、mid はもともとmiddle(真ん中)を短くした語です。2000年代初頭のマリファナ文化で、『mid-grade(中くらいの品質)』の大麻を指す言い方として使われ始めたのが最初とされています。そこから2010年代前半にかけて、質が中くらいで期待外れなものすべてを指す、より広い意味で使われるようになりました。2020年代に入ってTikTokを中心に広まり、いまの一般的なスラングになったとDictionary.comは説明しています。

同じ語根の仲間 mediocre (平凡な、二流の) average (平均的な)

mid=middle(真ん中)が短くなった語。良くも悪くもない、微妙な評価。

ここが面白い

midの面白いところは、語そのものは『真ん中』としか言っていないのに、言われた側にはしっかり刺さるところです。

Dictionary.comは、midが「何かや誰かを、bad(悪い)、boring(退屈だ)、inferior(劣っている)と、ユーモアをまじえてけなすのに使われることが多い」と書いています。とくに、まわりがそれを絶賛しているときに効きます。

つまり、やんわりした言い方ではありません。「真ん中だ」と言うことで、期待外れだったと伝えている。『期待したほど良くはなかった』という、いちばん言葉にしづらい気持ちを、たった3文字で言い当てています。

例文で確かめる

The new season was mid, honestly.

正直、新シーズンは微妙だったよ。

This restaurant is kind of mid. I wouldn't go out of my way for it.

このレストラン、まあまあって感じ。わざわざ行くほどじゃないかな。

Everyone said the movie was amazing, but I thought it was mid.

みんなすごいって言ってたけど、私は普通だと思った。

この形で覚える

pretty mid かなり微妙
mid at best よくても普通程度
so mid めっちゃ微妙
kind of mid なんか微妙

似た語とどう違うのか

意味mid との違い
mid-grade 中級品質の mid-gradeはもとの、大麻の品質を表す専門用語です。midはそこから独立して、人や作品全般の評価語として一人歩きした形です。
average 平均的な averageは統計的な『真ん中』を表す、中立的な語です。midは同じ『真ん中』でも、がっかりした気持ちがにじむ、やや否定的なニュアンスを持ちます。
meh どうでもいい、微妙 mehは関心の薄さそのものを表す間投詞です。midは比較したうえでの評価(期待より低かった)を表す点で、少し性格が違います。

使うときの注意

ここで間違える
midは、名詞の前で『真ん中の』という意味で使う本来の用法(mid position など)と紛らわしいです。人や作品を評価する文脈(This is mid.)なら、スラングの『微妙』の意味だと判断してください。
使える場面
かなりくだけた言い方です。友達同士の会話やSNSには合いますが、先生やお店の人など、目上の人の作品や仕事を評するのには向きません。
発音・リズム
1音節で短く、『ミッド』ではなく『ミd』に近い勢いで言い切ります。語尾のdをはっきり発音しすぎないのがコツです。

ミニコラム:『真ん中』という言葉が、いちばん辛口になるとき

bad(悪い)と言われるより、mid(まあまあ)と言われるほうが、実はこたえることがあります。悪いなら悪いなりの理由がありますが、『普通』と言われると、何が足りなかったのか分かりません。

midは、そんな『説明のつかないがっかり感』を1語にした語です。Dictionary.comの説明どおり、もとは大麻の品質を表す業界用語でしたが、いまでは映画のレビューからゲームの試合まで、あらゆるものを1語で採点する道具になっています。

英語のスラングには、強い言葉より、こうした『ちょうど真ん中』を突く語のほうが、実は使い勝手がいいことがよくあります。褒めるほどでも、けなすほどでもないとき、思い出してみてください。

原田高志

確認クイズ

  1. Q1. Dictionary.comの説明によると、midというスラングは、もともと何を指す言葉だったか。