grapple with
/ˈɡræpəl wɪð/ 動詞句(自動詞grapple+前置詞with) 英語ニュースに何度も出てくる語
「(難しい
to try hard to deal with or understand something difficult
どこで出てきたか
AI use in schools and classrooms is booming as educators grapple with guidelines
AIの学校・教室での利用が急増する中、教育者たちはガイドラインへの対応に苦心している
AI use in the classroom is growing fast, even as educators are still grappling with what guidelines to set and enforce. AIの教室での利用は急速に広がっている一方で、教育者たちはどのようなガイドラインを定め、運用すべきか、いまなお苦心している。
2026年に入ってからも、学校でのAI利用をめぐるニュースで、grapple withという語がくり返し使われています。2026年2月、CBS News Chicagoは、学校や教室でのAI利用が急速に広がる一方で、先生たちはどんなガイドラインを作り、どう運用すべきか、いまなお手探りの状態だと報じました。宿題やレポートでAIをどこまで使わせるかという、すぐには答えの出ない問題を表すのに、grapple withという動詞がぴったりだったのです。
動画で見る
この語の芯
むずかしい問題を、逃げずにがっちりつかんで取り組むこと。
語源辞典Etymonlineによれば、grappleはもともと13世紀末、古フランス語のgrapil(かぎ)に由来する名詞で、『物と物を留め合わせる鉄のかぎ』を指していました。動詞としての用法は1520年代に現れ、船が敵の船を鉄のかぎで引っかけて引き寄せ、逃がさないようにする様子を表していました。そこから意味が広がり、人と人が組み合って争う『格闘する』の意味は1580年代から、目に見えない抽象的な問題と『格闘する』という意味は1630年代から使われるようになったとされています。
同じ語根の仲間 grappling hook ((壁や船に引っかける)鉄のかぎ)
ここが面白い
grapple withのもとの絵は、『鉄のかぎ』です。1500年代の海戦では、船どうしをgrapple(鉄のかぎ)で引っかけて引き寄せ、逃げられないようにしてから斬り合いをしていました。ニュースで『先生たちはAIのルールにgrapple withしている』と出てきたら、逃げていく問題を、かぎで引っかけて放さないという絵を思い浮かべてください。
例文で確かめる
Teachers across the country are grappling with how much AI students should be allowed to use.
全米の先生たちは、生徒にどこまでAIの使用を認めるべきか、頭を悩ませている。
The whole family is grappling with the news of her decision to move abroad.
家族全員が、彼女が海外へ引っ越すと決めたという知らせに向き合おうとしている。
Scientists are still grappling with the question of why the disease spreads so quickly.
科学者たちは、なぜその病気がこれほど早く広がるのかという問いと、いまも格闘している。
この形で覚える
| grapple with a problem | 問題と格闘する |
| grapple with the question of... | 〜という問いに取り組む |
| still grappling with | いまなお〜と格闘している |
| grapple with grief | 深い悲しみと向き合う |
似た語とどう違うのか
| 語 | 意味 | grapple with との違い |
|---|---|---|
| struggle with | 〜に苦しむ、悪戦苦闘する | struggle withは苦しさ・つらさの感情が前面に出る語。grapple withは苦しむというより、答えを見つけようと積極的に取り組むというニュアンスが強い。 |
| deal with | 〜に対処する | deal withはもっと中立で日常的な語。grapple withは、簡単には解決しない難問に手こずっているという重みが加わる。 |
| tackle | 〜に取り組む | tackleは前向きに勢いよく取り組むイメージ。grapple withは、つかんでも簡単には離れない、手ごわさがにじむ。 |
使うときの注意
- ここで間違える
- grappleのあとのwithを落として、grapple a problemのように使ってしまう誤りが多い。抽象的な問題と『格闘する』意味では、withを必ず入れる。
- 使える場面
- ニュース記事や論説でよく使われる、ややかたい語。日常会話でも使えるが、深刻に悩んでいる問題について話すときに向いている。
- 発音・リズム
- 『グラプル・ウィズ』に近い発音。grappleの最初の音節にアクセントを置く。
ミニコラム:コラム:船の鉄かぎが、AIのルールを『つかむ』言葉になるまで
grapple withという言い方を初めて聞くと、なぜ『問題』を『つかむ』のか不思議に思うかもしれません。答えは大昔の海戦にあります。帆船どうしが戦うとき、まず鉄のかぎ(grapple)を投げて相手の船に引っかけ、逃げられないよう引き寄せてから、兵士たちが乗り込んで斬り合いをしました。Etymonlineによれば、この『船を引っかけて離さない』動詞が、1580年代には人と人の取っ組み合いを、1630年代には目に見えない問題との格闘までを指すようになったといいます。
2026年のいま、grapple withという語がいちばんよく現れるのは、AIのような新しい技術がもたらす『すぐには答えの出ない問題』を報じる記事です。学校でのAI利用のルールも、簡単には手放せない問題の1つです。ニュースを読むとき、grapple withが出てきたら、その裏に『まだ答えの出ていない、厄介な問題』があると読み取ってください。
原田高志
確認クイズ
-
Q1. 本文の説明によると、grapple withという動詞は、もともと何を表していたか。