batter
/ˈbætər/ 動詞(名詞もある) 英語ニュースに何度も出てくる語
「①(波・風・嵐などが)
to hit something hard again and again, as strong waves or winds do
どこで出てきたか
Intense waves and floods batter California waterfront homes and boardwalks
激しい波と洪水が、カリフォルニアの海辺の家々と遊歩道を襲う
Southern California coastal communities are picking up the pieces after a weekend of extreme weather brought flooding that overtook city streets and intense waves battered beachside homes. 南カリフォルニアの海沿いの町は、片付けに追われています。週末の極端な天気で、街の通りは水につかり、激しい波が海辺の家々に打ちつけました。
The Guardian によると、週末に熱帯低気圧レイチェルの名残が南カリフォルニアなどを襲いました。ロングビーチでは大波が家々に打ちつけ、少なくとも9軒が「中に入るのは危ない」と判定されました(地元の Long Beach Post)。波が何度も家にぶつかる様子を表す動詞が batter です。
動画で見る
この語の芯
一度ではなく、何度もくり返したたく。 波や風のように、休まずに打ちつけてくるものに使います。
Wiktionary によると、動詞の batter は中英語の batteren から来ています。これは batten(たたく)に、くり返しを表す -er が付いた形です。つまり batter は、「たたく」を何度もくり返す、という作りの語です。
野球の batter(打者)は、作りが違います。こちらは bat(バット)に、「〜する人」の -er が付いた語です。同じ綴りでも、-er の役目が違います。
同じ語根の仲間 battered (痛めつけられた、衣をつけた) batter(名詞) ((パンケーキなどの)生地、衣) battery (電池、砲台、(法律で)暴行) battle (戦い)
ここが面白い
パンケーキの生地や揚げ物の衣を、英語で batter と言います。Wiktionary によると、この名詞は古いフランス語の bateure(たたくこと)から来ました。Wiktionary は、この生地をもともと「かき混ぜて(beat して)作るもの」と説明しています。動詞の batter とは辞書の見出しが別で、来た道も違います。それでも、どちらも「たたく」にさかのぼります。
もっと意外なのは battery(電池)です。Wiktionary によると、もとは古いフランス語の baterie(たたくこと)です。電池より前に、「大砲を並べた一団(砲台)」という意味がありました。Wiktionary は、電池の意味を作ったのはベンジャミン・フランクリンだとしています。いくつものびんをつないだ装置を、並んだ大砲に見立てたそうです。英語版 Wikipedia も、フランクリンが1749年に初めてこの語を使ったと書いています。
例文で確かめる
Strong winds and huge waves battered the coast all night.
強い風と大波が、ひと晩じゅう海岸に打ちつけた。
The small town was battered by a typhoon last year.
その小さな町は、去年、台風にひどく痛めつけられた。
Mix the flour, eggs and milk to make the pancake batter.
粉と卵と牛乳を混ぜて、パンケーキの生地を作ってください。
この形で覚える
| batter the coast | 海岸に打ちつける |
| be battered by a storm | 嵐に痛めつけられる |
| battered homes | 被害を受けた家々 |
| battered fish | 衣をつけた魚 |
似た語とどう違うのか
| 語 | 意味 | batter との違い |
|---|---|---|
| hit | 打つ、襲う | hit は1回でも何回でも使える、いちばんふつうの語です。batter は、何度も激しく打ちつけることを言います。 |
| pound | 強くたたき続ける | pound も、重く何度もたたく語で、batter とほぼ同じ場面で使えます。嵐のニュースでは、どちらもよく見出しに出ます。 |
| damage | 損害を与える | damage は、こわれたという結果だけを言います。batter は、たたかれ続けるという様子まで見せます。 |
使うときの注意
- ここで間違える
- battered fish を「なぐられた魚」と訳さないこと。料理の話では、battered は「衣をつけた」という意味です。
- 使える場面
- ニュースの見出しによく出る語です。今回の嵐でも、CBS LA や WTOL11 の動画の題名に使われていました。
- 発音・リズム
- アメリカ英語では、tt が日本語のラ行に近い音になり、「バラー」のように聞こえます。
ミニコラム:同じ嵐を、3つの動詞で読む
同じ嵐のニュースでも、報道機関によって動詞が変わります。YouTube の題名を見ると、ロイターは pound、AP 通信は hit、アメリカのテレビ局 WTOL11 は batter を使っていました。どれも、レイチェルの波が海辺を襲ったニュースです。
3つを並べると、使い分けが見えます。hit は「当たった」という事実だけを伝えます。pound と batter は、何度も、重く打ちつける様子まで伝えます。
明日からできることは1つです。災害のニュースの見出しを見たら、主語のすぐあとの動詞に線を引いてください。hit か、batter か。その1語で、被害の大きさの伝え方が分かります。
原田高志
確認クイズ
-
Q1. "Huge waves ______ the houses along the beach for three days." 空所に入る語として最も適切なものは?