at loggerheads
/ət ˈlɔːɡərˌhedz/ 前置詞句(be at loggerheads の形で使う) 英語ニュースに何度も出てくる語
「(人・国・
in a state of angry or quarrelsome disagreement
どこで出てきたか
Trump and Zelensky at loggerheads despite new optimism
新たな楽観論の中でも、トランプ氏とゼレンスキー氏は対立
Yet despite the optimistic tone, it's hard to get around the fact that Volodymyr Zelensky and Donald Trump appear, once again, to be at loggerheads. しかし、前向きな口ぶりとは裏腹に、ゼレンスキー氏とトランプ氏がまたもや対立しているように見えるという事実からは、目をそらしにくい。
BBC の外交担当記者 Paul Adams は10月20日、アメリカとウクライナの関係を分析する記事を書きました。ノルウェーの首都オスロでは、トランプ大統領の特使ウィトコフ氏とゼレンスキー大統領が話し合い、ハグをする場面もありました。それでも記事は、2人が「またもや at loggerheads(激しく対立している)ように見える」と締めくくり、見出しにも同じ語を使っています。人や国、組織どうしの激しい対立を伝えるときに使う言い回しです。
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この語の芯
お互いに引かずに、激しく言い争っている状態。意見が少し違うだけではなく、ぶつかり合って話がまとまらない場面で使います。
Merriam-Webster によると、loggerhead はおそらく英語の方言の logger(木のかたまり)に head(頭)を足した語です。「まぬけ、ばか者」という意味で使われた1588年の例が、いちばん古いとされています。シェイクスピアの『恋の骨折り損』にも、人をののしる言葉として出てきます(Wiktionary)。
では、なぜ at loggerheads が「対立している」になったのでしょうか。Wiktionary は、はっきりとは分かっていないとしています。そのうえで、loggerhead と呼ばれた鉄の道具(先が丸い玉になった長い棒)を、けんかの武器に使ったことから来たのかもしれない、という説を挙げています。
同じ語根の仲間 loggerhead ((古い言い方で)まぬけ。先が玉になった鉄の棒) loggerhead turtle (アカウミガメ) loggerhead shrike (アメリカオオモズ(北アメリカの鳥)) loggerheaded (まぬけな)
ここが面白い
loggerhead は、日本の海岸で卵を産むアカウミガメの英語名でもあります(loggerhead sea turtle)。日本語版 Wikipedia によると、北太平洋のアカウミガメは主に日本の沿岸で繁殖します。
なぜカメが loggerhead なのでしょうか。Wiktionary が引く1791年の Oliver Goldsmith の文には、「頭が大きいので、loggerhead と呼ばれる」とあります。「木のかたまりのような大きな頭」という同じ1語が、まぬけな人、鉄の道具、大きな頭のカメ、そしてニュースの「激しい対立」にまで広がっているわけです。
例文で確かめる
The two leaders are at loggerheads over the peace plan.
2人の指導者は、和平案をめぐって激しく対立している。
The city council is at loggerheads with local residents over the new parking rules.
市議会は、新しい駐車のルールをめぐって地元の住民と対立している。
My brother and I were at loggerheads about where to eat dinner.
兄と私は、夕食をどこで食べるかで言い争っていた。
この形で覚える
| be at loggerheads with ~ | 〜と激しく対立している |
| at loggerheads over ~ | 〜をめぐって対立して |
| remain at loggerheads | 対立したままである |
似た語とどう違うのか
| 語 | 意味 | at loggerheads との違い |
|---|---|---|
| at odds | 食い違っている、意見が合わない | at odds は The results are at odds with our findings. のように数字や話の中身の食い違いにも使えますが、at loggerheads は人や国どうしが言い争っている場面で使います。 |
| disagree | 意見が違う | disagree はふつうに「意見が違う」と言うだけで、at loggerheads は、ぶつかり合って話がまとまらないほどの強い対立を表します。 |
| stalemate | 行き詰まり | stalemate は話し合いが前に進まない「状態」を表す名詞で、at loggerheads は誰と誰がぶつかっているのかという「人どうしの関係」を表します。 |
使うときの注意
- ここで間違える
- loggerheads は、ふつう複数形の -s を付けて at loggerheads と言います。対立する2人の頭を思い浮かべて、-s ごと覚えておきましょう。
- 使える場面
- ニュースの見出しや報道でよく使われる、少しかたい言い回しです。友だちとの小さな言い合いに使うと、大げさに聞こえることがあります。
- 発音・リズム
- logger は「ロガー」に近い音です。LOG-ger-heads のように、最初の LOG をいちばん強く読みます。
ミニコラム:見出しの短い英語ほど、意味が詰まっている
英語のニュースの見出しは、字数が限られています。そこで、at loggerheads のように短くて強い言い回しが好まれます。disagree では弱すぎ、at war では言いすぎ。その間の「激しく言い争っている」を、2語で言えるからです。
見出しの語は、本文の最後でもう一度使われることがあります。今回の BBC の記事も、見出しの at loggerheads を最後の1文でくり返していました。見出しの意味が分からなかったら、本文の最初と最後の段落を読むと、意味の手がかりが見つかることがあります。
明日からできることは1つです。英語ニュースの見出しで知らない言い回しを見つけたら、本文の中で同じ語をもう一度探してください。
原田高志
確認クイズ
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Q1. BBC の見出し Trump and Zelensky at loggerheads despite new optimism で、at loggerheads が表していることはどれか。