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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
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英語の多読の効果は、読んだ記録をつけた授業に出ました

英語教育ニュースレター Vol.26

多読は、やさしい本を生徒に自由に選ばせ、テストも記録もつけないのがよい。長くそう言われてきました。2025年、73の研究を集めたメタ分析が、そこに2つの条件を付けました。読んだことの報告を求めなかった23件の効果は0.01で、意味のある差になっていません。帯活動2本、そのまま使える教室英語5本、多読を教室で始めるための無料の道具4選つきの第26号です。共通テストの「時間が足りない」調査と、NEW HORIZON創刊60周年の催しも取り上げます。

監修:原田高志(原田英語.com)

教室に本棚を置いて、好きなものを読ませる。それだけで英語は伸びる、と言われてきました。2025年のメタ分析は、その言い方に2つの条件を付けています。第26号をどうぞ。

09.04.2026 Vol.26

おはようございます。

教室の後ろに本棚を置き、金曜の10分だけ好きな本を読ませる。そういう時間を作った先生は多いと思います。では、読んだかどうかは、どうやって確かめていますか。

2025年に出たメタ分析が、そこを正面から測っていました。73の研究を集めた結果、多読の効果は7つの領域すべてで正でした。ただし、読んだことの報告を求めなかった23件だけを集めると、効果は0.01です。詳しくは最後の「常識がひっくり返る話」に書きました。

帯活動2本と教室英語5本は、10分の読書を1分の記録で閉じるための形です。無料ツールは、素材・量・確認・手引きを1つずつ集めました。

TODAY'S PICK

マンガで英語多読。Langaku が学校向けの導入を始めました

Mantra のプレスリリース(2026年4月8日)

Mantra が、英語学習アプリ「Langaku」の教育機関向け導入を正式に発表しました。学校からの問い合わせ窓口も開いています。

Langaku は、90作品以上の人気マンガを英語で読むアプリです。英日の切り替え、場面に合わせた表現の解説、難しさの調整が付いています。ダウンロードは無料で、1日1話まで無料。それ以上は有料プランです。

実証は、東京都内の都立高校で行われました。2年生全員の272名が使い、150日間で平均32,000語(最大33.2万語)、9.4時間(最長114時間)の英語多読が行われたとされています。

  • ▼ 週3回以上使った生徒の 90.1% が「英語に触れる時間が増えた」と回答
  • ▼ 利用者全体では 72.8% が同じように答えた
  • 75.3% が「もっと英語を勉強したい」と回答
  • ▼ 英語が苦手だった生徒のうち 54.5% が改善
  • 54.9% が読解スピードの向上を、50.6% が読む量の増加を実感

教師にとっての読みどころは、マンガという素材ではありません。読んだ量が、語数という数字で出てきたところです。

150日で32,000語。単純に割ると、1日あたり約213語です。この数字が出せると、多読は「やった気がする活動」ではなくなります。今日の無料ツール2つ目は、レベルごとに何語読めばよいかを出す計算機です。

⚠ ただし、これはアプリを作った会社が出した発表です。比べる相手のクラスを置いたという記述は、発表にありません。上の割合は、いずれも生徒への調査で出た数字です。「マンガを読ませれば英語ができるようになる」とは、この発表からは言えません。

言えるのは、読ませる素材を変えると、読む量が変わるところまでです。それでも、量が変わることは大きい。今日の研究が示すとおりです。

WARM-UPS

今日の帯活動(5分でできる)

今日の研究をそのまま形にした2本です。どちらも5分で、本を読む時間の前後にはさみます。

読む前に、どこまで読むかを1行で宣言する

対象 中1〜高3 時間 5分 準備 黒板のみ

  1. 読み始める前に、ノートの端に「きょうは◯ページまで」と1行だけ書かせる
  2. 5分読ませる。途中で声はかけない
  3. 止まったところに指を置かせ、宣言した行まで届いたかどうかだけを隣に伝えさせる
  4. 届かなかった生徒には、次回の目標を1段下げて書き直させる
  • 💡 当てるのは、届いたかどうかだけです。量を先に決めさせると、辞書を引いて止まる時間が減ります。

読んだページ数を、クラスの合計にして黒板に足す

対象 中1〜高3 時間 5分 準備 黒板のみ

  1. 読み終わったら、その日に進んだページ数を各自が紙に書く
  2. 出席番号順に前へ出て、黒板の数字に自分のぶんを足していく
  3. 最後の生徒が書いた数を、日付といっしょに教室の隅に残す
  4. 翌週、前の数字と並べて書く。増えたか減ったかだけを見る
  • 💡 個人の数を比べさせないでください。比べるのは、先週のクラスと今週のクラスです。読むのが遅い生徒も、合計には必ず足されます。

CLASSROOM ENGLISH

そのまま使える教室英語

今日は、本を読ませる10分で使う5本です。

読み始める前に、量を決めさせるとき

Before you start, tell me the page you want to reach today.

読み始める前に、今日どこまで進みたいか教えてください。

the page と単数で聞くのが要です。「どのくらい読む?」と聞くと答えが返りませんが、ページ番号なら全員が答えられます。

読み終わった生徒に、一言だけ言わせるとき

Tell me one thing that happened, and stop before the ending.

起きたことを1つだけ教えてください。結末の手前で止めてくださいね。

one thing で数を決め、stop before the ending で長さを決めています。要約させると黙る生徒も、出来事を1つなら言えます。

難しすぎる本を選んだ生徒に

If you meet five new words on one page, that book is for later.

1ページに知らない語が5つ出てきたら、その本はもう少しあとにしましょう。

「難しすぎる」と言わずに、fiveone page で線を引いています。今日の研究で効果が大きかったのは、本の範囲を絞ったほうでした。

読んだ記録を書かせるとき

Write the title, the page you stopped at, and one word you liked.

題名と、止まったページと、気に入った語を1つ書いてください。

書かせるのは3つだけにしてください。感想を書かせると、読む時間が記録に食われます。one word なら20秒で終わります。

途中で別の本に替えたい生徒に

You can change books, but tell me why you are leaving this one.

本を替えてもいいですよ。ただ、この本をやめる理由を教えてください。

替えること自体は止めません。why を1つ言わせると、次に選ぶ本が変わります。難しかったのか、話が合わなかったのかで、渡す本が違います。

AI TOOLKIT

AI × 英語指導

教師向け1つ、生徒向け1つ

教師向けStoryWizard.ai

AIで物語を作り、そのまま課題として配れるサービスです。教師は語彙・時制・言語の習熟度を指定でき、内容確認の問題や空所補充も一緒に作れます。英語・フランス語・スペイン語など11言語に対応しています。料金は教師向けが月10ドル(生徒10人まで)と月29ドル(生徒40人まで)で、学校向けは個別見積もりです。家庭向けの料金は別に用意されています。

使いどころ:🎓 「面白い話を作って」では使えません。指定するものを3つ決めてから打ち込んでください。①いま教えている文法(過去形、受け身など)②既習の語だけで書くこと ③長さ(150語など)。たとえば「過去形だけを使い、中学2年生の既習語で、150語の物語を作ってください」と打ちます。できた物語は、必ず自分で読んでから配ること。

生徒向けRead Along(Google)

生徒が声に出して読むのを、アプリの中の Diya が聞いて、その場で直しと励ましを返します。Googleの音声認識と読み上げの技術を使っています。11言語1000本以上の物語が読め、いちど入れてしまえばWi-Fiがなくても動きます。パソコンのブラウザからも使えます。子どもが読み方を学ぶために作られたアプリなので、扱う英語はやさしいものです。

使いどころ:🎓 中学1年生の音読に向いています。教師向けに Reading Groups という機能があり、読んだ時間・読む速さ・よく読まれた物語が一覧で見られます。宿題を配ることもできます。手順は3つです。①クラスのグループを作る ②生徒に物語を1つ指定する ③次の授業で、読む速さの数字だけを見る。

NEWS FLASH

今日のニュース

今週の3本です。

JAPAN · 09.03

共通テスト、4人に3人が「時間が足りない」と答えました

河合塾、河合塾マナビス、メディカルラボが調べました。記事は9月3日付です。2026年1月17日・18日の共通テストを受けた大学1年生1,000人(国公立大515人、私立大485人)への調査です。期間は7月14日から8月3日まで、方法はインターネットです。

記事の見出しは「4人に3人が『時間が足りない』」。科目ごとの内訳は、記事には出ていません。

英語リスニングについては、練習問題と本番の難しさにギャップを感じたと答えた人が全体で60.2%。東京大学・京都大学の合格者では39.5%にとどまりました。

記事は、共通テストを「限られた時間の中でどれだけ正確に処理しきれるか」を問う試験だとしています。

  • 📌 速さは、速く読む練習だけでは上がりません。知っている語が増えれば、止まる回数が減ります。今日の研究で、多読が効いた領域の1つが語彙(0.50)でした。読む速さと語の認識も0.38です。

JAPAN · 09.03

英語学習者の60.6%が、発音への不安で話すのをためらっていました

ネイティブキャンプが、自社のサービスを使う学習者1,832人外国人講師1,243人に聞きました。調査は8月3日から8日まで、発表は9月3日です。

  • 60.6% の学習者が「発音が通じるか不安で、話すのをためらった経験がある」と回答
  • 43.0% が自分の発音に「ほとんど自信がない」
  • ▼ 発音に自信がない層では 74.1% がためらい、自信がある層では 45.1%。差は 29.0ポイント

講師側の答えは、ずれています。92.0% が「日本人学習者は発音を気にしている」と認識し、85.0% が会話の途中で止まる場面を見ていました。それでも 80.5% が、なまりのある英語でも「ほぼすべての場合」または「多くの場合」内容は分かる、と答えています。

  • 📌 生徒に伝えるのは、この最後の数字です。「通じないかもしれない」と思っているのは、話す側だけでした。聞く側の8割は分かっています。

JAPAN · 09.03

NEW HORIZON が創刊60年。10月31日に催しがあります

東京書籍が、英語教科書「NEW HORIZON」の創刊60周年を記念して NEW HORIZON EXPO を開きます。1966年に作られた教科書です。

  • 10月31日(土)10:00〜16:00
  • ▼ 会場は STUDIO DA VINCI(東京都港区東新橋2-4-6 パラッツォシエナ 1F・2F)
  • ▼ 1階の展示は入場無料(事前予約が必要)
  • ▼ 2階の催しは①が無料、②〜④が各1,000円(税込)。各回先着50名で、事前予約が要ります
  • ▼ 申し込みは Peatix から

内容には、60年ぶんの NEW HORIZON をさかのぼる展示、登場人物との写真撮影、ゲストのトーク、AI時代の英語教育のパネル、英語落語が並びます。

  • 📌 教科書の登場人物は、生徒にとって6年ぶんの知り合いです。自分が中学生のとき使った版が並んでいる展示は、教材研究とは別の意味で見に行く値打ちがあります。

FREE TOOLS

無料の学習ツール4選

今号のテーマは「多読を教室で始めるための無料の道具」。読ませるもの、読ませる量、読んだかの確認、日本語の手引きを1つずつ集めました。4つとも無料です。

Extensive Reading Central

サイトの頭に「Learn words, Read and Listen in English for FREE!」と出ています。20段階の難しさに分かれた英文が数千あり、速く読む練習が付いています。音声つきの英文も1000本以上あり、読みながら聞けて、内容確認もできます。教師は生徒のアカウントをまとめて作り、記録を取り出せます。使うには登録が要りますが、生徒・教師とも無料です。運営は EFLTechnologies です。

Extensive Reading Foundation|Reading Amount and Library Calculator

そのレベルの語を身につけるには、何語・何冊・何時間読めばよいかを出す表です。「そのレベルの見出し語すべてに20回出会う」という前提で計算されています。語に出会う回数は10回から30回が必要だという研究にもとづくものです。生徒の人数を入れて、必要な本の冊数を見積もる計算機も付いています。本棚には、表に出た冊数の4倍を置くようにと書かれています。生徒の好みが分かれるからです。

M-Reader

読み終えた本のクイズを受けさせる仕組みです。サイトには8,994冊ぶんのクイズがあると出ています。1冊につき20問以上の中から10問がランダムに出るので、隣の生徒と同じ問題にはなりません。生徒には自分のページができ、読んだ本の表紙と語数、学期末の目標までの進み具合が出ます。認められた教育機関には無料です。学校の管理者が mreader@erfoundation.org へ、学校名・場所・生徒数などを添えて連絡すると登録できます。

NPO多言語多読

多読のやり方を日本語で読める場所です。絵本から始めて少しずつ文字の多いものへ移る順序、Graded Readers の説明、よくある質問が並んでいます。入門の体験会と、オンラインの入門講座が無料で開かれています。「英語が苦手な自分に、多読なんてできるのか」という段階の先生と生徒に、いちばん近い言葉で書かれています。

STORY BREAK

生徒に話したくなる小ネタ

今日は、本の作りに関わる2つの話です。

chapter(章)は、もともと「小さな頭」でした

chapter が英語に出てくるのは1200年ごろ。古フランス語の chapitre(12世紀)から入りました。もとは後期ラテン語の capitulum「本の章、主要な部分」です。

この capitulum は、ラテン語の caput「頭」を小さくした形です。文字どおりの意味は「小さな頭」。さかのぼると、印欧祖語の *kaput-「頭」に行き着きます。

同じ根から出た語が、英語にいくつも残っています。capital(首都、大文字)、captain(長)、chief(かしら)、capitulate(降伏する)、decapitate(首を切る)。どれも「頭」が形を変えて入っています。

chapter and verse「章と節」という言い方が出てくるのは1620年代で、聖書の場所を指す言葉でした。いまは「細かいところまで正確に」の意味で使います。

生徒に本を渡すとき、こう言ってください。Read one chapter a night. 1晩に1つの頭。長い本も、小さな頭の集まりです。

anthology(作品集)は、「花を摘み集めること」でした

anthology が英語に出てくるのは1630年代。最初の意味は「詩を集めたもの」でした。

もとはギリシャ語です。anthos「花」と logia「集めること」が合わさった語で、logia は legein「集める」から出ています。文字どおりの意味は「花を摘み集めること」。

この言い方が生まれたのは、後期ギリシャ語での見立てからです。いろいろな書き手の短い詩を、摘んできた花に見立てました。

いまの英語では、詩に限りません。an anthology of short stories(短編集)、an anthology of essays(随筆集)のように使います。

教室の本棚に短編集を1冊置いてみてください。長い1冊を読み切れない生徒でも、8ページの1本なら最後まで行けます。最後まで行った経験が、次の1冊を選ばせます。

QUOTE

今日の名言

読ませることについて

“The simplest way to make sure that we raise literate children is to teach them to read, and to show them that reading is a pleasurable activity.”

字を読める子どもを育てるいちばん簡単な方法は、読み方を教えることと、読むのは楽しいことだと見せることだ。

ニール・ゲイマン(作家)。2013年10月14日、ロンドンのバービカン・センターで、読書推進団体 The Reading Agency のために行った講演より

同じ講演で、ゲイマンは「子どもにとって悪い本などない、と私は思う」とも言っています。今日の研究は、この言葉に条件を1つ足します。楽しいだけでは足りず、読んだことを言葉にして残す手続きが要る。楽しさと記録は、どちらかを選ぶものではありません。

THE FLIP

常識がひっくり返る話

好きな本を、記録もなしで。その多読は、効果が確かめられませんでした

多読のやり方には、よく知られた10の原則があります。デイとバンフォードが2002年にまとめたものです。①やさしい本を使う ②幅広い話題をそろえる ③生徒が読むものを選ぶ ④できるだけたくさん読む ⑤目的は楽しみと情報 ⑥読むこと自体が報酬 ⑦速く読む ⑧一人で黙って読む ⑨教師が導く ⑩教師が読み手の手本になる。

ここから、多くの教室が同じ結論を引き出してきました。テストをつけると、楽しくなくなる。だから読ませたら、そのまま終わりにする。感想文も書かせない。

日本の高校生の読書は、そもそも細っています。全国学校図書館協議会の第70回学校読書調査(2025年5月、高校生4,238人)では、1か月に読んだ本は平均1.4冊1冊も読まなかった生徒が55.7%でした。中学生は3.9冊で24.2%、小学生は12.1冊で9.6%です。学校段階が上がるほど、読まない生徒が増えます。

ところが

2025年9月、この前提を73の研究から測り直したメタ分析が出ました。サンガースら5人による論文で、教育心理学の専門誌 Educational Psychology Review の第37巻96番です。73の研究、82の取り組みが入っています。

まず、多読そのものは効いていました。7つの領域すべてで正の効果です。数字は効果量で、0.2前後が小さい効果、0.5前後が中くらいの効果とされます。

  • ▼ 読解 0.31(52件) ▼ 語彙 0.50(31件) ▼ 読む速さと語の認識 0.38(23件)
  • ▼ 意欲 0.34(17件) ▼ 書く力 0.31(14件) ▼ 話す力 0.42(11件)
  • ▼ 総合的な英語力 0.53(9件) ▼ 中学・高校を対象にしたもの 0.53(19件)

問題はここからです。条件によって、数字が割れました。

  • ▼ 読むものを絞った取り組み 0.73(25件) / 自由に選ばせたもの 0.22(57件)
  • ▼ 読んだことの報告を求めたもの 0.51(59件) / 求めなかったもの 0.01(23件)

最後の0.01は、95%信頼区間が−0.28から0.30です。つまり、効果があったとは言えません。論文が言う「報告」は、読書記録をつけさせる、読んだ本について短いテストを受けさせる、といったものです。

取り組みが何週間続いたかは、効果の大きさと関係しませんでした(β=−0.002、p=.669)。長く続ければ効く、ではありませんでした。

⚠ この分析には限りがあります。対象の多くは大学生で、取り組み82件のうち46件(56%)。中学・高校は19件です。国で見ると、研究73件のうち44件(60%)がアジアで行われたものです。効果の大きさも、小さいものから中くらいまでの範囲です。

それでも、明日から動かせるところが2つあります。

1つ目は、本を絞ることです。「なんでも好きなものを」ではなく、「この棚の中から選んで」と言う。棚を3段に分け、いまの生徒に読める段を指してください。選ばせることと、範囲を決めることは、両立します。

2つ目は、読んだことを1分で残させることです。感想文ではありません。題名と、止まったページと、気に入った語を1つ。20秒で書けます。書いた紙は集めるだけで、直しません。

10分読ませたら、1分で閉じる。今日の研究が言っているのは、この1分のことです。

動画で見る

多読の効果(英語) (Teaching English with Oxford) オックスフォード大学出版局の英語教育チャンネルが出している「The benefits of extensive reading」です。英語です。

明日の授業でやること|10分の読書を、1分の記録で閉じる

  1. 本を3つの棚に分け、生徒ごとにどの棚から選ぶかを決めておく。生徒が選ぶのは棚の中の1冊
  2. 10分読ませる。途中で声はかけない。教師も同じ時間、自分の本を読む
  3. 残り1分で、題名・止まったページ・気に入った語を1つ、紙に書かせる
  4. 紙は集めるだけにする。次の回に返し、前回のページ番号から始めさせる

この号で触れたリンク

本棚を置いた先生は、もう半分終わっています。足りないのは1分です。

10分読ませて、そのまま終わっていたところに、題名と止まったページを書かせる時間を足す。紙は集めるだけで、直しません。それだけで、今日の研究が0.01と0.51に分けたところの、上の側に立てます。

またあした。

Vol.26 09.04.2026

よくある質問

多読の時間が取れません。週に何分あればいいですか。

この論文からは、その答えは出せません。分析に入っているのは取り組みが何週間続いたかだけで、1回何分読ませたかは入っていません。1回の時間や家庭での読書時間は、元の研究に書かれていないものが多かったと論文にあります。なお、週数は効果の大きさと関係しませんでした(β=−0.002、p=.669)。長く続けたクラスほど効果が大きい、とは限らなかった、というところまでです。

記録をつけさせると、生徒が本を嫌いになりませんか。

そこも、この論文では確かめられていません。多読そのものは意欲にも効いており、17件で0.34でした。ただし条件ごとの比較は、7つの領域をまとめた1つの数字に対して行われています。「記録をつけた群の意欲だけ」を取り出した数字はありません。数を増やして判定を確かなものにするために7つをまとめた、と論文に書かれています。