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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
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音楽を聴きながら勉強|英語の読解を下げたのは、歌詞のほうでした

ニュースレター|Vol.44

「好きな曲ならいいんじゃない」。生徒にそう答えてきました。ところが大学生30人に4つの条件で英文を読ませた2014年の実験では、好きな曲と嫌いな曲が同じだけ点を下げ、歌詞のない曲は静かなときと差が出ませんでした。分かれ目は好き嫌いではなく、歌詞があるかどうかでした。帯活動2本、教室英語4本、静かな時間をつくる無料ツール4選つき。

監修:原田高志(原田英語.com)

おはようございます。今日は、音楽をやめさせる話ではありません。歌詞だけをやめさせる話です。最後の節から読んでも構いません。

09.22.2026 Vol.44

おはようございます。

「音楽を聴きながら勉強していいですか」。年に何度か聞かれます。私はいつも「好きな曲ならいいんじゃない」と答えてきました。

今日の最後の節は、そこが変わる話です。好きか嫌いかは、分かれ目ではありませんでした。

先に、黒板だけでできる帯活動を2本と、そのまま言える教室英語を4本。今日の無料ツールは、静かな時間を教室と家でつくるための4つです。

TODAY'S PICK

音楽をかけると「できそうだ」は上がった。中高生415人を調べた2026年の研究

Acta Psychologica 第264巻 106519(2026年4月号。オンライン先行は2026年2月25日)。瀋陽大学の Zhu P.

中国の瀋陽大学から、2026年に研究が出ました。対象は13歳から18歳の中高生415人です。

同じ生徒が3つの条件すべてを経験する作りでした。①音楽なし ②中国の古典音楽 ③西洋のクラシック音楽。そのそれぞれで、英語の読解の課題に取り組みます。

測ったのは自己効力感です。「自分はこれができそうだ」という手ごたえのことを指します。気持ちの動きは、体の反応の測定と質問紙の両方で調べています。

結果です。自分の文化に合う音楽をかけたとき、自己効力感の平均は3.76でした。音楽なしのときは2.73です。文化に合う音楽は、よい気持ちを増やし、よくない気持ちを減らしていました。この気持ちの動きが、あいだに入って働いていたと報告されています。

⚠ 測ったのは自己効力感であって、読解の点数ではありません。正答率がどうなったかは、要旨に書かれていません。

「音楽をかけたら英語の点が上がった」とは、この研究は言っていません。上がったのは手ごたえです。

手ごたえは無駄ではありません。机に向かえない生徒が向かえるなら、それだけで値打ちがあります。

ただし、2つに分けて考えてください。

  • ・机に向かうまで … 音楽は助けになりえます
  • ・英文を読んでいる最中 … ここは別の話です。最後の節で扱います

明日、生徒に言うとしたら1つで足ります。「かけるのは、始めるまで」。

⚠ この研究の音楽は、中国と西洋の古典です。生徒がふだん聞いている曲で同じことが起きるとは、書かれていません。

WARM-UPS

今日の帯活動(5分でできる)

どちらも黒板だけでできます。1本目は体で分からせる5分、2本目は家での勉強の線を引かせる5分です。

隣の人がしゃべっている横で、英文を読む

対象 中1〜高3 時間 6分 準備 黒板のみ

  1. 黒板に短い英文を1つ書きます。3行あれば足ります。列でAとBに分けます
  2. Aが黙って読みます。同時にBは、Aに向かって日本語で30秒話し続けます。中身は朝ごはんでも部活でもかまいません
  3. 30秒たったら、Aにだけ内容の質問を1つします。答えられた人数を黒板に書きます
  4. 役を入れ替えて、別の英文でもう一度。最後に「何が邪魔だったか」を1人に聞きます
  • 💡 生徒が挙げるのは、たいてい音の大きさではありません。意味の分かる言葉のほうです。今日の最後の節に出てくる研究は、歌詞のある音楽で同じことが起きたと報告しています。

今夜の勉強を、3つに割って線を引く

対象 中2〜高3 時間 5分 準備 黒板のみ

  1. 黒板に3つ書きます。①単語を覚える ②英文を読む ③答え合わせをして写す
  2. 今夜この3つに何分ずつ使うかを、生徒にノートへ書かせます。合計は30分でも60分でも構いません
  3. そのうち音を止めるものに丸をつけさせます。丸は1つでも3つでもかまいません
  4. 2人だけ、どこに丸をつけたかと理由を言わせます。先生は正解を言いません
  • 💡 「音楽をやめなさい」は、次の日には忘れられます。自分で線を引かせると残ります。今日の研究が下げたと報告しているのは、②のときです。

CLASSROOM ENGLISH

そのまま使える教室英語

今日の4本は、どれも静かに読む時間の前後で使う言い方です。

黙って読む時間に入るとき

Earphones out for the next five minutes.

これから5分、イヤホンを外してください。

out の1語で「外して」が言えます。Take them out と言わなくても通じます。動詞が無いので、短く強く響きます。

「音楽があったほうが集中できます」と言う生徒に

Words in your ears fight with words on your page.

耳の中の言葉が、ページの上の言葉とぶつかります。

words を2回くり返す形です。fight with は「〜とぶつかる」。歌詞のない音楽には、この一文は当てはまりません。

静かな時間が終わったとき

How far did you get with nothing in your ears?

耳に何も入れずに、どこまで進みましたか。

How far did you get? は「どこまで進んだか」。何ページかを答えさせる短い聞き方です。

「歌詞のない曲ならいいですか」と聞かれたとき

Music without words is fine for this part.

この部分なら、歌詞のない音楽で構いません。

for this part を付けると「いつでもいい」にはなりません。許す範囲を、その場で区切れます。

AI TOOLKIT

AI × 英語指導

教師向け1つ、生徒向け1つ

教師向けTeachy

先生向けのAIの道具です。サイトは自分たちを「the most comprehensive and beloved AI platform for educators」(先生のための、いちばん行き届いたAIの土台)と説明し、授業の計画・問題・活動をつくると書いています。対象は小学1年から高校までだとしています。トップページには「Get free access」(無料で使い始める)と出ています。⚠ 表示は英語です。⚠ 生徒の情報を入れる前に、学校の規定を確かめてください。

使いどころ:🎓 今日の話に合う使い方は1つです。「英文1つと、内容を問う4択を6問」を作らせて、静かに読む5分の材料にします。打ち込むのは、扱っている単元と、生徒の学年と、語数です。⚠ 長い読み物を作らせないこと。150語くらいで止めてください。5分で終わらない材料を配ると、静かな時間のほうが先に切れます。

生徒向けReadlang

読みながら、分からない語をクリックすると訳が出る道具です。サイトは「Learn any language by reading what you love」(好きなものを読んで、どの言語でも学べる)と説明しています。クリックした語は、あとで単語カードとして練習できます。⚠ 無料の枠には上限があります。1語ずつの訳は無制限ですが、まとまり(6語まで)の訳と文脈の説明は1日10回まで、色をつけて残せるのは合計200語までです。有料は月6ドルからです。

使いどころ:🎓 生徒に渡すときは、辞書を引くために読むのをやめないためだと伝えてください。読んでいる最中に紙の辞書を開くと、そこで話が切れます。1日10回の上限は、ちょうどよい縛りになります。「10回使い切ったら、今日はそこまで」と決めさせてください。⚠ 訳がすぐ出るので、推測する時間がなくなります。授業で扱う本文には使わせないこと。

NEWS FLASH

今日のニュース

先生に関係のある3本です。前の2本は、今週の土日に聞けます。

JAPAN · 09.26

AIにはできない書く活動。9月26日の夜1時間、無料のオンライン講座です

うどん県かがわ英語教育者ネットワーク(UKEEN)が、9月26日(土)の20時から21時、オンラインで無料の講座を開きます。題は「AIにはできないヒューマニスティックなライティング活動 〜 書かせて終わりにしない生徒理解から始まる授業づくり 〜」です。

話すのは、大阪商業大学の専任講師、大脇裕也先生。対象は小学校・中学校・高校・大学の英語の先生と、英語教育を学ぶ大学生です。1時間で終わります。土曜の夜に、家から聞けます。

JAPAN · 09.27

教室を楽しくする3時間。9月27日の午前、TEMIのオンラインセミナーです

NPO法人英語教授法研究会TEMIが、9月27日(日)の9時から12時、オンラインでセミナーを開きます。題は「Sugar & Spice & Everything Nice」。参加費は5,000円です。

扱うのは、生徒を引き込み、自信と信頼を育てる先生のふるまいです。案内によると、セミナーは英語で進みます。少人数の部屋に分かれて、うまくいった活動を出し合う時間もあります。対象は、英語を教えている人と、これから教えたい人。子どもから大人まで、どの段階の指導でもよいとされています。

JAPAN · 10.04

テストの作り方を1日で。10月4日、CEFR-Jの Can Do から組み立てます

一般財団法人語学教育研究所が、10月4日(日)に対面の講座を開きます。題は「ア・ラ・カルト講座13 テスト作りは苦しくておもしろい:CEFR-JのCan Doからテストを作る」です。

話すのは、東京外国語大学の根岸雅史先生。CEFRの考え方をたどり直し、場面と本物らしい課題をどう置くかからテストを組み立てます。参加費は会員3,000円、非会員5,000円。学生はそれぞれ半額です。非会員には年度の初期費用2,000円(学生500円)がかかります。

FREE TOOLS

無料の学習ツール4選

今号のテーマは「静かに読む時間を、教室と家でつくる」。4つとも無料で使えます。

Pomofocus

ブラウザで動く無料のタイマーです。サイトは自分たちを「A simple Pomodoro Timer app that works on a desktop & mobile browser」(パソコンでもスマホのブラウザでも動く、かんたんなタイマー)と説明しています。登録しなくても、開いた瞬間から25分を測れます。やることを先に書き出して、1つずつに時間を割り当てる形です。⚠ 生徒に渡すなら、25分ではなく10分から始めさせてください。最初から25分にすると、続かなかった日に開かなくなります。

A Soft Murmur

雨や波などの音を、自分で混ぜて流せる無料のサイトです。説明は「Mix ambient sounds together to wash away distraction and help you focus or relax」(まわりの音を混ぜて、気の散るものを流し、集中したりくつろいだりするため)。歌詞がありません。今日の最後の節が言っているのは、まさにここです。音ごとに音量のつまみが1つずつ付いていて、雨だけ、波だけ、という流し方もできます。

Bouncy Balls

教室の音の大きさが、画面のボールの跳ね方で見える無料の道具です。サイトは「A free classroom noise level meter, monitor and management tool」(無料の、教室の音量計)と説明しています。パソコンのマイクが音を拾い、うるさいほどボールが高く跳ねます。⚠ マイクを使う許可が要ります。静かにさせるためではなく、静かな5分がどれくらい静かだったかを、あとで見せるために使ってください。

LeechBlock NG

決めた時間だけ、決めたサイトを開けなくするブラウザの拡張機能です。サイトは「a simple productivity tool: a web browser extension designed to block those time-wasting sites」(時間を吸い取るサイトを止めるための、かんたんな道具)と説明しています。無料です。⚠ これは生徒の端末に入れさせるものではありません。先生が、教材をつくる時間を守るためのものとして挙げました。

STORY BREAK

生徒に話したくなる小ネタ

どちらも、音と言葉をめぐる語です。

noise(騒音)の語源は、はっきり分かっていません

語源辞典 Etymonline によれば、noise が英語に入ったのは1200年ごろ。最初の意味は「楽器の音」でした。1250年ごろに「大声、叫び、騒ぎ」、1300年ごろには「あらゆる音」へ広がります。もとは古フランス語の noise(騒ぎ、もめごと、けんか)で、それまで英語で使われていた gedyn という語に取って代わりました。

そのフランス語がどこから来たのかは、決まっていません。Etymonline は2つの説を並べています。1つはラテン語の nausea(吐き気、不快)で、もとの意味は「船酔い」。もう1つはラテン語の noxia(傷つけること、損害)です。辞書は、どちらについても「意味の移り変わりが説明しきれない」という指摘を載せています。

面白いのは、途中の使い方です。中世の英語では「心地よい音」を指すこともあり、16世紀から17世紀には「楽士の一団」を指しました。同じ語が、音楽と騒音の両方だった時期があります。

明日は、黒板に2語だけ並べてください。noise(音・騒音)と nausea(吐き気)。そのうえで「つながっているかもしれないが、決まっていない」と言って終わります。言い切らないことが、この話の中身です。

lyrics(歌詞)は、もともと楽器の名前でした

Etymonline によれば、lyric が英語に現れたのは1580年代。意味は「歌うのにふさわしい詩」でした。さかのぼると、フランス語の lyrique、ラテン語の lyricus(竪琴の)、ギリシャ語の lyrikos(竪琴に合わせて歌う)と続きます。いちばんもとは lyra、古代ギリシャの竪琴です。

「歌の言葉」という、いま私たちが使っている意味で記録に出てくるのは1876年から。語が生まれてから、300年近くたっています。

lyric・lyrical・lyricist は、どれもこの1本の楽器から出ています。

明日は、歌詞カードを配る前に1つ聞いてください。「lyrics のもとの意味は、歌ではなく楽器です。何の楽器でしょう」。答えを言ったあと、その音を30秒だけ聞かせられます。

動画で見る

大英博物館での、復元した竪琴の演奏 (Michael Levy) 古代の竪琴を復元して弾き続けている人の演奏です。lyric のもとになった楽器の音が、そのまま聞けます。

QUOTE

今日の名言

今日の一行

“All the unhappiness of men arises from one single fact, that they cannot stay quietly in their own chamber.”

人の不幸はすべて、たった1つのことから来ている。自分の部屋で静かにしていられない、ということだ。

ブレーズ・パスカル(1623-1662)『パンセ』断章139。英文は Project Gutenberg にある英訳版(T・S・エリオットの序文つき)から

パスカルが書いたのは、勉強の話ではありません。人がなぜ気晴らしを求めるのか、という話です。

それでも、教室にそのまま置けます。静かにしていられないのは、意志が弱いからではありません。誰でもそうだ、とパスカルは書いています。

だから「静かにしなさい」と言うのをやめて、静かな時間を短く区切って渡してください。5分なら、たいていの生徒がもちます。

明日やることは1つです。5分だけ、教室の全員が何も聞かずに英文を読む時間をとる。

THE FLIP

常識がひっくり返る話

好きな曲でも、嫌いな曲でも、同じだけ下がりました

「音楽を聴きながら勉強していいですか」。この質問に、私はいつも同じ答えを返してきました。「好きな曲ならいいんじゃない」。

根拠がないわけではありません。好きな音楽を聴くと気分が上がる、という研究はいくつもあります。今日の1つ目の記事もそうでした。中高生415人で、音楽をかけたほうが「できそうだ」という手ごたえが上がっています。

生徒の言い分も同じです。「無音だと落ち着かない」「好きな曲なら気にならない」。

では、好きか嫌いかが分かれ目なのでしょうか。

ところが

パーハムとカリーが、2014年に Applied Cognitive Psychology 誌(第28巻2号、279〜284ページ)に出した実験があります。

イギリス・南ウェールズの大学生30人。全員が、4つの条件すべてで読解の問題を解きました。

  • ・静か
  • ・好きな曲(歌詞あり) … 生徒が自分で持ってきたもの。論文が挙げている例は One Direction、Frank Ocean、Katy Perry
  • ・嫌いな曲(歌詞あり) … スラッシュメタルのバンド Death Angel の1曲
  • ・歌詞のない曲 … 同じバンドの、歌の入っていない1曲

読む材料は、アメリカの大学入学試験 SAT の過去問から取った4つの文章(それぞれ約70行)と、4択6問です。音はヘッドホンで、65〜75デシベルで流されました。

結果です。音の条件によって点が変わりました。統計の検定でも、偶然では説明しにくい差だと確かめられています。静かなときは、好きな曲のときよりも、嫌いな曲のときよりも、はっきり上でした。

ところが、静かなときと「歌詞のない曲」のあいだには、差と認められるものがありませんでした。そして、好きな曲と嫌いな曲のあいだにも、差はありませんでした。

分かれ目は好き嫌いではなく、歌詞があるかどうかでした。

もう1つ、教室で使える数字があります。実験のあとに「どの条件がいちばんできたと思うか」を聞いたところ、学生は静かなときを1位に挙げました。自分でも分かっていたのです。

ただし、好きな曲については別のことも答えています。4つの中でいちばんなじみがあると。そして「気が散った」の点では、好きな曲と嫌いな曲が同じでした。なじみのあるなしと、邪魔のされ方は、別々に動いています。

⚠ この1本だけで言い切るのは早すぎます。ヨハンソンら4人が Psychology of Music 誌(第40巻3号、339〜356ページ)で、大学生24人に4つの条件(勉強に使いたい音楽、そうでない音楽、カフェの雑音、静けさ)で読ませました。点が下がったのは「そうでない音楽」だけで、ほかの条件のあいだに差は出ていません。2本の研究は、同じ結果になっていません。

それでも、2本に共通することが1つあります。どちらでも、静かなときが最下位になっていません。迷ったときに選べるのは、静けさのほうです。

⚠ どちらも大学生を対象にした実験で、英語を学んでいる途中の高校生ではありません。パーハムの実験の参加者は、全員が英語を母語とする人でした。日本の高校生が英語を読むときに同じことが起きるかは、この2本からは分かりません。

明日の授業でやること|明日は、5分だけ「歌詞のない時間」をつくる

  1. 授業の中に、英文を黙って読むだけの5分を1回つくります。長くしません。5分です
  2. その5分だけ、イヤホンを外させます。理由を1行で言ってください。「歌詞のある音楽は、読むときの言葉の邪魔をすると考えられています」
  3. 家での勉強も、同じ線で分けさせます。単語を覚える時間と、英文を読む時間で扱いを変える。読む時間だけ、歌詞のない音にします
  4. 「音楽をやめなさい」とは言わないこと。やめさせるのは歌詞だけです。全部を禁じると、次の日から誰も守りません

この号で触れたリンク

今日の話の楽なところは、禁じるものが1つだけであることです。音楽でも、イヤホンでも、スマホでもありません。歌詞だけです。

面倒なところは、こちらが理由を1行で言えるようにしておくことです。「集中できないでしょう」では、生徒は納得しません。「好きな曲でも嫌いな曲でも、同じだけ下がった実験がある」と言えれば、話は30秒で終わります。

そして、静かな時間は短く区切ってください。5分です。10分にした日から、守られなくなります。

明日は1クラスだけ、5分とってみてください。

またあした。

Vol.44 09.22.2026

よくある質問

音楽を聴きながら勉強するのは、やめさせたほうがいいですか。

全部をやめさせる必要はありません。パーハムとカリーの2014年の実験で読解の点を下げたのは、歌詞のある音楽でした。歌詞のない曲は、静かなときと差が認められていません。好きな曲か嫌いな曲かでは差が出ていないので、「好きな曲なら大丈夫」とは言えません。英文を読んでいる時間だけ、歌詞を外させてください。

単語を覚える時間も、音楽を止めさせたほうがいいですか。

この2本の研究が測ったのは読解です。単語を覚えるときにどうなるかは、ここからは分かりません。生徒には、作業ごとに自分で線を引かせてください。読む時間は歌詞なし、と決めておけば、残りは本人が調節できます。

音楽をかけると「できそうだ」が上がる、という研究もあるのでは。

あります。2026年に中高生415人を調べた研究では、自分の文化に合う音楽をかけたとき、自己効力感の平均が3.76、音楽なしのときが2.73でした。ただし測ったのは手ごたえで、読解の点数ではありません。机に向かうまでと、読んでいる最中を分けて考えてください。