アクティブラーニングの効果は?米国大学の理系では講義のみの授業は落第が約1.5倍
ニュースレター|Vol.58
アメリカの大学の理系の授業で、講義だけの授業と、学生が考えて話す授業を比べた225件の研究をまとめた分析を紹介します。学生が考える授業のほうが試験の点が平均で約6%高く、講義だけの授業は落第する確率が約1.5倍でした。全国学力調査の都道府県別データ、帯活動2本、教室英語4本、研究の探し方4つつき。
監修:原田高志(原田英語.com)
おはようございます。今日は、先生が説明する授業と、生徒が考える授業を比べた研究の話です。説明が分かりやすい授業は、よく学べる授業だと思っている先生は、読んでみてください。
10.06.2026 Vol.58
おはようございます。
今日の研究は、講義だけの授業と、学生が考えて話す授業を比べた225件の研究をまとめた分析です。学生が考える授業のほうが、試験の点が平均で約6%高く、講義だけの授業は落第する確率が約1.5倍でした。
注目記事は、9月30日に公表された全国学力調査の都道府県別データです。英語は中学3年生が、パソコンで受けました。
TODAY'S PICK
全国学力調査、都道府県・政令市別のデータを公表。英語は中3がパソコンで受けた
教育新聞(2026年9月30日)
文部科学省は9月30日、今年度の全国学力・学習状況調査(全国学力調査)の、都道府県・政令市別のデータを公表しました。教育新聞によると、全ての教科で、都道府県・政令市ごとの平均正答率とIRTスコアの分布に、全国的なばらつきの傾向と大きな差は見られませんでした。
英語は、中学3年生を対象に、パソコンで受けるCBT方式で行われました。結果は、項目反応理論(IRT)という計算方法で、500を基準に出した学力スコア(IRTスコア)で示されています。記事で具体的な数字が出ているのは、中学校の数学です。正答数がいちばん少ない層(D層)の割合が、沖縄県で30.8%、公立学校の全国平均で19.5%でした。英語の数字は、私が読んだ記事には載っていませんでした。
この記事が伝えているのは、都道府県ごとの平均の分布です。ひとつの教室の中で、生徒がどんな時間を過ごしたかは、平均からは分かりません。
今日の研究は、その教室の中の話です。先生が説明している時間と、生徒が自分で考える時間を、授業の中でどう分けるかを調べた研究です。
明日やることは1つです。授業のどこか1か所で、生徒が自分で考える1分を入れてください。
教育新聞|全国学力調査 都道府県・政令市ごとに大きな差はなく
WARM-UPS
今日の帯活動(5分でできる)
どちらも黒板だけでできます。1本目は、生徒が教室の中を歩いて答える活動です。2本目は、授業の最後に、頭を使った場面を1行で書かせる活動です。
教室の4つの隅を A〜D にして、答えだと思う隅へ歩かせる
- 教室の前・後ろ・窓側・廊下側の4つの隅に、A・B・C・Dを決めます。黒板にも、どの隅が何かを書きます
- 黒板に、4択の英語の問題を1問書きます。例:I ( ) breakfast every morning. A. eat B. eats C. eating D. ate
- 生徒に、答えだと思う隅へ歩かせます。歩く前に、隣の人と話してはいけないと伝えます
- 隅ごとに、なぜその答えにしたかを1人ずつ言わせます。そのあとで、答えを変えたい人は別の隅へ移ってよい、と言います。最後に先生が答えを言います
- 💡 座ったまま手を挙げる形だと、周りを見て答えを合わせることができます。この活動では、まず自分の答えを、体で出すことになります。隅ごとに理由を言わせると、同じ答えの人の考えと、別の答えの人の考えを、一度に聞けます。
授業の終わりに、今日いちばん頭を使った場面を1行で書かせる
- 授業の終わりの2分前に、ノートを開かせます
- 「今日の授業で、いちばん頭を使ったのは、どの場面でしたか。1行で書いてください」と言います
- 書けた生徒から、隣の人に見せます。見せるのは、書いた1行だけです
- 先生は、書いてある場面を3つだけ読み上げます。名前は出しません
- 💡 今日の研究の1つでは、頭を使う授業を受けた学生の「学べた」という実感が、講義を受けた学生より低くなりました。頭を使った場面を自分で書くと、しんどかった時間が、学んでいた時間だったと気づくきっかけになるかもしれません。先生にとっては、どの場面で生徒が考えていたかが分かります。
CLASSROOM ENGLISH
そのまま使える教室英語
今日の4本は、生徒を動かして、考えさせる場面で使う言い方です。
答えだと思う隅へ歩かせるとき
Walk to the corner that matches your answer.
自分の答えと同じ隅へ歩いて。
matches your answer は「あなたの答えと合っている」です。Which corner is correct? と聞くと、正解を当てる形になります。この言い方は、自分が選んだ答えの場所へ行く、という指示になります。
生徒が隅に集まったあと、理由を言わせるとき
Tell the people in your corner why you chose it.
なぜそれを選んだのか、同じ隅の人に話して。
the people in your corner は「同じ隅にいる人たち」です。why you chose it は「なぜそれを選んだか」で、答えそのものではなく、選んだ理由を言わせる形です。
生徒が「難しい」「疲れた」と言ったとき
This feels hard because your brain is working.
難しく感じるのは、頭が働いているからだよ。
feels hard は「難しく感じる」です。今日の研究の1つでは、頭を使う授業を受けた学生の「学べた」という実感が、講義を受けた学生より低くなりました。難しさを、悪いことではなく、働いている印として伝える一言です。
授業の最後に、振り返りを書かせるとき
Write one moment today when you had to think hard.
今日、頭を使わないといけなかった場面を1つ書いて。
had to think hard は「しっかり考えないといけなかった」です。had to は「そうする必要があった」で、自分から考えた場面だけでなく、考えざるをえなかった場面も書けます。
AI TOOLKIT
AI × 英語指導
教師向け1つ、生徒向け1つ
教師向けPerusall
先生が読み物を出して、生徒が同じ文章に書き込みながら読むサイトです。公式サイトによると、生徒はコメントや質問、絵文字などで書き込みます。AIの機能として、参加の自動採点(最大7つの観点)や、生徒がつまずいた所をまとめる「student confusion reports」があります。先生は、最初の課題を無料で作れます。有料のプランもあります。
使いどころ:🎓 授業で読む英文を1つ出して、「分からない語に印をつけて、1つ質問を書く」という課題にします。次の授業の前に、つまずき報告を読んで、説明する所を決めます。⚠ 教科書の本文をそのまま載せてよいかは、著作権の決まりを確かめてください。日本語で使えるかは、トップページからは分かりませんでした。生徒のアカウント登録は、学校の決まりに合わせてください。
生徒向けSpeaker Coach(PowerPoint)
PowerPointで発表を練習すると、話し方の感想を返してくれる機能です。マイクロソフトのサポートページによると、話す速さ、声の高さの変化、「えーと」のようなつなぎの言葉、スライドの文字をそのまま読んでいないかなどを見ます。英語にだけ対応していて、使えるのはMicrosoft 365の表示言語が英語のときです。
使いどころ:🎓 授業で作った1分の英語スピーチを、スライド1枚にまとめて、家で2回練習させます。1回目と2回目で、つなぎの言葉が減ったかを、自分で見させます。⚠ サポートページには、話した音声がMicrosoftに送られると書かれています。生徒に使わせる前に、学校のルールを確かめてください。
NEWS FLASH
今日のニュース
3本です。OECDの「図表でみる教育」、AIの進路相談の偏り、TOEIC L&Rの受験地の追加です。
JAPAN · 09.29
OECD「図表でみる教育」。日本の教員は「以前より魅力的な職業ではなくなっている」
教育新聞は9月29日、OECDの「図表でみる教育」2026年版の、教員に関する部分を伝えました。OECDの教育スキル局長のシュライヒャーさんは、日本について、「以前に比べると教員という職業が魅力的なものではなくなっている」と述べています。
記事が挙げている数字は、次のとおりです。
- ・他の仕事を経て教員になった人(セカンドキャリア)は、日本の中学校の教員の0.9%。OECDの平均は8.4%です
- ・日本の教員の労働時間は、OECD加盟国の中で最長です
- ・給与は、最低の水準も最高の水準も、OECDの平均を下回っていました
私たちの仕事の条件の話です。授業の準備に使える時間を守るために、今日の帯活動のように、準備が黒板だけで済む活動を持っておくと助けになります。
JAPAN · 10.02
AIに進路相談をさせると、女子高生にだけ「女子だからこそ」と答えた。学術会議のシンポジウム
教育新聞は10月2日、日本学術会議が開いたオンラインシンポジウムの内容を伝えました。研究者や教育関係者、高校生など、延べ約200人が参加しました。
NPO法人Waffleの森田久美子さんの報告によると、理系が得意な高校生が進路を相談するという設定でAIに答えさせたところ、女子高生には「女子だからこそ、選択肢を狭めないでほしい」などの言葉が含まれました。男子高校生には、「男子高校生だから」と言われることは一度もありませんでした。森田さんは、AIが世の中にある情報の偏りをそのまま出している可能性があると指摘しています。
英語の授業でも、生徒がAIに英作文や相談を頼む場面があります。AIの答えが、誰に聞いても同じかを、名前や性別の言い方を変えて、生徒と比べてみるのも1つの方法です。
JAPAN · 10.02
TOEIC L&R、2027年2月と3月の公開テストで受験地を14追加
国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は、2027年2月14日と3月6日に行うTOEIC Listening & Reading Testの公開テストで、新しく合計14の受験地を加えると発表しました。リセマムによると、2月14日は33受験地から45受験地へ、3月6日は16受験地から18受験地へ増えます。
申込期間は、2月14日分が2026年11月27日の午前10時から2027年1月7日の午後3時まで、3月6日分が12月10日の午前10時から1月27日の午後3時までです。
高校3年生や、進路を考えている生徒に、受けられる場所が増えると知らせておくと役に立ちます。
FREE TOOLS
無料の学習ツール4選
今号のテーマは「授業の根拠になる研究を、先生が自分で探す」。英語の論文と日本語の論文、4つの探し場所を選びました。
Google Scholar
学術論文を探す検索サイトです。公式サイトによると、論文、学位論文、本、要旨などを、いろいろな分野からまとめて探せます。論文が何回引用されたかや、関連する論文も見られます。「test-enhanced learning」のように、英語の言葉を入れて探します。
Semantic Scholar
論文を探す無料のサイトです。運営は、アメリカの非営利の研究所 Ai2 です。公式サイトによると、世界の2億本以上の論文を探せます。AIが論文の要点を取り出して、一目で分かるようにしてくれる、と書かれています。
CiNii Research
日本の論文、本、博士論文、研究データなどを探せるサイトです。国立情報学研究所が運営しています。日本語で探せるので、日本の英語教育の研究を調べたいときに向いています。
KAKEN(科研費データベース)
文部科学省と日本学術振興会の補助を受けた研究を探せる、無料のデータベースです。国立情報学研究所が運営しています。研究課題の一覧と、研究成果の報告が見られます。英語教育の研究者が、どんな課題に取り組んでいるかを知りたいときに向いています。
STORY BREAK
生徒に話したくなる小ネタ
どちらも、今日の研究にかかわる語です。この研究の言葉は、active learning(アクティブラーニング)です。
active は、もともと「世の中で活動する」ことでした
Etymonline によれば、active は14世紀の半ばから使われている語です。もとの意味は「世の中の活動に熱心な」で、祈りや瞑想を中心にする暮らしの反対でした。古フランス語の actif と、ラテン語の activus から来ています。ラテン語の actus は「すること」という意味です。
「元気がよい」という意味は1590年代からです。文法の「能動態(active voice)」は、1765年から記録があります。「自分が動く」ことを表す語が、勉強の仕方の名前にもなりました。
明日、生徒にこう言ってみてください。Active means doing something yourself.(active は、「自分で何かをする」という意味です)
practice は、もともと「実際にやってみる」ことでした
Etymonline によれば、動詞の practice は14世紀の終わりから使われている語です。古フランス語から来ていて、もとは中世ラテン語の practicare(する、行う、練習する)です。ギリシャ語の praktikos(実際的な)につながっています。
「腕を上げるために何度も行う」という意味は、15世紀の半ばからです。名詞では、1520年代に「教えるための練習」、1530年代に「理論に対する、実際の行い」という意味が出てきました。「実際にやってみること」が、「練習」の中心にある語です。
明日、生徒にこう言ってみてください。Practice means to do something again and again to get better.(practice は、「上手になるために、何かを何度もする」という意味です)
QUOTE
今日の名言
今日の一行
“Not having learned it is not as good as having learned it; having learned it is not as good as having seen it carried out; having seen it is not as good as understanding it; understanding it is not as good as doing it.”
習っていないより習ったほうがよい。習ったより、実際にやるのを見たほうがよい。見たより、分かったほうがよい。分かったより、自分でやったほうがよい。(訳は筆者)
荀子(古代中国の思想家、紀元前3世紀ごろ)『荀子』の「儒効」の章。英訳は Homer H. Dubs(1928年)。Quote Investigator が紹介している英訳
最後が「自分でやる」で終わる、古い言葉です。Quote Investigator は、「Tell me and I forget. Teach me and I may remember. Involve me and I learn.」という有名な言葉は、ベンジャミン・フランクリンが書いたという確かな証拠が見つからず、いちばん近い古い例が、この荀子の言葉だと書いています。
今日の研究は、現代の大学の授業で、この順番を調べたものです。ただし、研究が調べたのは、点数と落第のしやすさです。
明日やることは1つです。説明を1回区切って、生徒に1分、自分で答えを考えさせてください。
THE FLIP
常識がひっくり返る話
講義だけの授業を受けた学生は、落第する確率が約1.5倍でした
授業の基本は、先生が分かりやすく説明することです。説明が上手な先生の授業は、生徒がよく学べる授業だと、多くの先生が思っています。生徒に「先生の説明、分かりやすいです」と言われると、授業がうまくいっている気がします。
英語の授業でも、文法の説明を丁寧にして、例文を黒板に書いて、生徒がノートに写す形が、授業の中心になりやすいものです。説明を聞いて「分かった」と感じることと、自分で使えることは、同じだと思いがちです。
ところが
2014年に、Freeman たちが、この考えを確かめました。アメリカの学術雑誌 PNAS 第111巻に載った研究です。
調べたのは、アメリカの大学の理系の授業(科学・技術・工学・数学。STEM と呼ばれます)です。同じ種類の授業を、先生が講義だけで進める形と、学生が考えたり話したりするアクティブラーニングの形で比べた研究を、225件集めて、まとめ直しました。
試験と概念テストの点は、アクティブラーニングの授業のほうが、平均で標準偏差0.47個ぶん高くなりました(158件の研究)。効果の大きさを表す数字(効果量)のよく使われる目安では、0.2が小さい、0.5が中くらいとされるので、中くらいに近い大きさです。論文は、試験の点にすると平均で約6%高い、と説明しています。
落第する確率にも差が出ました。落第のなりやすさを比べた67件の研究では、講義だけの授業の数値(オッズ比という比べ方)が1.95でした。論文はこれを、講義だけの授業の学生は、アクティブラーニングの授業の学生より、落第する確率が約1.5倍、と言い換えています。
論文は、この結果が、理系のどの分野でも同じだったと書いています。クラスの大きさに関係なく効いていて、いちばん大きな差が出たのは、50人以下の小さな授業でした。論文は、はっきりした差が出た研究ほど発表されやすい、という偏りでは、この結果は説明できないと書いています。
説明が分かりやすいかどうかではなく、学生が自分で考える時間があるかどうかで、結果が分かれていました。
もう1つ、大事な研究があります。2019年に Deslauriers たちが、PNAS 第116巻に発表しました。大人数の大学の物理の入門の授業で、学生を無作為に2つに分けて、同じ内容を、評価の高い先生の講義と、アクティブラーニングで教えました。結果は、アクティブラーニングの学生のほうがよく学べていました。ところが、学生が感じた「学べた」という実感は、講義のほうが高かったのです。
論文は、頭を使う授業を受けると、学生は、その大変さを、あまり学べていない印だと受け止める、と説明しています。授業の評価アンケートだけで授業を見ると、分かりやすい講義のほうを選んでしまう、とも書いています。
この研究には、注意点が3つあります。
- ・対象は、アメリカの大学の理系の授業です。日本の中学生や高校生、英語の授業で確かめた研究ではありません
- ・要旨だけでは、どんな活動が効いたのかまでは分かりません
- ・講義が悪い、という意味ではありません。比べたのは、講義だけの授業と、学生が考える時間がある授業です
説明のあとに、生徒が自分で考える時間を、1回入れてみる価値があります。
明日の授業でやること|説明を1回区切って、生徒に1分、自分で考えさせる
- 今日の授業で、説明が長くなりそうな所を1か所選んで、先生の手元のメモに印をつけます
- その所まで来たら、説明を止めます。「隣の人と1分、今の説明を英語の例文で言ってみて」と言います
- 先生は、机の間を回って、生徒の言う英文を聞きます。答えは教えません
- 1分たったら、聞こえた英文を2つだけ黒板に書いて、説明の続きに入ります。授業の終わりに、今日いちばん頭を使った場面を1行書かせます
この号で触れたリンク
- Freeman, S., et al. (2014)「Active learning increases student performance in science, engineering, and mathematics」PNAS(PubMed)
- Deslauriers, L., et al. (2019)「Measuring actual learning versus feeling of learning in response to being actively engaged in the classroom」PNAS(PubMed)
- 教育新聞|全国学力調査 都道府県・政令市ごとに大きな差はなく
- 教育新聞|教職の魅力失われつつある日本 OECD「図表でみる教育」
- 教育新聞|理工系のジェンダーギャップ 進路相談のAI活用が影響?
- リセマム|TOEIC L&R、2027年2-3月に14受験地を追加し拡充
- Perusall|公式サイト
- Microsoft サポート|Rehearse your slide show with Speaker Coach
- Google Scholar|公式サイト
- Semantic Scholar|About
- CiNii Research|公式サイト
- KAKEN|科学研究費助成事業データベース
- Etymonline|active
- Etymonline|practice
- Quote Investigator|Tell Me and I Forget; Teach Me and I May Remember; Involve Me and I Learn
今日の研究では、講義だけの授業の学生は、学生が考える授業の学生より、落第する確率が約1.5倍でした。2019年の大学の物理の研究では、考える授業のほうがよく学べていたのに、「学べた」という実感は、講義のほうが高くなりました。
明日は、説明を1回区切って、生徒に1分、隣の人と英文を言わせてみてください。
またあした。
Vol.58 10.06.2026
よくある質問
アクティブラーニングに効果はありますか。
2014年の Freeman たちの分析では、アメリカの大学の理系の授業で、アクティブラーニングの授業のほうが、試験の点が平均で約6%高く、講義だけの授業は落第する確率が約1.5倍でした。ただし、対象は大学の理系の授業です。中学や高校の英語の授業で同じ効果が出るかは、この分析では調べていません。
講義はやめたほうがいいのでしょうか。
研究が比べたのは、講義だけの授業と、学生が考えたり話したりする時間がある授業です。講義そのものが悪いという結果ではありません。説明のあとに、生徒が自分で考える時間を入れる、という使い方が考えられます。
生徒は、アクティブラーニングの授業を、よく学べたと感じますか。
2019年の Deslauriers たちの研究では、アクティブラーニングの学生のほうがよく学べていましたが、「学べた」という実感は、講義の学生のほうが高くなりました。頭を使う大変さを、学べていない印だと受け止めたためだと、論文は説明しています。