前置詞+関係代名詞の使い方は?in which が正しく in that が誤りな理由
入試対策講座|第67回
「これは私が育った町です」を The town in that I grew up と書くと誤りです。前置詞のうしろに、関係代名詞の that は置けません。前置詞+関係代名詞の語順と、which・whom(と whose)しか使えないことを、前置詞の置き場所の違いから整理しました。
監修:原田高志(原田英語.com)
「これは私が育った町です」を、関係代名詞を使って英語にしてください。The town that I grew up in. と書ければ正解です。では、in を that の前に出して The town in that I grew up. と書くと、なぜ誤りになるのでしょうか。今日は、前置詞のうしろに来られる関係代名詞を見ていきます。
なぜ前置詞のうしろに that は置けないのか
次の2つの英文を見比べてください。
① This is the house that I live in.
② This is the house in that I live.
- ①は正しい英文です。②は、in の位置を that の前に動かしただけに見えます。ところが②は誤りです。
前置詞を前に出すと、なぜ that は使えなくなるのでしょうか。
考えられる答え
前置詞を文末に残す①の形のほうが、ふつうによく使われるのは事実です。 ただ、言い方が堅いか、くだけているかは理由になりません。①では that が使えます。 同じ that が、in の前に出たときだけ使えなくなる理由は、堅さでは説明できません。
物に which を置くところまでは合っています。in which は正しい形です。 ただ、人のときは who ではなく whom です。for who ではなく for whom と書きます。惜しいのは、「人なら who」をそのまま当てはめると誤りになる点です。
Test-English は、前置詞のあとに置ける関係代名詞は whom と which だけで、who と that は使えないと説明しています。whose も前置詞のあとに置けます。 前置詞を前に出す形では、置ける語が決まっているのです。これが真相です。
真相
前置詞を関係代名詞の前に出すなら、うしろに置けるのは which・whom・whose だけ。that と who は置けない。
前置詞 + which/whom(+ 主語 + 動詞)。前置詞のうしろに、関係代名詞の that と who は置けない
前置詞が置かれる場所は2つあります。どちらに置くかで、使える関係代名詞が変わります。
① 前置詞を文の終わりに残す形(ふつうの言い方)
例:This is the house which I live in.
この形なら、which の代わりに that でも、省略でもかまいません。
② 前置詞を関係代名詞の前に出す形(堅い書き言葉向き)
例:This is the house in which I live.
Test-English は、前置詞を関係代名詞の前に置くのは堅い場面の言い方で、あまり多くないと説明しています。
③ 前置詞のうしろは which か whom
人のときは whom です。
例:He was a man for whom everybody had great respect.
(Test-English の例文)
物のときは which です。
例:The bench on which they were seated was dirty.
(Test-English の例文)
④ 持ち主を表す whose も、前置詞のうしろに置ける
Test-English は、whose も前置詞のあとに置けると説明しています。
⑤ 前置詞を前に出すと、うしろの文から前置詞が消える
I live in the house. の in は、関係代名詞の前にすでに出ています。だから、うしろの文に in を書き残すと二重になります。
✕ This is the house in which I live in.
○ This is the house in which I live.
⑥ 接続詞の that とは別もの
in that S V(〜という点で)や except that S V(〜ということを除いて)の that は、関係代名詞ではなく接続詞です。これは正しい英語です。前置詞のうしろに置けないのは、関係代名詞の that だけです。
前置詞を前に出したら、使える語は which か whom。うしろの文には前置詞を残さない。この2点を確かめれば、入試の語順は迷わずに選べます。
日本語の頭が、ここで邪魔をする
日本語には、関係代名詞にあたる語がありません。「その家に住んでいる」の「に」も、「私が住んでいる家」と名詞につなぐと消えます。名詞の前に、修飾の文がそのまま付くだけです。だから英語でも、in の位置を動かすだけで、ほかの語は変えなくてよいと感じてしまうのです。
知らなかっただけで、あなたの理解力の問題ではありません。日本語には、前置詞の位置で使える語が変わるというしくみがありません。だから、これまで考える機会がなかっただけです。
ここでつまずく
よくあるのは、前置詞のうしろに that を置く誤りです。
✕ This is the house in that I live.
○ This is the house in which I live.
○ This is the house that I live in.
人のときに who を置く誤りも出ます。
✕ He is the man with who I work.
○ He is the man with whom I work.
もう1つは、前置詞を前に出したのに、うしろにも前置詞を残す誤りです。
✕ This is the house in which I live in.
○ This is the house in which I live.
前置詞の居場所を見抜く力を手に入れる
空所補充で in which、in that、in who、in whom が並んでいても、前置詞のうしろに置ける語はどれかを一瞬で絞り込めるようになります。
前置詞が前に出ていれば、答えは which か whom。 英作文でも、in which の形を迷わず書けるので、語順の誤りで減点されにくくなります。
例文で確かめる
The bench on which they were seated was dirty.
彼らが座っていたベンチは汚れていた。
物なので on which。Test-English の例文。
He was a man for whom everybody had great respect.
彼は誰もが深く尊敬する人だった。
人なので for whom。who は置けない。Test-English の例文。
This is the house in which I live.
これが私の住んでいる家です。
in を前に出したので、うしろの live のあとに in は書かない。
This is the house that I live in.
これが私の住んでいる家です。
前置詞を文末に残す形なら、that を使ってよい。
Before
in を that の前に出しても、後ろに置く関係代名詞は同じだと思って、空所補充で in that や with who を選んでいた
After
前置詞が前に出ていれば which か whom しか置けないと分かるので、選択肢を2つに絞れる。うしろの文に前置詞が残っていないかも確かめられる
For Teachers
明日の授業、この15分で「前置詞+関係代名詞(in which・for whom の形と、that が使えない理由)」が終わります
導入の問いかけ(3分)
- 「「This is the house that I live in. を、in を前に出して書き換えてください」と板書し、書かせて見回ります」
- 「「in that I live と書いた人はいますか。何がおかしいか、隣の人と1分話してください」と聞きます」
- 「「人のときは whom、物のときは which だったね」と確認し、for who と for whom のどちらが正しいかを聞きます」
板書はこの1行だけ
前置詞を前に出す → うしろは which/whom(whose も可)。that・who は不可。うしろの文には前置詞を残さない
ペアワーク/全体討論(5分)
「隣の人と、1人が This is the house that I live in. のように前置詞を文末に残す文を言います。もう1人が、前置詞を前に出して言い換えます。物なら in which、人なら with whom です」5分。
慣れてきたら、わざと in that や for who と言い間違えさせて、相手に直してもらいます。最後に、うしろの文に前置詞が残っていないかを確かめて、役を替えます。
レベル別ミニ問題(5分)
空所に適語を入れなさい。This is the bench on ( ) they were seated.
答え:which ※ 物なので which。前置詞のうしろに that は置けない
次の文の誤りを直しなさい。He is the man with who I work.
答え:He is the man with whom I work. ※ 前置詞のうしろの人は who ではなく whom
出口チケット(2分)
「彼女は私がいつも相談する先生です」を、talk to(相談する)を使い、前置詞を前に出す形で英語に書かせる
AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。
あなたは大学入試英語の指導者です。前置詞+関係代名詞の形を確かめる練習問題を6問作ってください。条件は次のとおりです。①5問は4択の空所補充にする。空所は前置詞のすぐうしろに置き、選択肢は which・whom・that・who の4つにして、正解が1つだけになるようにする。②5問のうち、2問以上は人が先行詞の文、2問以上は物が先行詞の文にする。③残りの1問は、前置詞を前に出したのにうしろにも前置詞を残した誤りを見つける形にする。④解答には、前置詞のうしろに置ける語が何かを一言添える。⑤私が答えるまで解答を見せない。
動画で見る
確認クイズ
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Q1. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。The bench on ( ) they were seated was dirty.
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Q2. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。He is the man with ( ) I work.
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Q3. 次の英文のうち、文法的に正しいものはどれか。
よくある質問
前置詞を前に出す形と、文末に残す形は、どちらを使えばよいですか?
入試の英作文では、どちらも正しい英文です。Test-English は、前置詞を関係代名詞の前に置くのは堅い場面の言い方で、あまり多くないと説明しています。ただ、前に出すなら which か whom を使う、という約束は必ず守ってください。
前置詞のあとの whose は使えますか?
使えます。Test-English は、whose も前置詞のあとに置けると説明しています。