whether と if の違いは?if が使えない4つの場所
入試対策講座|第69回
「〜かどうか」は if でも whether でも表せます。ところが、前置詞のうしろや to 不定詞の前などでは、if を使うと誤りになります。if が使えない4つの場所を、置かれている位置から見分ける方法で整理しました。
監修:原田高志(原田英語.com)
「明日のピクニックは、雨が降るかどうかで決まる」を英語にしてください。「〜かどうか」なので、if を使いたくなります。ところが、ここに if を入れると、入試では誤りになります。今日は、if と whether のどちらでもよい場所と、whether しか使えない場所を見ていきます。
なぜ depends on if は誤りになるのか
次の2つの英文を見比べてください。
① I don't know if it will rain tomorrow.
② The picnic depends on if it rains tomorrow.
どちらも「雨が降るかどうか」です。①は正しく、②は入試では誤りです。②は if を whether に変えると正しくなります。
同じ「〜かどうか」なのに、なぜ②だけ if が使えないのでしょうか。
考えられる答え
if を見たら「もし」と読む。最初はそれで、たくさんの文が読めます。 ただ、①の I don't know if it will rain tomorrow. は正しい英文で、意味は「明日雨が降るかどうか分からない」です。if にも「〜かどうか」の意味はあります。だから、この考え方では②だけが誤りになる理由を説明できません。
かたい場面で whether が好まれるのは本当です。Cambridge Dictionary の文法解説 も、改まった場面では whether を使うと書いています。 ただ、これは「どちらが似合うか」の話です。②の誤りは、くだけた会話かどうかとは関係なく、置かれている場所で決まっています。
Cambridge Dictionary の文法解説 は、前置詞のうしろ・to 不定詞の前・or not の直前では、if ではなく whether を使うと説明しています。 ②は depends on の on という前置詞のうしろです。だから whether しか置けません。
真相
「〜かどうか」は if も whether も使える。ただし、文頭の主語・前置詞のうしろ・to 不定詞の前・or not の直前は、whether だけ。
「〜かどうか」は if も whether も使える。ただし ①文頭の主語 ②前置詞のうしろ ③to 不定詞の前 ④or not の直前 は whether だけ
「〜かどうか」の if は、know・ask・wonder などの動詞のうしろによく置かれます。迷ったら、if を置こうとしている場所を見ます。次の4つの場所なら、whether に替えます。
① 文頭の主語
「〜かどうかは」で文を始めるときは whether です。
✕ If he will come is not clear.
○ Whether he will come is not clear.
文の頭に If があると、読み手は「もし〜なら」の文だと思って読み始めます。そう考えると覚えやすくなります。
② 前置詞のうしろ
about・on・of などのうしろは whether です。
例:We talked about whether we should change the plan.
③ to 不定詞の前
「〜すべきかどうか」を whether to do で表します。if to do という形はありません。
例:I can't decide whether to go or stay.
④ or not の直前
whether or not とは書けますが、if or not とは書けません。
例:Tell me whether or not you can come.
ただし、or not を文の最後に回す I don't know if he's coming or not. は使われます。禁止されているのは、if のすぐうしろに or not を置く形です。
Cambridge Dictionary の文法解説 は、このうち②③④を「if ではなく whether」の場所として挙げています。
4つの場所に当てはまらず、動詞のうしろに置くなら、if でも whether でも正解です。
日本語の頭が、ここで邪魔をする
日本語の「〜かどうか」は、文のどこに置いても形が変わりません。「来るかどうかが問題だ」「来るかどうかについて話した」「行くかどうか決められない」。主語でも、「〜について」の中でも、同じ「かどうか」で済みます。
そのうえ、私たちは if を最初に「もし」と習います。だから「かどうか」の if を、置く場所を考えずにどこにでも入れてしまうのです。
知らなかっただけで、あなたの理解力の問題ではありません。置く場所を見る、という確かめ方を知れば選べます。
ここでつまずく
いちばん多いのは、前置詞のうしろに if を置く誤りです。
✕ It depends on if we have enough time.
○ It depends on whether we have enough time.
to 不定詞の前に if を置く誤りも出ます。
✕ She couldn't decide if to accept the offer.
○ She couldn't decide whether to accept the offer.
文頭に If を置いて主語にする誤りもあります。
✕ If the plan will work is still unknown.
○ Whether the plan will work is still unknown.
if or not を続けて書く誤りも、英作文でよく見かける形です。
✕ Let me know if or not you can join us.
○ Let me know whether or not you can join us.
名詞節の座席チェックを手に入れる
空所に if と whether が並んだら、空所の前を見ます。前置詞があるか、文の頭か、うしろに to や or not が続くか。この3か所を見れば、if が使えない場所かどうかが分かります。
英作文でも、We discussed about if ... のような二重の誤りに、自分で気づけます。discuss は、前置詞を付けずに目的語を取る動詞です。
例文で確かめる
I don't know if it will rain tomorrow.
明日雨が降るかどうか、分からない。
動詞 know のうしろなので、if でも whether でもよい。
The picnic depends on whether it rains tomorrow.
ピクニックをするかどうかは、明日雨が降るかどうかで決まる。
前置詞 on のうしろなので、whether だけ。
I can't decide whether to go or stay.
行くべきか残るべきか、決められない。
to 不定詞の前なので、whether だけ。
Whether he will come is not clear.
彼が来るかどうかは、はっきりしない。
文頭の主語なので、whether だけ。
Before
「〜かどうか」なら if でも whether でも同じだと思い、depends on if や decide if to のように書いていた
After
if を置く前に、その場所を見る。文の頭か、前置詞のうしろか、to や or not の前か。だから、whether だけが正解になる空所補充を落とさなくなる
For Teachers
明日の授業、この15分で「whether と if の使い分け(「〜かどうか」の名詞節で、if が使えない4つの場所)」が終わります
導入の問いかけ(3分)
- 「「明日のピクニックは、雨が降るかどうかで決まる、を英語で書いてください」と言い、見回ります」
- 「「depends on のうしろに if を書いた人、whether を書いた人、それぞれ手を挙げてください」と聞き、両方の数を板書します」
- 「「では、I don't know ___ it will rain. の空所には、if と whether のどちらが入るでしょう」と聞き、両方とも正解だと伝えます」
板書はこの1行だけ
「〜かどうか」= if / whether。ただし ①文頭の主語 ②前置詞のうしろ ③to 不定詞の前 ④or not の直前 → whether だけ
ペアワーク/全体討論(5分)
「隣の人と、1人が日本語で『〜かどうか』を使った文を言います。もう1人が英語にします。英語にする前に、相手に『その場所は、文の頭?前置詞のうしろ?』と確かめてから答えてください」5分。
慣れてきたら、to 不定詞の文(「行くかどうか決められない」)も混ぜます。or not の文(「来られるかどうか教えて」)も入れます。最後に役を替えます。
レベル別ミニ問題(5分)
空所に if と whether のうち適切なものを入れなさい。両方入る場合は両方書きなさい。(1) I wonder ( ) she got my message. (2) We argued about ( ) the test was fair.
答え:(1) if / whether(動詞 wonder のうしろなので、どちらも使える) (2) whether(前置詞 about のうしろなので、whether だけ)
次の文の誤りを直しなさい。If or not the new rule will help students has not been decided yet.
答え:Whether or not the new rule will help students has not been decided yet. ※ 文頭の主語で、しかも or not が直後に続くので、二重に whether でなければならない
出口チケット(2分)
「彼は留学すべきかどうか迷っている」を、whether to を使って英語で書かせる
AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。
あなたは大学入試英語の指導者です。「〜かどうか」を表す whether と if の使い分けを確かめる練習問題を6問作ってください。条件は次のとおりです。①5問は4択の空所補充にして、選択肢には whether と if を必ず両方入れ、正解が1つだけになるようにする。②5問の中に、前置詞のうしろ・to 不定詞の前・文頭の主語・or not の直前の場所を、それぞれ1問以上入れる。③残りの1問は、動詞のうしろで if と whether のどちらも使える文にして、「両方使える」と答えさせる。④解答には、空所がどの場所にあるかを一言添える。⑤私が答えるまで解答を見せない。
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確認クイズ
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Q1. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。We had a long discussion about ( ) we should change the school rules.
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Q2. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。I haven't decided ( ) to study abroad next year.
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Q3. If the plan will work is still unclear. の下線部を正しく直したものはどれか。
よくある質問
I don't know if ... と I don't know whether ... は、意味が違いますか?
意味はほとんど同じです。動詞のうしろなら、どちらも使えます。かたい文章では whether のほうがよく使われます。
if ... or not は使えないのですか?
I don't know if he's coming or not. のように、or not を文の最後に回せば使えます。使えないのは、if のすぐうしろに or not を置く if or not の形です。