too to構文の意味|肯定なのに否定になる謎
入試対策講座 第34回
too ~ to doが、なぜ『~するにはtoo』ではなく『あまりに~なので…できない』という否定の意味になるのかを、謎解き形式で解き明かします。not too ~ to doの二重否定から、先生の15分パックまでまとめました。
監修:原田高志(原田英語.com)
「too」と「to」が並ぶだけの形なのに、日本語の直訳をそのまま当てはめると、肯定と否定が入れ替わってしまうことがあります。今日はその謎を、謎解き形式で解き明かします。
なぜ too young to drive は『若すぎて運転できない』という、否定の意味になるのか
He is too young to drive.を『彼は運転するには若すぎる』と訳して、まだ運転できる可能性もあると考えてしまう受験生がいます。しかし正しい訳は『彼は若すぎて運転できない』で、実際には運転できないという意味です。
考えられる答え
tooを『とても』の強調表現だと考えて訳すと、He is too young to drive.は『彼は運転するのに十分すぎるほど若い』となります。しかし、運転できるようになるのは年齢が上がったときで、若いことは運転できる理由になりません。この訳のままでは、『若い』と『運転する』がまったく結びつきません。
toの後ろに動詞の原形が続くので、目的を表す不定詞に見えます。しかしそう訳すと『彼は若すぎる、運転するために』となり、日本語としても意味が定まりません。
ここに真相があります。too ~ to doはso ~ that S cannot doに書き換えられる構文で、程度が高すぎることが原因となって、to以下の動作が実現できない、という否定の結果を表します。
真相
too ~ to doは『あまりに~なので…できない』という否定の結果を表す構文。so ~ that S cannot doに書き換えられる。『~するには too』という日本語の直訳のまま覚えると、否定の意味だと気づけない。
too 形容詞/副詞 to do = so 形容詞/副詞 that S cannot do(あまりに~なので…できない)
too ~ to doという形を見たら、『~するために十分』ではなく、『あまりに~なので…できない』という否定の結果だと読み替えてください。
He is too young to drive.は、He is so young that he cannot drive.(彼はとても若いので運転できない)と書き換えられます。tooの後ろに置かれた形容詞・副詞の程度が高すぎて、to以下の動作が実現できない、という否定の結果を表しているのです。
紛らわしいのは、日本語の『~するにはtoo』という直訳です。This bag is too heavy for me to carry.を『私が運ぶには重すぎる』と訳すと一見正しく見えますが、これは『重すぎて、私には運べない』という否定の意味を持つ日本語だから成立しているだけです。『~するにはtoo』という形のまま、否定を含まない日本語に訳してしまうと、意味を取り違えます。
見分け方は1つです。too ~ to doが出てきたら、必ず『あまりに~なので…できない』という日本語に直して読む。for 人 が入るときは、『(人)にとって』ではなく、『(人)が…することができない』の(人)にあたる部分だと考えてください。
応用として、not too ~ to doという二重否定の形もあります。She is not too tired to help me.は、『疲れすぎて手伝えない、ということはない』という意味で、実際には手伝う余裕があることを表します。notが付くと、意味がもう一段階ひっくり返るので注意してください。
日本語の頭が、ここで邪魔をする
日本語では『~するにはtoo』という言い方が、否定の意味を含まないまま定着しています。たとえば『子どもが読むには難しすぎる本』という日本語には、否定の助動詞が入っていません。ところが英語のtoo ~ to doは、必ず『…できない』という否定の結果を内側に持っています。この違いに気づかないまま直訳を続けると、肯定文のつもりで否定の意味の英文を作ってしまいます。知らなかっただけで、理解力の問題ではありません。too ~ to doを見たら、日本語に『~できない』を必ず足して訳す習慣をつけると、迷わなくなります。
ここでつまずく
This question is too difficult for us to solve.を『私たちにとって難しすぎる問題』とだけ訳して、そこで終えてしまう誤りが定番です。正しくは『あまりに難しいので、私たちには解けない』と、『解けない』のところまで訳し切る必要があります。
もう1つの落とし穴は、not too ~ to doの二重否定です。He is not too busy to answer your email.を『忙しすぎて返信できない』と訳してしまう誤りがよく見られますが、notが付いているので、正しくは『忙しすぎて返信できない、ということはない(=返信する余裕はある)』という肯定的な意味になります。notの有無を必ず確認してください。
否定結果センサーを手に入れる
too ~ to doという形を見ただけで、頭の中で自動的に『あまりに~なので…できない』という否定の文に変換できるようになります。so ~ that構文や、~ enough to doとの書き換えにも応用できる力で、長文の中でtooを見落とさずに済みます。
例文で確かめる
The soup was too hot to eat right away.
そのスープはあまりに熱かったので、すぐには食べられなかった。
She was too nervous to give her speech clearly.
彼女はあまりに緊張していたので、スピーチをはっきり話せなかった。
He is not too busy to answer your email today.
彼は今日、忙しすぎて返信できない、ということはない。
Before
too ~ to doを見ても、『~するにはtoo』という直訳のまま読み、否定の意味だと気づかずに読み進めていた
After
too ~ to doを見た瞬間に『あまりに~なので…できない』と否定の結果に変換して読める
For Teachers
明日の授業、この15分で「too ~ to do(あまりに~なので…できないという否定の結果を表す構文)」が終わります
導入の問いかけ(3分)
- 「「too...to」って形、否定の意味が隠れているって知ってた?」
- 「too young to driveって、結局運転できるの?できないの?」
- 「so...that構文と、too...to構文はどう書き換えられるんだっけ?」
板書はこの1行だけ
too 形容詞/副詞 to do = so 形容詞/副詞 that S cannot do(あまりに~なので…できない)
ペアワーク/全体討論(5分)
先生「too...to doを使った文を1つ作って、隣の人にso...that構文で書き換えてもらう」と指示する。ペアで、too...to doとso...that、2つの形を行き来して練習する。
レベル別ミニ問題(5分)
日本語に合うように英文を完成させなさい。この箱はあまりに重いので、私には持ち上げられない。This box is ______ (heavy) for me to lift.
答え:This box is too heavy for me to lift.
ほぼ同じ意味になるように書き換えなさい。He is not too tired to help you.をso...that構文で。
答え:He is not so tired that he cannot help you.(疲れすぎて手伝えない、ということはない=手伝う余裕はある)
出口チケット(2分)
『この問題はあまりに難しいので、彼女には解けない』という文を、too...to doを使って英語で書きなさい。
AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。
以下の条件で、too 形容詞/副詞 to doを使った例文をそれぞれ2つずつ、合計6つ作ってください。①部活・勉強・日常生活など、身近な場面を扱う。②中学・高校生にも理解できる語彙にする。③日本語訳も添える。
動画で見る
確認クイズ
-
Q1. This math problem is ______ for me to solve without a calculator.
-
Q2. She is ______ to notice how tired she looks.
よくある質問
too ~ to doとenough to doはどう違いますか?
too ~ to doは『あまりに~なので…できない』という否定の結果を表すのに対し、~ enough to doは『十分に~なので…できる』という肯定の結果を表します。tooは否定、enoughは肯定という向きの違いを覚えてください。