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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
GRAMMAR 第46回 標準 読了 9分

ifは未来のことでも現在形|条件節の謎を解く

入試対策講座|第46回

If it rains tomorrow, the game will be canceled. の rains は、なぜ未来形ではなく現在形なのか。条件・時を表す副詞節と、I don't know when he will arrive. のような名詞節との違いを、謎解き形式で解きます。

監修:原田高志(原田英語.com)

『未来の話なのに、なぜwillを使わないの?』と、if節やwhen節で一度はつまずいたことがあるはずです。今日はその正体を、探偵のように順番に暴いていきます。

なぜ If it rains tomorrow は、If it will rain tomorrow にならないのか

次の英文を見てください。

If it ( ) tomorrow, the game will be canceled.

『明日雨が降ったら』と、未来のことを言っているのに、空所には rains という現在形を入れるのが正解です。will rain を入れると誤りになります。

未来の話なのに、なぜ未来形(will)を使わないのでしょうか。

考えられる答え

仮説1 if節だから、特別な例外として丸暗記するしかない

たしかに、『if節・when節の中では未来のことも現在形』と、ルールだけを丸暗記している人は多いはずです。 ですが、丸暗記だけでは、なぜこの形になるのかが分からないままです。しかも、I don't know when he will arrive.(彼がいつ着くか分からない)のように、whenのあとにwillが普通に使われる文もあります。 単純な丸暗記では、この食い違いを説明できません。

仮説2 if節・when節では、未来のことでもwillを使わないと決まっている

半分は当たっています。条件・時を表す副詞節の中では、確かにwillを使いません。 ですが、『if節・when節だから』という理由だけでは、I don't know when he will arrive. でwhenのあとにwillが使われる理由が説明できません。同じwhenなのに、使われ方が違います。 鍵は、if節・when節そのものではなく、それが文の中で果たしている役割にあります。

仮説3 節が『副詞』として働いているか、『名詞』として働いているかで決まる

if や when が作る節には、2つの働き方があります。 ①副詞節として、文全体に条件や時の情報を添えるとき(If it rains tomorrow, ~ / When he arrives, ~)は、未来のことでも現在形を使います。 ②名詞節として、know・ask・wonder などの動詞の目的語になるとき(I don't know when he will arrive.)は、ふつうの未来の文と同じくwillを使います。 If it rains tomorrow は、the game will be canceledという主節に、条件を添えるだけの副詞のかたまりです。だから現在形になります。

真相

時制

if・whenが作る節が『副詞節』(条件・時を添えるだけ)なら、未来のことでも現在形。『名詞節』(動詞の目的語など、文の主要な部品)なら、ふつうにwillを使います。

If S 現在形 ~, S will do …/When S 現在形 ~, S will do … のように、条件・時を表す副詞節の中は未来のことでも現在形。ただし if・when が動詞の目的語になる名詞節のときは、ふつうにwillを使う

冒頭の文に戻ります。

If it rains tomorrow, the game will be canceled.

If it rains tomorrow は、the game will be canceled という文の骨組みに『条件』を添えるだけの部品です。文の骨組み(主語・動詞)には含まれず、無くても文が成り立ちます。こうした『添え物』の役割を副詞節と呼びます。

副詞節の中では、未来のことも現在形で表す、という決まりがあります。When he arrives, please let me know.(彼が着いたら、教えてください)も同じ形です。

一方で、次の文を見てください。

I don't know when he will arrive.

この when he will arrive は、know の目的語、つまり文の主要な部品そのものです。『いつ着くか、を知らない』という、名詞のかたまり(名詞節)として働いています。だから、ふつうの文と同じように will を使います。

見分け方は1つです。その節を取り除いても文が成り立つなら副詞節(現在形)。節そのものが動詞の目的語など文の主要な部品になっているなら名詞節(will可)。

同じ if でも、名詞節として使われることがあります。I wonder if it will rain tomorrow.(明日雨が降るかどうか気になる)の if it will rain tomorrow は、wonder の目的語(名詞節)なので will を使います。

日本語の頭が、ここで邪魔をする

日本語の『〜したら』『〜するとき』は、未来のことでも過去のことでも同じ形で使えます。『明日雨が降ったら』も『去年雨が降ったら』も、『降ったら』という同じ形です。

だから日本語の感覚のまま英語を組み立てると、『未来の話だから、とりあえずwillを付けておこう』という発想になりがちです。副詞節と名詞節という区別が、日本語には無いからです。

知らなかっただけです。節が文の中でどんな役割を果たしているかを見る、という視点さえ持てば、誰でも同じところでつまずかずに済みます。

ここでつまずく

いちばん多いのは、条件・時を表す副詞節の中でwillを使ってしまう誤りです。

✕ If it will rain tomorrow, we will stay home.
○ If it rains tomorrow, we will stay home.

もう1つは逆に、名詞節のwhen・ifまで、機械的に現在形にしてしまう誤りです。1回きりの未来の到着を言うなら、名詞節ではふつう will を使います。

○ I don't know when he will arrive.

⚠ ただし、名詞節の現在形がいつも誤りなのではありません。I don't know when he usually arrives at the office.(彼がいつも何時に出社するか知らない)のように習慣を表す文や、時刻表で決まった予定を表す文では、名詞節でも現在形が使われます。

副詞節(添え物)は現在形で未来を表す。名詞節(文の主要な部品)は、ふつうにwillを使う。

節の役割を見抜く力を手に入れる

if や when で始まる節に出会ったとき、それが副詞節(添え物)なのか、名詞節(文の主要な部品)なのかを、一瞬で見分けられるようになります。

副詞節ならその節を取り除いても文が成り立つはずで、未来のことでも現在形。名詞節なら動詞の目的語などになっていて、ふつうにwillを使う。この境目が見えると、長文でif節・when節に出会うたびに立ち止まらずに読み進められます。

例文で確かめる

If it rains tomorrow, the game will be canceled.

明日雨が降ったら、試合は中止になります。

If it rains tomorrowは副詞節。未来のことでも現在形で表します。

I don't know when he will arrive at the airport.

彼が空港にいつ到着するのか、私には分かりません。

when he will arriveはknowの目的語になる名詞節。ふつうにwillを使います。

Please let me know as soon as you finish your homework.

宿題が終わったらすぐに教えてください。

as soon as ~も時を表す副詞節。未来のことでも現在形(finish)にします。

Before

If it will rain tomorrow, ~ と書いてしまい、なぜ間違いなのか理由が分からないまま、丸暗記だけで乗り切ろうとしていた

After

その節が副詞節か名詞節かを見るだけで、現在形かwillかが自動的に決まるようになる。I don't know when he will arrive. のような文にも、違和感なく反応できる

For Teachers

明日の授業、この15分で「時・条件を表す副詞節の中では、未来のことも現在形で表す」が終わります

導入の問いかけ(3分)

  • 「If it will rain tomorrow, we will stay home. のどこが間違っているか分かりますか」と聞きます
  • 「では、I don't know when he will arrive. のwhenのあとにwillがあるのはなぜでしょう」と聞きます
  • 「同じwhen、if なのに、使い方が違うのはなぜだと思いますか」と問いかけます

板書はこの1行だけ

副詞節(添え物・取り除いても文が成立) → 未来のことも現在形/名詞節(文の主要な部品) → ふつうにwill

ペアワーク/全体討論(5分)

「隣の人と、次の2文のどちらが正しいか、理由も含めて話し合ってください。①If it (rains / will rain) tomorrow, we'll cancel the picnic. ②I'm not sure if it (rains / will rain) tomorrow.」3分。

①はrains(副詞節)、②はwill rain(wonderと同じ働きのif、名詞節)が正解です。『①はcancelという主節に条件を添えているだけ、②はI'm not sureの中身そのもの』と理由まで言えたペアがいたら、全体に共有してください。

レベル別ミニ問題(5分)

標準

空所に適切な形を入れなさい。When she ( arrive ) at the station, please call me.

答え:arrives ※Whenが作る節は、please call meという主節に『時』を添える副詞節なので、未来のことでも現在形にします

難関

誤りを1か所直しなさい。I wonder if she will come to the party, but let's decide what to do if she will not come.

答え:if she will not come → if she does not come ※後半のifは『パーティーに来なかったら』という条件を表す副詞節(let's decide what to do を修飾)なので現在形にします。前半のwonderのif(名詞節)はwillのままで正しい形です

出口チケット(2分)

「If he ( be ) free tomorrow, let's ask him to join us. の空所に適切な形を入れてください」

MAKE IT YOURS

AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。

あなたは大学入試英語の指導者です。条件・時を表す副詞節の中で未来のことを現在形で表す構文と、if・whenが名詞節として使われwillを伴う構文を対比させる練習問題を6問作ってください。条件は次のとおりです。①6問のうち3問は副詞節(現在形が正解)、3問は名詞節(willが正解)にする。②すべて空所補充形式で、動詞の形を答えさせる。③1問は、その節が副詞節か名詞節かを見分ける理由を書かせる記述式にする。④解答には、なぜその形になるのかを一言添える。⑤私が答えるまで解答を見せない。

動画で見る

BBC Learning English|if+現在形で未来を表す条件文(first conditional)を解説する動画 (BBC Learning English) 英語です。if+現在形で未来の条件を表す文(first conditional)の形を、短い説明で確認できます。

確認クイズ

  1. Q1. 「I'll text you as soon as I ( ) home.」の空所に入れるのに最も適切なものはどれか。

  2. Q2. 「I'm not sure ( ) she will agree to the plan.」の空所に入れるのに最も適切なものはどれか。

よくある質問

なぜ If it rains tomorrow は will rain にならないのですか?

If it rains tomorrowは、the game will be canceledという主節に『条件』を添えるだけの副詞節だからです。副詞節の中では、未来のことでも現在形で表すという決まりがあります。

I don't know when he will arrive. で、なぜwhenのあとにwillが使えるのですか?

このwhen he will arriveは、know の目的語になる名詞節だからです。名詞節はふつうの文と同じようにwillを使います。副詞節(添え物)か名詞節(文の主要な部品)かで、使い分けが決まります。