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GRAMMAR 第66回 標準 読了 9分

so that の使い方は?to では書けない「〜できるように」

入試対策講座|第66回

「妹が勉強できるように、私は部屋を出た」は、to 不定詞では書けません。勉強するのが妹で、出ていくのが私だからです。目的を表す to・in order to・so as to と so that の選び分けを、主語が同じかどうかと、否定の not の置き場所から整理しました。

監修:原田高志(原田英語.com)

「妹が勉強できるように、私は部屋を出た」を英語にしてください。I left the room to study. と書いた人は、勉強する人が入れ替わっています。今日は、「〜するために」「〜できるように」の書き分けを見ていきます。

なぜ「妹が勉強できるように」は to では書けないのか

次の文を英語にしてみてください。

妹が勉強できるように、私は部屋を出た。

よく出てくる答えは、これです。

I left the room to study.

ところが、この英文では勉強するのが「私」になってしまいます。正しくは I left the room so that my sister could study. です。

「〜するために」は to で書ける、と習ったのに、なぜここでは使えないのでしょうか。

考えられる答え

仮説1 to と so that は同じ意味なので、どちらで書いてもよい

どちらも「目的」を表すので、言い換えられると習った人も多いと思います。主語が同じ文なら、たしかにそのとおりです。 ただ、I left the room to study. を読んだ人は、勉強するのは私だと受け取ります。妹のことは、どこにも書かれていません。

仮説2 so that のほうが堅い言い方なので、作文では so that を使う

堅さの違いはあります。ただ、Perfect English Grammar が少し堅いとしているのは in order to のほうです。 しかも、堅さは選ぶ理由になりません。堅いかどうかでは、なぜ to だと妹が消えるのかを説明できません。

仮説3 to 不定詞の目的は、文の主語と同じ人にしか使えない

Perfect English Grammar は、目的を表す to 不定詞は、文の主語と不定詞の主語が同じときにしか使えない、と説明しています。主語が違うときは、so that + 文 か in order that + 文 を使います。 to のうしろには、主語を書く場所がありません。だから、主語が入れ替わる目的は、主語を書ける so that で言うのが基本です。

真相

目的の表し方

「するのは誰か」が文の主語と同じなら to、違うなら so that + 主語。

主語が同じ → to/in order to/so as to + 動詞の原形 / 主語が違う → so that + S + can・will(過去なら could・would)+ 動詞の原形

見るのは、その目的の動作をするのが誰かです。

① 主語が同じ → to/in order to/so as to
例:I went to the library to borrow some books.
(図書館に行くのも、本を借りるのも私)
Perfect English Grammar は、in order to と so as to も to と同じ意味だとしています。in order to は少し堅い言い方です。

② 主語が違う → so that + 主語 + 助動詞
例:I left the room so that my sister could study.
(部屋を出たのは私、勉強するのは妹)
so that のうしろには、主語と動詞がそろった文が来ます。

③ so that の中の助動詞は、時制で選ぶ
Perfect Your English は、so that の中では can・will・may がよく使われ、過去の話では could・would・might を使う、と説明しています。
例:I'll write it down so that I won't forget it.
例:They took the child to America so that she would get the best medical care.(Perfect Your English の例文)

④ 否定は not を to の前に置く
例:He got up early so as not to miss the first train.
Perfect English Grammar も、否定は to の前に not を置き、in order not to・so as not to の形でよく使うと説明しています。

主語が同じかどうかを先に決めれば、to と so that は迷わずに選べます。

日本語の頭が、ここで邪魔をする

日本語の「〜ように」「〜ために」は、主語が同じでも違っても同じ形です。「自分が勉強するために」も「妹が勉強できるように」も、主語を言わずに書けてしまいます。だから英語でも、「〜ために」なら to 1つで足りるように思えてしまうのです。

知らなかっただけで、あなたの理解力の問題ではありません。英語は、主語が変わるときには主語を書く形に切り替えます。書く前に、「それをするのは誰か」を一度だけ確かめてください。

ここでつまずく

よくあるのは、主語が違うのに to で書く誤りです。

✕ I turned off the TV to sleep well.(よく眠りたいのが弟なら、ずれている)
○ I turned off the TV so that my brother could sleep well.

もう1つは、過去の文なのに so that の中を can のままにする誤りです。

✕ I left the room so that my sister can study.
○ I left the room so that my sister could study.

Perfect Your English は、過去の話では could・would・might を使うと説明しています。

否定では、not の位置に気をつけてください。

✕ He got up early not so as to miss the first train.
○ He got up early so as not to miss the first train.

to のうしろに主語の席は無い。主語が変わるなら so that + 主語。

目的の主を見抜く力を手に入れる

空所補充で to・so as to・in order to・so that が並んでいても、空所のうしろを見るだけで選べるようになります。

空所のうしろに主語と助動詞があれば so that、動詞の原形が直接続けば to の仲間です。英作文でも、主語が入れ替わる目的を to で書く誤りが減ります。

例文で確かめる

I left the room so that my sister could study.

妹が勉強できるように、私は部屋を出た。

出たのは私、勉強するのは妹。過去の文なので could。

I went to the library to borrow some books.

私は本を借りるために図書館へ行った。

行くのも借りるのも私。主語が同じなので to。

I'll write it down so that I won't forget it.

忘れないように、それを書き留めておきます。

「〜しないように」は so that + 主語 + won't でも言える。

He got up early so as not to miss the first train.

始発に乗り遅れないように、彼は早く起きた。

否定の not は to の前。so as not to の語順。

Before

「〜するために」と見たら何でも to 不定詞で書き、主語が入れ替わる目的まで to で書いて、英作文で減点されていた

After

目的の動作をするのが誰かを先に確かめれば、文の主語と同じなら to、違うなら so that + 主語 + can・could を選べる。否定では so as not to の語順で書ける

For Teachers

明日の授業、この15分で「目的を表す so that と to・in order to・so as to の選び分け」が終わります

導入の問いかけ(3分)

  • 「「妹が勉強できるように、私は部屋を出た」と板書し、「勉強するのは誰ですか」と聞きます」
  • 「「I left the room to study. だと、勉強するのは誰になりますか」と問いかけます」
  • 「「to のうしろに、主語を書く場所はありますか」と聞き、so that の文と見比べさせます」

板書はこの1行だけ

目的の動作をするのは誰? → 文の主語と同じ:to/in order to/so as to + 原形 / 違う:so that + 主語 + can・will(過去は could・would)

ペアワーク/全体討論(5分)

「隣の人と、1人が I opened the window ... と前半を言ってください。もう1人が後半を続けます。窓を開けた私が何かをするためなら to ...、別の人が何かできるようにするためなら so that ... です」5分。

慣れてきたら、「〜しないように」の文も言わせて、so as not to と so that ... won't を使わせます。最後に、過去の文で can のままになっていないかを確かめて、役を替えます。

レベル別ミニ問題(5分)

標準

空所に適語を入れなさい。I spoke slowly ( ) ( ) everyone could understand me.

答え:so that ※ 話したのは私、理解するのは everyone で主語が違う。過去の文なので could

難関

日本語に合うように英語にしなさい。「始発に乗り遅れないように、彼は早く起きた」(so as を使って)

答え:He got up early so as not to miss the first train. ※ 否定の not は to の前に置く

出口チケット(2分)

「母が眠れるように、私は音楽の音量を下げた」を英語で書かせる

MAKE IT YOURS

AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。

あなたは大学入試英語の指導者です。目的を表す to・in order to・so as to と so that の選び分けを確かめる練習問題を6問作ってください。条件は次のとおりです。①4択の空所補充で、選択肢にはこの4つのうち3つと、まぎらわしい誤りを1つ並べる。②そのうち2問は、文の主語と目的の動作をする人が違う形にする。③1問は過去の文で、so that の中の could を問う。④解答には、目的の動作をするのが誰かを一言添える。⑤私が答えるまで解答を見せない。

動画で見る

How to use infinitives of purpose - English In A Minute (BBC Learning English) 英語です。題名のとおり、目的を表す不定詞の使い方を扱った短い回です。読み終わってから、聞き直しに使ってください。

確認クイズ

  1. Q1. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。I turned off the TV so that my brother ( ) sleep.

  2. Q2. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。She spoke quietly ( ) wake the baby.

  3. Q3. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。Write the number down ( ) you won't forget it.

よくある質問

to・in order to・so as to は、どう違いますか?

意味は同じで、どれも文の主語が目的の動作をするときに使います。Perfect English Grammar は、in order to と so as to も to と同じ意味で、in order to は少し堅い言い方だと説明しています。

so that のうしろの助動詞は、どう選びますか?

現在や未来の話なら can・will、過去の話なら could・would を使うのが基本です。Perfect Your English は、so that の中では can・will・may がよく使われ、過去の話では could・would・might を使うと説明しています。