so that の使い方は?to では書けない「〜できるように」
入試対策講座|第66回
「妹が勉強できるように、私は部屋を出た」は、to 不定詞では書けません。勉強するのが妹で、出ていくのが私だからです。目的を表す to・in order to・so as to と so that の選び分けを、主語が同じかどうかと、否定の not の置き場所から整理しました。
監修:原田高志(原田英語.com)
「妹が勉強できるように、私は部屋を出た」を英語にしてください。I left the room to study. と書いた人は、勉強する人が入れ替わっています。今日は、「〜するために」「〜できるように」の書き分けを見ていきます。
なぜ「妹が勉強できるように」は to では書けないのか
次の文を英語にしてみてください。
妹が勉強できるように、私は部屋を出た。
よく出てくる答えは、これです。
I left the room to study.
ところが、この英文では勉強するのが「私」になってしまいます。正しくは I left the room so that my sister could study. です。
「〜するために」は to で書ける、と習ったのに、なぜここでは使えないのでしょうか。
考えられる答え
どちらも「目的」を表すので、言い換えられると習った人も多いと思います。主語が同じ文なら、たしかにそのとおりです。 ただ、I left the room to study. を読んだ人は、勉強するのは私だと受け取ります。妹のことは、どこにも書かれていません。
堅さの違いはあります。ただ、Perfect English Grammar が少し堅いとしているのは in order to のほうです。 しかも、堅さは選ぶ理由になりません。堅いかどうかでは、なぜ to だと妹が消えるのかを説明できません。
Perfect English Grammar は、目的を表す to 不定詞は、文の主語と不定詞の主語が同じときにしか使えない、と説明しています。主語が違うときは、so that + 文 か in order that + 文 を使います。 to のうしろには、主語を書く場所がありません。だから、主語が入れ替わる目的は、主語を書ける so that で言うのが基本です。
真相
「するのは誰か」が文の主語と同じなら to、違うなら so that + 主語。
主語が同じ → to/in order to/so as to + 動詞の原形 / 主語が違う → so that + S + can・will(過去なら could・would)+ 動詞の原形
見るのは、その目的の動作をするのが誰かです。
① 主語が同じ → to/in order to/so as to
例:I went to the library to borrow some books.
(図書館に行くのも、本を借りるのも私)
Perfect English Grammar は、in order to と so as to も to と同じ意味だとしています。in order to は少し堅い言い方です。
② 主語が違う → so that + 主語 + 助動詞
例:I left the room so that my sister could study.
(部屋を出たのは私、勉強するのは妹)
so that のうしろには、主語と動詞がそろった文が来ます。
③ so that の中の助動詞は、時制で選ぶ
Perfect Your English は、so that の中では can・will・may がよく使われ、過去の話では could・would・might を使う、と説明しています。
例:I'll write it down so that I won't forget it.
例:They took the child to America so that she would get the best medical care.(Perfect Your English の例文)
④ 否定は not を to の前に置く
例:He got up early so as not to miss the first train.
Perfect English Grammar も、否定は to の前に not を置き、in order not to・so as not to の形でよく使うと説明しています。
主語が同じかどうかを先に決めれば、to と so that は迷わずに選べます。
日本語の頭が、ここで邪魔をする
日本語の「〜ように」「〜ために」は、主語が同じでも違っても同じ形です。「自分が勉強するために」も「妹が勉強できるように」も、主語を言わずに書けてしまいます。だから英語でも、「〜ために」なら to 1つで足りるように思えてしまうのです。
知らなかっただけで、あなたの理解力の問題ではありません。英語は、主語が変わるときには主語を書く形に切り替えます。書く前に、「それをするのは誰か」を一度だけ確かめてください。
ここでつまずく
よくあるのは、主語が違うのに to で書く誤りです。
✕ I turned off the TV to sleep well.(よく眠りたいのが弟なら、ずれている)
○ I turned off the TV so that my brother could sleep well.
もう1つは、過去の文なのに so that の中を can のままにする誤りです。
✕ I left the room so that my sister can study.
○ I left the room so that my sister could study.
Perfect Your English は、過去の話では could・would・might を使うと説明しています。
否定では、not の位置に気をつけてください。
✕ He got up early not so as to miss the first train.
○ He got up early so as not to miss the first train.
目的の主を見抜く力を手に入れる
空所補充で to・so as to・in order to・so that が並んでいても、空所のうしろを見るだけで選べるようになります。
空所のうしろに主語と助動詞があれば so that、動詞の原形が直接続けば to の仲間です。英作文でも、主語が入れ替わる目的を to で書く誤りが減ります。
例文で確かめる
I left the room so that my sister could study.
妹が勉強できるように、私は部屋を出た。
出たのは私、勉強するのは妹。過去の文なので could。
I went to the library to borrow some books.
私は本を借りるために図書館へ行った。
行くのも借りるのも私。主語が同じなので to。
I'll write it down so that I won't forget it.
忘れないように、それを書き留めておきます。
「〜しないように」は so that + 主語 + won't でも言える。
He got up early so as not to miss the first train.
始発に乗り遅れないように、彼は早く起きた。
否定の not は to の前。so as not to の語順。
Before
「〜するために」と見たら何でも to 不定詞で書き、主語が入れ替わる目的まで to で書いて、英作文で減点されていた
After
目的の動作をするのが誰かを先に確かめれば、文の主語と同じなら to、違うなら so that + 主語 + can・could を選べる。否定では so as not to の語順で書ける
For Teachers
明日の授業、この15分で「目的を表す so that と to・in order to・so as to の選び分け」が終わります
導入の問いかけ(3分)
- 「「妹が勉強できるように、私は部屋を出た」と板書し、「勉強するのは誰ですか」と聞きます」
- 「「I left the room to study. だと、勉強するのは誰になりますか」と問いかけます」
- 「「to のうしろに、主語を書く場所はありますか」と聞き、so that の文と見比べさせます」
板書はこの1行だけ
目的の動作をするのは誰? → 文の主語と同じ:to/in order to/so as to + 原形 / 違う:so that + 主語 + can・will(過去は could・would)
ペアワーク/全体討論(5分)
「隣の人と、1人が I opened the window ... と前半を言ってください。もう1人が後半を続けます。窓を開けた私が何かをするためなら to ...、別の人が何かできるようにするためなら so that ... です」5分。
慣れてきたら、「〜しないように」の文も言わせて、so as not to と so that ... won't を使わせます。最後に、過去の文で can のままになっていないかを確かめて、役を替えます。
レベル別ミニ問題(5分)
空所に適語を入れなさい。I spoke slowly ( ) ( ) everyone could understand me.
答え:so that ※ 話したのは私、理解するのは everyone で主語が違う。過去の文なので could
日本語に合うように英語にしなさい。「始発に乗り遅れないように、彼は早く起きた」(so as を使って)
答え:He got up early so as not to miss the first train. ※ 否定の not は to の前に置く
出口チケット(2分)
「母が眠れるように、私は音楽の音量を下げた」を英語で書かせる
AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。
あなたは大学入試英語の指導者です。目的を表す to・in order to・so as to と so that の選び分けを確かめる練習問題を6問作ってください。条件は次のとおりです。①4択の空所補充で、選択肢にはこの4つのうち3つと、まぎらわしい誤りを1つ並べる。②そのうち2問は、文の主語と目的の動作をする人が違う形にする。③1問は過去の文で、so that の中の could を問う。④解答には、目的の動作をするのが誰かを一言添える。⑤私が答えるまで解答を見せない。
動画で見る
確認クイズ
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Q1. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。I turned off the TV so that my brother ( ) sleep.
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Q2. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。She spoke quietly ( ) wake the baby.
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Q3. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。Write the number down ( ) you won't forget it.
よくある質問
to・in order to・so as to は、どう違いますか?
意味は同じで、どれも文の主語が目的の動作をするときに使います。Perfect English Grammar は、in order to と so as to も to と同じ意味で、in order to は少し堅い言い方だと説明しています。
so that のうしろの助動詞は、どう選びますか?
現在や未来の話なら can・will、過去の話なら could・would を使うのが基本です。Perfect Your English は、so that の中では can・will・may がよく使われ、過去の話では could・would・might を使うと説明しています。