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日刊原田英語 Harada Eigo Daily
GRAMMAR 第27回 標準 読了 9分

接触節の意味は?関係代名詞が消える謎を解く

入試対策講座 第27回

The book I bought yesterday was interesting. のように、名詞のうしろに関係代名詞なしで文が続く『接触節』を謎解き形式で確認します。長文を読むときに文の切れ目を素早く見つける力につながります。

監修:原田高志(原田英語.com)

The book I bought yesterday was interesting. という文を見て、bookのすぐあとにI boughtと文が続いているのに、whichもthatも見当たらないと戸惑ったことはありませんか。今日はこの『接触節』を、謎解き形式で解き明かしていきます。

なぜ関係代名詞が消えている英文があるのか

The book I bought yesterday was really interesting. という文を見て、bookのすぐあとにI boughtという文がそのまま続いているのに、つなぎのwhichやthatがどこにもない、と手が止まった経験はありませんか。

考えられる答え

仮説1 関係代名詞を書き忘れただけで、本来は必要

そう見えるかもしれませんが、これは書き忘れではなく、ネイティブが日常的に使う正しい形です。入試の長文にも普通に出てきます。

仮説2 話し言葉だけで使われる、くだけた省略

方向は近いですが、正式な英文やニュース記事、入試の長文にも当たり前のように出てくる形なので、話し言葉限定というわけではありません。

仮説3 省略された関係代名詞が、うしろの文の中で目的語の働きをしているときだけ、省くことができる

ここに真相があります。関係代名詞が主語の働きをしているときは、省略できません。

真相

関係詞

関係代名詞が、うしろに続く文の中で目的語の働きをしているときに限り、その関係代名詞を省略できます。これを接触節と呼びます。

名詞 +(that/which/who)+ S V … の形で、関係代名詞が目的語の働きをしているときは省略できる

The book (that) I bought yesterday was really interesting. のI boughtは、もともとI bought the book(私はその本を買った)という文です。thatはbookを指す目的語で、boughtの目的語の位置がthatに置き換わって前へ出ています。目的語の働きをしているthatは、無くても意味が通じるので省略できます。

一方、The man who called me is my uncle. のwhoは、calledの主語です。主語の働きをしている関係代名詞は省略できません。whoを消してThe man called me is my uncle. としてしまうと、calledの主語が無くなり、『その男性が私に電話した』という別の文に読めてしまいます。

前置詞のうしろに関係代名詞が来る形(the person to whom I spoke)でも、前置詞をうしろに戻せば省略できます(the person I spoke to)。ただし前置詞をそのまま先頭に残し、関係代名詞だけを消すことはできません(× the person to I spoke)。

見分け方は簡単です。名詞のすぐあとにS(主語)+V(動詞)が続いていれば、そのあいだに省略された関係代名詞(目的格)があります。名詞のあとにいきなり動詞が来ていれば、関係代名詞は主格なので省略されていません。

日本語の頭が、ここで邪魔をする

日本語では『私が昨日買った本』のように、修飾する文(私が昨日買った)が名詞(本)の前に来て、そもそもつなぎの言葉がいりません。英語で名詞のうしろに文がそのままくっついている形を見ると、日本語の並びに慣れた頭には、どこで文が切れているのか見えにくくなります。知らなかっただけで、理解力の問題ではありません。

ここでつまずく

主格の関係代名詞を省略してしまう誤りがあります(✕ The man called me is my uncle.)。calledの主語が無くなり、文が成立しません。正しくはThe man who called me is my uncle.です。もう1つ多いのが、前置詞を先頭に残したまま関係代名詞を消す誤りです(✕ the person to I spoke)。前置詞はうしろに戻すか、whomを残すかのどちらかにします。

名詞のすぐあとにS+Vが続いていたら、そのあいだにthatが隠れている。

かくれた区切り発見力を手に入れる

名詞のすぐうしろに主語と動詞が続いていたら、そこに省略された関係代名詞があると気づき、長い名詞のかたまりの切れ目を素早く見つけられるようになります。

例文で確かめる

The restaurant my sister recommended was fully booked.

姉が薦めてくれたレストランは、満席だった。

The advice you gave me really helped.

あなたがくれたアドバイスは、本当に役に立った。

The song they played at the wedding made everyone cry.

彼らが結婚式で流した曲は、みんなを泣かせた。

Before

名詞のあとにいきなり主語と動詞が続く形を見ると、文が2つに見えて読むのを止めていた

After

名詞と文のあいだに省略されたthatを補って読めるので、長い名詞のかたまりも止まらずに読める

For Teachers

明日の授業、この15分で「目的格の関係代名詞の省略(接触節)」が終わります

導入の問いかけ(3分)

  • 「The book I bought yesterday という並びを見て、bookのあとに何かが省略されていると気づける?」
  • 「なぜ主語の働きをする関係代名詞だけは省略できないんだろう?」
  • 「日本語で『私が昨日買った本』と言うとき、英語のthatに当たる言葉はどこにある?」

板書はこの1行だけ

名詞 +(that)+ S V … = thatは目的格のときだけ省略できる

ペアワーク/全体討論(5分)

先生「隣の人に、最近読んだ本か観た映画を1つ教えて」と指示し、ペアでThe book I read was ~. / The movie I watched was ~. の形を使って話させる。話し終えたら、聞いていたほうが『どこにthatが隠れているか』を指摘する。

レベル別ミニ問題(5分)

標準

次の文で、省略できる語があれば書き出しなさい。The cake that she made was delicious.

答え:that(sheが主語、madeが動詞なので目的格。省略可)

難関

次の文の誤りを直しなさい。The man called me yesterday is my uncle.

答え:The man who called me yesterday is my uncle.(calledの主語が無いので、主格の関係代名詞whoは省略できない)

出口チケット(2分)

『昨日、姉が薦めてくれた映画は面白かった』という文を、関係代名詞を省略した形で英語で書きなさい。

MAKE IT YOURS

AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。

以下の条件で、接触節(目的格の関係代名詞が省略された文)を使った例文を5つ作ってください。①The + 名詞 + S + V の形にする。②省略されている関係代名詞がthatかwhichかwhoかを、それぞれ日本語で説明する。③和訳も添える。

動画で見る

関係代名詞をいつ・なぜ省略できるかを解説するレッスン動画 (EasyTeaching) 目的格の関係代名詞だけが省略できる理由が、複数の例文とともに解説されています。

確認クイズ

  1. Q1. 次のうち、関係代名詞が省略できる文を選びなさい。

  2. Q2. The book my father gave me for my birthday changed my life. のmy fatherは、文の中でどんな働きをしていますか。

よくある質問

接触節はどんな場面でよく出ますか?

長文読解の中で、名詞を後ろから説明する形として非常によく出てきます。関係代名詞が見当たらないのに名詞のあとに文が続いていたら、接触節を疑ってみてください。