仮定法未来の意味|were toとshouldの使い分けを謎解き
入試対策講座 第31回
『もし太陽が西から昇ったら』のような、まず起こりそうにない未来のことを表す仮定法未来。were toとshouldの違いを、謎解き形式で確認します。帰結節の作り方や、先生の15分パックまでまとめました。
監修:原田高志(原田英語.com)
『万が一、〜としたら』を英語にするとき、if節の中に見慣れない形が出てきて戸惑ったことはありませんか。今日は仮定法未来の謎を、謎解き形式で解き明かします。
なぜ仮定法未来には、ふつうの仮定法とは違うwere toやshouldが出てくるのか
'If the sun rose in the west, I will believe you.' と書いてしまう受験生がいます。しかし正しい形はIf the sun were to rise in the west, I would believe you.のように、were toやwouldを使う必要があります。
考えられる答え
そう考えると、If the sun rose in the west, I would believe you.になりますが、これは仮定法未来ではなく、単なる仮定法過去の形と混同されてしまいます。仮定法未来には、もっとはっきりと『まずありえない』という気持ちを示す専用の形があります。
帰結節にwouldやcouldを使うところまでは正しいのですが、条件節(if節)の中の形まで考えないと、なぜwere toやshouldが必要なのかが説明できません。
ここに真相があります。were toは『万が一〜するとしたら』という、実現の可能性がほぼゼロに近いことを表し、shouldは『万が一〜したら』という、可能性は低いがゼロではないことを表します。
真相
仮定法未来は、if節の中にwere toかshouldを置くことで、『これから先、まず起こりそうにないこと』や『可能性は低いが起こるかもしれないこと』を表す形です。帰結節にはwould/could/might、またはshouldの場合は命令文も使えます。
If S were to do ~, S would/could/might do ~ / If S should do ~, S will/would do ~(または命令文)
仮定法過去(If S 過去形, S would 原形)は、『いまの事実に反すること』を表します。たとえばIf I were you, I would apologize.(もし私があなたなら、謝るだろう)は、『私はあなたではない』といういまの事実に反する話です。
これに対して仮定法未来は、まだ起きていない、これから先のことについて『まずありえない』または『可能性は低いが、もしかしたら』という気持ちを表すための、専用の形です。If the sun were to rise in the west, I would believe you.(万が一、太陽が西から昇るようなことがあれば、信じよう)のwere toは、『実現の可能性がほぼゼロに近い』という強い気持ちを示します。
もう1つの形、If it should rain tomorrow, we will/would cancel the picnic.(万が一明日雨が降ったら、ピクニックは中止にする/しよう)のshouldは、were toよりも実現の可能性が高い『万が一』を表します。shouldを使った文では、帰結節にwillのような直説法の形を使うことも、would/couldのような仮定法の形を使うこともできます。さらに、shouldを使った文では、帰結節を命令文にすることもできます(Should you have any questions, please contact us.のように)。
日本語の頭が、ここで邪魔をする
日本語では、『もし〜なら』という条件を表すとき、実現の可能性が高いか低いかによって表現を大きく変えることはあまりありません。そのため、英語で条件節の中の動詞の形をここまで細かく使い分ける理由が、感覚的につかみにくくなります。知らなかっただけで、理解力の問題ではありません。were toとshouldは、『実現の可能性がどれくらい低いか』を、動詞の形だけで伝える英語独自の工夫だと考えると、納得しやすくなります。
ここでつまずく
If S were to do ~, S will do ~.のように、帰結節にwillを使ってしまう誤りが定番です。were toを使った仮定法未来では、帰結節はwould/could/mightのような仮定法の形にします(ただしshouldを使った文では、willや命令文も使えます)。また、If S should do ~の帰結節をwould/couldにするか、willや命令文にするかは、文の内容によって使い分けられるので、どちらか一方だけが正しいと思い込まないでください。
可能性センサーを手に入れる
英文を読んだ瞬間に、書き手がその出来事を『まずありえない』と思っているのか、『可能性は低いが、もしかしたら』と思っているのかを、were toとshouldの違いから読み分けられるようになります。ニュースの見出しや小説の仮定的な場面でも、書き手の確信の度合いを正確につかめます。
例文で確かめる
If I were to win the lottery, I would travel around the world.
万が一、宝くじに当たったら、世界中を旅するだろう。
If you should have any trouble, please call this number immediately.
万が一何か問題がありましたら、すぐにこの番号にお電話ください。
If the experiment were to fail again, the team would need a completely new plan.
万が一、この実験がまた失敗したら、チームはまったく新しい計画が必要になるだろう。
Before
仮定法未来を見ても、ふつうの仮定法過去と同じ形だと思い込み、were toやshouldの意味を読み飛ばしていた
After
were toとshouldの違いから、書き手が『まずありえない』と思っているのか『可能性は低いが、もしかしたら』と思っているのかを読み分けられる
For Teachers
明日の授業、この15分で「仮定法未来(If S were to do/If S should do)」が終わります
導入の問いかけ(3分)
- 「「もし太陽が西から昇ったら」って、日本語でも英語でも、ちょっと変な言い方だと思わない?」
- 「『万が一』という日本語、英語だとどう表すと思う?」
- 「if節の中で、過去形以外の形を見たことはある?」
板書はこの1行だけ
If S were to do ~ (可能性ほぼゼロ) / If S should do ~ (可能性は低いがゼロではない)、どちらも『万が一』
ペアワーク/全体討論(5分)
先生「『まずありえないこと』と『可能性は低いけど、もしかしたらありえること』を1つずつ思いついて」と指示する。ペアで、それぞれをIf S were to ~とIf S should ~を使って英語で伝え合う。
レベル別ミニ問題(5分)
日本語に合うように英文を完成させなさい。万が一、明日雪が降ったら、学校は休みになるだろう。If it ______ (snow) tomorrow, school ______ (be) canceled.
答え:If it should snow tomorrow, school would be canceled.(またはwill be canceledも可)
誤りを直しなさい。If the Earth were to stop spinning, everything will fly off its surface.
答え:If the Earth were to stop spinning, everything would fly off its surface.(were toを使った仮定法未来では、帰結節はwould/could/mightにする)
出口チケット(2分)
『万が一、あなたが1億円を手に入れたら』という文を、If you were to ~を使って英語で書きなさい。
AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。
以下の条件で、仮定法未来(If S were to do ~/If S should do ~)を使った例文を5つ作ってください。①自然災害・大きな偶然・将来の進路など、可能性が低い出来事を扱う場面にする。②中学・高校生にも理解できる語彙にする。③日本語訳も添える。④were toとshouldの両方の形を含める。
動画で見る
確認クイズ
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Q1. If it ______ heavily tomorrow, the outdoor event would be postponed.
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Q2. ______ you need any help, don't hesitate to contact our support team.
よくある質問
仮定法未来と仮定法過去は、何が違いますか?
仮定法過去は『いまの事実に反すること』を表すのに対し、仮定法未来は『これから先、まず起こりそうにないこと』や『可能性は低いが起こるかもしれないこと』を表します。if節の中にwere toかshouldを置く点が目印です。