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GRAMMAR 第88回 標準 読了 9分

副詞節の主語とbe動詞の省略は?When young が言える条件

入試対策講座|第88回

When young や Although tired のように、接続詞のうしろから「主語+be動詞」が消えることがあります。消してよいのは、主語が主節と同じで、動詞が be のときです。Cambridge Dictionary の例で確かめ、整序や正誤問題で使える判定にまとめました。

監修:原田高志(原田英語.com)

When young, my grandmother lived in Osaka. この文には、When のうしろに主語も動詞もありません。それでも正しい英語です。では、When a child, my father took me fishing. はどうでしょう。こちらは誤りです。今日は、接続詞のうしろで消えてよい語と、消すと意味が変わってしまう場合を見ていきます。

When young は言えるのに、When a child, my father ~ はなぜ誤りなのか

次の2つの文を比べてください。どちらも、接続詞の when のうしろに主語と動詞がありません。

① ○ When young, my grandmother lived in Osaka.(若いころ、祖母は大阪に住んでいた)
② ✕ When a child, my father often took me fishing.(子どものころ、父がよく釣りに連れて行ってくれた、のつもり)

形はそっくりです。①は正しく、②は誤りです。同じ省略なのに、なぜ②だけが誤りになるのでしょうか。

考えられる答え

仮説1 言わなくても分かる語は、英語でも自由に省ける

「分かりきった語は省く」と覚えておけば、①は説明できます。 けれども、これでは When went to Kyoto, I visited many temples. も言えることになります。主語の I は分かりきっていますが、この文は誤りです。何でも省けるわけではなく、消せる語の組み合わせが決まっています。

仮説2 分詞構文の being を省いた形

When (being) young と考えると、young が残る理由は説明できます。分詞構文と同じく、主語が主節と同じでなければならないことも説明できます。ここまでは正しい見方です。 ところが、if necessary の主語は何でしょう。もとは if it is necessary で、主語は it です。主節の主語とは違います。分詞構文の考え方だけでは、この形を説明しきれません。

仮説3 消えるのは「主語+be動詞」のセットで、主語は主節から戻せる

Cambridge Dictionary の解説は、although exhausted を although he was exhausted と言い換えています。消えているのは he was、つまり主語と be 動詞です。 同じページは、こうした形は主語が主節と同じときによく使う、と説明しています。①の young の主語は my grandmother で、主節の主語と同じです。②の a child は「私」のことなのに、主節の主語は my father です。読み手は主節の主語を当てはめるので、②は「父が子どものころ」と読まれてしまいます。

真相

副詞節

接続詞のうしろで消せるのは「主語+be動詞」だけ。消した主語は、主節の主語として読まれる。主語が違うなら、消さずに書く。

接続詞(when / while / though / although / if など)+(主語+be を省く)+ 形容詞・名詞・前置詞句・分詞 / 省いた主語は主節と同じ

① 消えるのは「主語+be動詞」のセット
Cambridge Dictionary の例です。
・By the end of the day, although exhausted, Mark did not feel quite as tired as he had in the past.
同じページは、although exhausted を although he was exhausted と言い換えています。he was が消えて、exhausted だけが残っています。

② 残るのは be 動詞のうしろにあったもの
be 動詞のうしろに置けるものが、そのまま残ります。
・形容詞:When young(When she was young)
・名詞:When a student(When I was a student)
・前置詞句:While in Kyoto(While we were in Kyoto)
・過去分詞:if accepted by Parliament(if it is accepted by Parliament)
最後の例は、Cambridge Dictionary の The proposal, if accepted by Parliament, will mean fundamental changes to the education system. です。

③ 一般動詞の文は縮められない
When I went to Kyoto から I went を消して When to Kyoto とはできません。went は be 動詞ではないからです。縮めたいときは、While in Kyoto のように be 動詞を使った形に言い換えます。

④ 主語は主節と同じ
消した主語は、読み手が主節の主語から補います。だから主語が違う文では消せません。
・✕ When a child, my father often took me fishing.
・○ When I was a child, my father often took me fishing.

⑤ 例外は if necessary・if possible の決まった形
Cambridge Dictionary の if の解説は、if のうしろの語を省いて if possible や if necessary のような決まった言い方を作る、と説明しています。if possible は if it's possible か if that's possible のことです。主語は it や that で、主節の主語とは関係がありません。決まった形として覚えてください。

⑥ 入試で使う3ステップ
1. 接続詞のうしろに主語と動詞が無ければ、「主語+be動詞」が消えていると考えます。
2. 残っている語の前に、主節の主語と be 動詞を戻してみます。
3. 戻した文の意味が通れば正しい形です。通らなければ、主語が違うので誤りです。

日本語の頭が、ここで邪魔をする

日本語は、主語を言わなくても、話の流れで誰のことか決まる言葉です。「子どものころ、父がよく釣りに連れて行ってくれた」と言えば、子どもだったのは「私」だと誰でも分かります。主節の主語が「父」でも、困りません。

知らなかっただけで、あなたの理解力の問題ではありません。英語は、消した主語を主節の主語で埋めて読みます。消す前に「この主語は、主節の主語と同じか」を確かめる。それだけで、この誤りは出なくなります。

ここでつまずく

いちばん多いのは、主節と主語が違うのに消してしまう誤りです。

✕ When a child, my father often took me fishing.
○ When I was a child, my father often took me fishing.(子どものころ、父がよく釣りに連れて行ってくれた)

次に多いのが、一般動詞の文まで縮めてしまう誤りです。

✕ When went to Kyoto, I visited many old temples.
○ While in Kyoto, I visited many old temples.(京都にいる間、古いお寺をたくさん訪ねた)

もう1つは、if necessary の necessary を副詞にしてしまう誤りです。if it is necessary の is のうしろにある語なので、形容詞の necessary のままです。if necessarily とは言いません。

消えるのは「主語+be」のセットだけ。戻すときは、主節の主語を借りる。

消えた主語を戻す力を手に入れる

When young や though tired のような短い形を見たら、主節の主語と be 動詞を戻して、元の文に組み直せます。

長文では、文頭の Although injured, や If properly used, で止まらずに読み進められます。整序問題では、接続詞のうしろに形容詞や過去分詞を直接置く並べ方を選べます。正誤問題では、主語の食い違いを見つけて誤りを指せます。

例文で確かめる

When young, my grandmother lived in Osaka.

祖母は若いころ、大阪に住んでいた。

When she was young の she was が消えた形。she は主節の my grandmother と同じ。

While in Kyoto, we visited many old temples.

京都にいる間、私たちは古いお寺をたくさん訪ねた。

While we were in Kyoto の we were が消えた形。

Although tired, she kept running to the finish line.

疲れていたが、彼女はゴールまで走り続けた。

Although she was tired の she was が消えた形。

The proposal, if accepted by Parliament, will mean fundamental changes to the education system.

その案は、議会で認められれば、教育制度を根本から変えることになる。

Cambridge Dictionary の例。if it is accepted の it is が消えた形。

If necessary, I can lend you my dictionary.

必要なら、私の辞書を貸してあげるよ。

if it is necessary の決まった形。主語の it は主節の I と違う。

Before

When young のような形を見るたびに「何か省略されている」とだけ思い、何が消えているのか分からないまま、雰囲気で訳していた

After

主節の主語と be 動詞を戻せば元の文になると分かったので、When young も Although injured も、その場で When she was young、Although he was injured と組み直して訳せる。主語が食い違う誤りの文も見抜ける

For Teachers

明日の授業、この15分で「接続詞のうしろの「主語+be動詞」の省略(When young・Although tired・if necessary の形)」が終わります

導入の問いかけ(3分)

  • 「「When young, my grandmother lived in Osaka. の When のうしろには、何が隠れていますか」と聞きます。」
  • 「「When a child, my father often took me fishing. は誤りです。子どもだったのは誰だと読まれてしまうでしょう。隣の人と10秒で予想してください」と聞きます。」
  • 「「if necessary の necessary の前には、どんな2語が隠れているでしょう」と聞きます。」

板書はこの1行だけ

接続詞 +(主語+be を省く)+ 形容詞・名詞・前置詞句・分詞 / 消した主語 = 主節の主語(例外:if necessary・if possible)

ペアワーク/全体討論(5分)

「1人が When I was young や While I was in Tokyo のような、主語と be 動詞がそろった文を英語で言います。もう1人は、主語と be 動詞を消した短い形に言い直してください」5分。

先生の発話は、「消してよいのは主語と be 動詞のセットだけです。主節の主語と同じかどうかも確かめてください」です。途中で When I went to Tokyo のような一般動詞の文を混ぜさせ、「これは縮められるか」を相手に判定させます。

レベル別ミニ問題(5分)

標準

省略されている語を補いなさい。Though tired, she kept running to the finish line.

答え:Though she was tired。主節の主語 she と be 動詞の was を戻す

標準

空所に入る語を選びなさい。I'll help you with your homework if ( ). ( necessary / necessarily )

答え:necessary。if it is necessary の it is が消えた形なので、is のうしろに置ける形容詞を選ぶ

難関

誤りを直しなさい。While a high school student, my mother gave me a camera.

答え:While I was a high school student, my mother gave me a camera. 主語を消したままだと、母が高校生だったと読まれる

出口チケット(2分)

「京都にいる間、私たちは古いお寺をたくさん訪ねた」を、While のうしろの主語と be 動詞を消した形で英語にさせる(例:While in Kyoto, we visited many old temples.)

MAKE IT YOURS

AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。

あなたは大学入試英語の指導者です。接続詞のうしろの「主語+be動詞」の省略を練習する問題を6問作ってください。条件は次のとおりです。①When young や Although tired のような省略された形を見て、消えている主語と be 動詞を補う問題を2問。②主語と be 動詞がそろった文を、省略した形に書きかえる問題を2問。③主節と主語が食い違っている誤りの文を直す問題を1問。④if necessary または if possible を使う空所補充問題を1問。⑤高校生の学校生活・部活・家族の場面にする。⑥それぞれに答えと、なぜその形になるのかを日本語で説明する解説を付ける。

動画で見る

副詞節を句に縮める形を取り上げた English with Jennifer の動画(題名は「Reducing Adverb Clauses to Phrases (1 of 4) - Advanced English Grammar-」) (English with Jennifer) 4回に分けた解説の1回目です。英語での説明です。

確認クイズ

  1. Q1. When young, my uncle played soccer every day. の When のうしろで省略されている語として、最も適切なものはどれか。

  2. Q2. ( ) に入れるのに最も適切なものはどれか。Please bring your own lunch and, if ( ), a raincoat.

  3. Q3. 英文として正しいものはどれか。

  4. Q4. Cambridge Dictionary が、although exhausted を言い換えた形として挙げているものはどれか。

よくある質問

When young のような形は、どの接続詞で使えますか。

when・while・though・although・if などでよく使います。Cambridge Dictionary には although exhausted や if accepted by Parliament の例があります。

分詞構文とはどう違いますか。

分詞構文は、ふつう接続詞を使わずに分詞で文を始めます。この形は接続詞を残します。接続詞が残るので、「若いころ」「疲れていたけれど」のような意味の向きがはっきりします。

if necessary の主語は主節と同じでなくてよいのですか。

if necessary と if possible は決まった形です。Cambridge Dictionary は、if possible を if it's possible か if that's possible と言い換えています。主語は it や that なので、主節の主語とは関係がありません。