同格のthatとは?the fact thatの正しい読み方
入試対策講座 第16回
I heard the news that she passed the exam. の that のうしろは、なぜ主語も目的語もすべて揃った『完全な文』なのでしょうか。関係代名詞のthatだと思い込むと、ここでつまずきます。今日は、通称『同格のthat』の正体を、謎解き形式で見ていきます。
監修:原田高志(原田英語.com)
I heard the news that she passed the exam. という文を見て、that のあとに何か語が抜けていないか探してしまったことはありませんか。実はこの文、that のうしろに欠けている語は1つもありません。今日はこの『完全な文が続くthat』の正体を見ていきましょう。
the news that she passed the exam の that は、なぜ関係代名詞ではないのか
次の文を見てください。
I heard the news that she passed the exam.
that を関係代名詞だと考えると、うしろの she passed the exam のどこかに『抜けている語』があるはずです。ですが、she(主語)・passed(動詞)・the exam(目的語)と、要素はすべて揃っています。関係代名詞のthatなのに、なぜ何も欠けていないのでしょうか。
考えられる答え
関係代名詞のthatなら、うしろの文はどこかの要素が欠けた『不完全な文』になるはずです。ですが she passed the exam は、主語・動詞・目的語がすべて揃った完全な文。この読み方では、目の前の文の形を説明できません。
『説明している』という方向はつかめています。ですが、なぜ関係代名詞ではないのに、the news とthat節がつながるのか、その仕組みまではまだ説明できていません。
the news that she passed the exam では、the news の中身が、まさに she passed the exam そのものです。that節は news を修飾しているのではなく、news の中身をそのまま言い換えています。ここに真相があります。
真相
同格のthatは、直前の名詞とthat節が『イコール』の関係になる。名詞の中身をthat節がそのまま言い換えるため、that節はどこも欠けていない完全な文になる。
the + 名詞 + that + S + V(完全文)=『Sが Vするという(名詞)』。名詞の中身を、that節がそのまま言い換える
同格のthatを見分ける決め手は、that の前後がイコールで結べるかどうかです。
the news that she passed the exam
(彼女が試験に合格したという知らせ)
ここでは the news=she passed the exam という関係が成り立ちます。『知らせ』の中身が、まさに『彼女が合格したこと』そのものだからです。だから、that のうしろは要素の欠けていない完全な文になります。
一方、関係代名詞のthatは違います。
the news that he read yesterday
(彼が昨日読んだニュース)
こちらは the news=he read yesterday とは言えません。read(読んだ)の目的語が抜けている、不完全な文です。the news はread の目的語の位置に戻る、というのが関係代名詞の仕組みです。
同格のthatが使える名詞は限られています。fact(事実)、news(知らせ)、idea(考え)、belief(信念)、possibility(可能性)、rumor(うわさ)、hope(望み)など、『中身を持つ抽象名詞』が中心です。
・The fact that he apologized surprised everyone.
(彼が謝罪したという事実は、みんなを驚かせた)
・There is a rumor that the shop will close next month.
(その店が来月閉まるといううわさがある)
どちらも、the fact=he apologized、the rumor=the shop will close next month という、イコールの関係が成り立っています。
ここでつまずく
同格のthatが使える名詞は限られています。any noun + that ではありません。book や car のような『中身を持たない』具体的な名詞のうしろにthatが来たときは、たいてい関係代名詞です(the book that she bought=彼女が買った本)。fact / news / idea / belief / possibility / evidence / rumor / hope のような、抽象的で『中身を説明できる』名詞のグループを覚えておくと、同格のthatに気づきやすくなります。
名詞中身透視能力を手に入れる
the fact that ~ や the news that ~ のような形を見た瞬間、that のうしろが完全文かどうかを確かめるだけで、関係代名詞か同格かを一瞬で見分けられるようになります。長文の中で抽象的な名詞に出会うたびに、その中身をthat節から素早く読み取れるようになります。
例文で確かめる
The fact that he apologized surprised everyone.
彼が謝罪したという事実は、みんなを驚かせた。
There is a rumor that the shop will close next month.
その店が来月閉まるといううわさがある。
I can't shake the feeling that we've met before.
以前どこかで会ったことがあるという感覚が、頭から離れない。
The book that she bought yesterday is on the table.
彼女が昨日買った本は、テーブルの上にある。
Before
the news that ~ を見ると、that のうしろに欠けている語を探そうとして、いつも手が止まっていた
After
that の前後がイコールで結べるかどうかをまず確かめる癖がつき、完全文が続いていれば同格のthatだと、その場で見分けられる
For Teachers
明日の授業、この15分で「同格のthat(the fact that ~ のように、名詞のうしろで中身をthat節がそのまま説明する形)」が終わります
導入の問いかけ(3分)
- 「「I heard the news that she passed the exam. このthatのうしろ、何か語が抜けている?」」
- 「「the news=she passed the exam って言えそう? 言えなさそう?」」
- 「「the book that she bought と何が違う? 2つを並べて比べてみよう」」
板書はこの1行だけ
同格のthat=名詞とthat節がイコール。だからthat節はどこも欠けていない完全文になる
ペアワーク/全体討論(5分)
ペアの片方に同格のthatを含む英文カード、もう片方に関係代名詞のthatを含む英文カードを配り、交互に「that のうしろは完全文? 不完全文?」と確認させる。教師は机間巡視しながら「the news=あとの文、って言える?」と声をかける。
レベル別ミニ問題(5分)
次の文の that は、同格・関係代名詞のどちらか。 I can't believe the rumor that he told everyone.
答え:関係代名詞。the rumor=he told everyone とは言えず(told の目的語が抜けている不完全文)、『彼がみんなに話したそのうわさ』という意味になる。
次の文を日本語に訳せ。The possibility that the plan will fail cannot be ignored.
答え:その計画が失敗するという可能性は、無視できない。/the possibility=the plan will fail というイコールの関係が成り立つ、同格のthat。
出口チケット(2分)
the fact that ~ を使って、『〜という事実』を含む英文を1つ書いてみよう。
AIに貼ると、この項目だけを狙った練習問題が、あなた用に出てきます。
同格のthatの理解を練習したいときに使えます。①以下の日本語を英語にしてください:「彼女が留学するという知らせに、みんなが驚いた」②the news that ~ の形を使って書いてください。③なぜここのthatが同格で、関係代名詞ではないのかも説明してください。
動画で見る
確認クイズ
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Q1. "The idea that money can buy happiness is not always true." の that について正しい説明はどれか。
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Q2. 次の2つの文のうち、that が同格のthatであるものはどれか。
よくある質問
同格のthatと関係代名詞のthatを、いちばん早く見分ける方法は何ですか。
that のうしろの文が、主語・動詞・目的語などの要素がすべて揃った完全文かどうかを確認してください。完全文なら同格、どこかの要素が欠けた不完全文なら関係代名詞です。
同格のthatは、どんな名詞のうしろにでも使えますか。
使えません。fact、news、idea、belief、possibility、rumor、hope のような、中身を説明できる抽象的な名詞のうしろに限られます。book や car のような具体的な名詞のうしろのthatは、たいてい関係代名詞です。